2006年10月28日

竹村健一の日本の常識世界の非常識

日本の常識 世界の非常識


評論家竹村健一氏が紹介する世界のマスコミや評論から見た日本の姿。

日本のマスコミが報道しないことが、世界のマスコミを注意してフォローしているとわかる。そんな例を多くあげている。

違っていることだけは自覚したうえで、外国人とつきあい、外国の様々なことを知った方がいい。この本を『合わせ鏡』にしてほしいと竹村さんは語る。

たとえばこんな具合だ。

アメリカの証券会社ゴールドマン・サックスは2003年10月に、2050年の世界の国々のGDPを予測している。

1位は中国で44兆ドル、2位はアメリカの35兆ドル、インドが3位で28兆ドル、日本はようやく4位だが、規模はインドの1/3以下の7兆ドル。5位にブラジル、6位にロシアが入り、ともに6兆ドルくらいということだ。

もちろんこれは予測なので、この通りになるかどうかはわからないが、そういう予測が外国の証券会社から出されていることを受け止め、その内容を真剣に考えなければならないと竹村氏は語る。

そのロシアだが、貧しい人が多いというイメージがあるかもしれないが、超大金持ちもいる。イギリスのサンデータイムスによると、世界の10億ドル以上の金持ちが一番多いのはロンドン、次がニューヨーク、3番目がモスクワだと。

相続税については、ブッシュ大統領は2000年の大統領選挙で、死んだ人間から税金を取るな!と訴え、最高55%だった相続税を段階的に減らし、2010年までに廃止する法案を決定した、

すでにカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシアでは相続税は廃止されている。中国、タイ、ベトナムには元々相続税はない。

竹村さんは相続遺産に税金をかけること自体がおかしいと語る。というのは、相続遺産は既に納税済みの財産だからだ。

ところが日本だけはこの異常に高い(最高70%)相続税を維持している。なぜなら取りやすいからだと。

その他、印象に残ったタイトルを並べるとこんなぐあいだ。

イラク人は日本人が大好きだ。

イラクは世界有数の観光立国

人が歩かない道路に歩道をつけるバカ

日本の皇室は「世界遺産」である

簡単に読めて参考になる本である。


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2006年10月25日

日英同盟 日本外交の栄光と凋落 日米安保条約を考える上での歴史の教訓

2006年10月22日追記:

『日英同盟』の著者の関榮次さんからご招待を受け、昼食をご一緒させて頂いた。

著書にサインも頂いた。


関榮次さんサイン







関さんのストーリー構成力のすばらしさは、以前ご紹介したところだが、今度は日本が第2次世界大戦に参戦する要因の一つとなったと言われている事件を取り上げた本を英語で出版されるそうだ。

第2次世界大戦初期、ドイツの潜水艦が沈めた英国商船から回収された連合国の暗号文書が日本にも提供されたが、その情報を信じた日本は開戦に踏み切り、結果的にミスリードされたという事件だ。

タイトルは英国の出版社が決めたそうだが、Mrs. Ferguson's Tea Setというもので、いかにもしゃれている。沈没船にはMrs. Fergusonのtea setが積まれており、それの回収をMrs. Fergusonが求めたというエピソードを元にしている。

非常に面白そうで楽しみな本だ。

英語版が出版されたら一部頂くことになっているので、読んであらすじをご紹介する。

このあらすじブログが縁で、ご紹介した本の著者の方とのおつきあいが出来るようになり、筆者も大変刺激を受けた。

もう一つのブログも運営しているので、最近やや更新の頻度が落ちているが、引き続きお役に立つ様な情報を発信すべく努めるので、今後も興味ある記事があれば参考にして頂きたい。

日英同盟―日本外交の栄光と凋落


筆者は年間200冊以上の本を読んでいるが、たとえプロの作家でも本当に文才がある人は案外少ないと感じている。

今まで頭をガーンとやられる様なカリスマ性があると感じたのは安部譲二と角川春樹であることは以前書いたが、この本の著者の関榮次さんの文才というか、ストーリー構成力には感心した。

日英同盟に基づき日本が第1次世界大戦中に地中海に艦隊を派遣したという、知る人ぞ知る部類の歴史的史実をセンターピースにしていながら、徳川家康に仕えた三浦按針に始まる日本と英国の歴史からはじまり、現在の日米安保体制に対する提言まで、一連の流れでスッとあたまに入る様に構成されている。

また史実についても、この本の帯に「元外交官による10年にも及ぶ資料発掘の成果!」と書いてあるが、それぞれの事件の描写が関係者の回想録や外交文書などの綿密な調査に基づいていることがはっきりわかる深みがあり、興味深く読めた。


著者の関栄次さんは元外交官

以前紹介した日米永久同盟で日英同盟のことが言及されていたので、この本を読んでみたのがきっかけだが、『日米永久同盟』と提言も異なり、出来も全く異なる。

著者の関栄次さんは駐英公使、ハンガリー大使等を歴任した元外交官でノンフィクション作家だ。

日本のシンドラー6,000人のユダヤ難民を救った杉原千畝を取り上げたNHKのその時歴史が動いたでも、ゲスト出演した。

一般的に日英同盟は『日本外交の精髄』と呼ばれて、特に日露戦争の時の英国の協力(戦費調達、ロシアバルチック艦隊補給への嫌がらせや、アルゼンチンがイタリアに注文していた戦艦の日本への転売斡旋等)が、日本の勝因の一つになったとして、高く評価されている。

しかし、それは来るべき日露対決の事を考えて1902年に締結された日英同盟が、2年後の1904年に実際に日露戦争が起こったときに機能したもので、いわば当初の目的通りである。

日英同盟のおかげで日本はロシアに勝利して列強と肩を並べる『一等国』になったとの満足感に浸ったが、それは1923年に米国の圧力で終了するまでの日英同盟の21年の歴史のほんの一部でしかない。

関さんは日英同盟を礼賛する様な動きを諫め、余り知られていない地中海遠征という史実を通して、当時の日英両国の関係を描き、末期の日英同盟を救おうとする一連の動きを取り上げる。


第1次世界大戦まで

1914年に第1次世界大戦が勃発し、日本も参戦しドイツが領有していた青島を攻略、1915年には中国に対して21箇条の要求を出すに至って、日本は日英同盟を悪用しているとの批判が英国内に高まる。

しかし国運を賭してドイツと戦っている英国は、背に腹は替えられず、手を焼いていたドイツ・オーストリア連合軍のUボートの輸送船攻撃に対抗するため、日本に地中海への艦隊派遣を要請。

この時の英国首相はロイド・ジョージ、軍縮相はウィンストン・チャーチルだ。

日本海軍ではちょうど欧州視察から帰国したばかりの秋山真之(さねゆき)少将(司馬遼太郎の『坂の上の雲』の登場人物)が、地中海派遣という機会を生かせば、戦後の我が国の地歩が有利になるとともに、実戦経験は技術向上や兵器の改良にも役立つとして、優秀な若手士官を派遣することを熱心に進言していた。


地中海への艦隊派遣

英国の要請を受け1917年に旗艦を巡洋艦『明石』とする最新鋭の樺型駆逐艦8隻の第2特務艦隊が地中海遠征に派遣され、以後1919年の凱旋帰国まで2年間地中海で連合国の輸送船防衛の任務につくことになった。

日本の特務艦隊はマルタ島に本拠を構え、連合国のなかでも抜群の稼働率で出動し、各国からの信頼を得て、地中海の連合国輸送船護衛に大きな成果を上げた。

唯一の損害らしい損害は、駆逐艦榊がオーストリア・ハンガリー帝国の小型潜水艦の雷撃で、船首に大きな損害を受け、59名が殉職した事件である。

本書はこの事件を中心に、最後はマルタ島にある榊殉職者の慰霊碑を著者が訪れた時の記録で終わっている。

この事件に関しては非常に詳しいウェブサイトを見つけたので、ご興味のある方は参照頂きたい。

オーストリアもハンガリーも現在はいずれも内陸国なので、潜水艦と言われてもピンとこないが、旧ユーゴスラビア、現在のクロアチアは当時オーストリア・ハンガリー帝国の一部だったので、アドリア海を母港として地中海に出没していた。

日本から派遣された特務艦隊には後に巡洋艦出雲と駆逐艦4隻が増派され、終戦とともに戦利品のUボート数隻を伴って、凱旋帰国した。

戦後ロンドンで大戦勝パレードがあり、各国の軍隊が参加したが、日本は艦隊は既に帰国の途についており、わずかに4名の駐在武官がパレードに参加したにとどまった。

本書の裏表紙にあるこのときの貧相なパレードの写真は、日本の外交センスのなさを示す写真として紹介されている。


近代海戦では対潜水艦対策がカギ

筆者は駆逐艦が英語でDestroyerと呼ばれるのを長らく不思議に思っていたが、今回第1次世界大戦で既にドイツのUボートが活躍していた事を知り、なぜ駆逐艦をDestroyerと呼ぶのか、はじめてわかった。

駆逐艦よりずっと大きい巡洋艦はヨットの様なCruiser、戦艦はもっと簡単にBattle Shipと、どうということがない呼び名がついているが、駆逐艦だけがデストロイヤーというおどろおどろしい名前がついている。

第1次世界大戦の時から潜水艦が海上輸送の大きな脅威で、潜水艦に対抗して商船隊を護衛するには高速でかつ小回りの利く小型艦船が必要だったのだ。

そのため排水量1,000トン前後で最高速度30ノット前後の小型の駆逐艦が大量に建造され、対潜作戦に当たったのだ。

日本から派遣された樺級の駆逐艦も排水量665トンの小型船舶だ。

地中海遠征を通して、日本は神出鬼没の潜水艦に対抗するには多数の駆逐艦など小型船舶と、航空機による護送船団方式しかないことを経験したわけだが、この教訓は生かされず、相変わらず大艦巨砲主義に固執し、それが結局第2次世界大戦の敗北につながった。

現代では駆逐艦の代わりに、航空機と哨戒艇が対潜水艦戦略の中心であることは『そのとき自衛隊は戦えるか』で紹介したが、日本は第2次世界大戦の反省もあってか、哨戒機99機、哨戒ヘリ97機と突出した対潜水艦戦闘能力を持っている。


日英同盟の末路

第1次世界大戦後のパリ講和条約交渉では、エール大学卒の俊英を代表にたてる中国に対し、日本は21箇条の要求の理不尽さを突かれ守勢にまわる。

同盟を結んでいた英国も日本を援護すべく努力はするが、日本を支援することが英国内の世論の賛成を受けられず、限界があった。

日本は地中海派兵を行い、榊の乗組員の犠牲を払ったが、自らの行動に世界から支持を得られず、もはや日英同盟を継続することは不可能であった。

英国は日英同盟を終結する時に、ロイド・ジョージ首相、バルフォア枢密院議長などが、英国の名誉のためにも第1次世界大戦で貢献した日本に対する信義を守らなければならないと呼びかけ、アメリカを説得し、さらにフランスも入れて、1923年の4カ国条約締結に至る。

1923年のワシントン条約で軍備制限が合意され、大正デモクラシーのもと、束の間の平和が訪れるが、日本は軍制度改革や軍備縮小に失敗し、5.15事件、2.26事件等を経て軍部の介入がひどくなり、太平洋戦争に向かっていく経路をたどる。


日米安保体制への教訓

著者の関栄次さんは日英同盟の教訓をもとに日米安保体制について考察している。たぶんこれが最も関さんが伝えたかった点であろう。

日英同盟が双務的な盟約であったのに対して、日米安保条約は対日講和後も米軍基地を維持しようという米国の意図から生まれた片務・従属的な条約である。

たしかに日本の復興・発展に日米安保条約が果たした役割は大きく、それがため日米関係は『最も重要な二国関係』と言われる様になってはいるが、安保条約のために日本の国民の防衛意識が希薄になってしまったと関さんは指摘する。

筆者が昔読んだ小沢一郎の『日本改造計画』(絶版となっていたが復刻される)で、小沢氏は『普通の国』という表現を使っていたが、戦後60年が過ぎ、共産圏対自由主義圏という冷戦構造もなくなり、アジアでは中国、インドのBRICS諸国の台頭が著しい現状では、日米安保条約が現在のままで良いのかどうかを日本国民の間で真剣に議論する時ではないかと筆者も思う。

日本改造計画


関さんは現在の日米安保体制が国家の自主性を損ない、国民の外交感覚を鈍らせる結果となっていることが気がかりだと指摘している。

また沖縄に集中する米軍基地の縮小についても、真剣な対策をおろそかにしてきた歴代政権の責任は重大であると指摘する。

さらに現状のままでは、80年前に日英同盟がワシントンに葬られたように、いつの日か日米安保体制が北京に、あるいはモスクワなどに葬られないという保障はないと警告する。

同盟は、盟邦以外の諸国を疎外し、外交上の選択の幅を狭めることになるので、いわば劇薬のようなものであり、国益を守るため他に十分な手段がない場合の補足的措置であるべきであり、慢性的に常用してよいものでもないと。

共産主義に代わり、国際テロが国際社会への脅威となり、世界情勢が変わり、ピンポイントで攻撃できる巡航ミサイルなど軍事技術も進歩した。

米国自身も国内外の基地展開を縮小している現状で、日米安保がそのまま継続されるべきなのかどうか。

そもそも日本国憲法を改正し、自衛権を明文化すべきではないか。様々な観点での議論が必要だ。

関さんは日本国民が必ずしも納得しない米国の世界戦略に奉仕することを求められることもある現在の安保条約を、国民的論議も十分に尽くさないまま惰性的に継続することは、日米の真の友好を増進し、世界の平和と繁栄に資する道ではないと語る。

米軍基地をグアムに移転するから移転費用の1兆円を日本国民が負担しろというアメリカ政府の提案が明らかになり、日本政府がそれを受け入れようとしている現在、国民の税金を使う前に、普通の国となる議論が再度なされるべきではないかと筆者も感じる。

その意味で筆者は、小沢一郎の民主党代表就任は一つの転機になるかもしれないと期待している。

元外交官のからを破った関さんの提言は斬新で拝聴すべき意見だと思う。読後感さわやかなノンフィクション作品である。



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2006年10月14日

ノーベル平和賞を生み出した本?

今日(10月14日)の新聞でバングラデシュのグラミンバンク創設者ムハマド・ユヌス氏がノーベル平和賞を受賞したことを知った。

ユヌス氏が始めた貧民に無担保で貸し付けるマイクロクレジットが、バングラデシュの貧困対策に大きな成果を上げ、このやり方は世界全体に広めることが出来ることを評価してのノーベル平和賞受賞だ。

今日の朝日新聞朝刊では「100ドル程度の少額を無担保で融資する画期的な仕組みを考案した」と紹介されているが、これではインパクトが全然ない。

たしかに貸付額を平均すると100ドル程度になるのだろうが、マイクロクレジットのすごさは、貸付額が数ドルから数十ドルの少額からという点なのだ。

つまり日本では昼食代程度の金額でも貧しい人たちに無担保で貸し付け、その人たちの自立を支援しているのだ。

筆者がこの話を知ったのはスティーブン・コヴィーの『第8の習慣』を読んでからだ。


第8の習慣 「効果」から「偉大」へ


スティーブン・コヴィーは『7つの習慣』で世界的に有名なリーダーシップ研究の権威で、『7つの習慣』は全世界で約2千万部売れている超ベストセラーだ。

デール・カーネギー、スティーブン・コヴィー、ナポレオン・ヒルと並び評せられる人生論の3偉人の一人である。


7つの習慣―成功には原則があった!



7 Habits of Highly Effective People (3CD)


『第8の習慣』は日本語訳で550ページあまり、スティーブン・コヴィー自身が吹き込んだ英語のCDでは13CD+1DVDと14時間余りの大作だ。

筆者は最初に英語の完全版オーディオブックを買ったが、なぜスティーブン・コヴィーが『第8の習慣』と呼ぶInner voice『内面の声』のことを13枚のCDを使って、これほどまでに力説するのか、よく理解できなかった。

だから次に要約版のオーディオブックを買い、これでも今ひとつ理解できなかったので、日本語訳を買って読んだ。

同じ本を完全版オーディオブック、要約版オーディオブック、日本語訳と3種類買ったのは初めてだ。

その『第8の習慣』の最初のストーリーがこのムハマド・ユヌス氏のグラミンバンクである。

こんなあらすじだ:

今から30年ほど前、ユヌス氏は米国留学から帰国しバングラデシュの大学で経済学を教え始めたが、大学のキャンパスの外では餓死寸前の人だらけだった。

竹細工づくりの女性に聞くと1日の稼ぎは2セント(2円)で、材料の竹を買う金がないから、仲買人から借金して、製品もその仲買人だけに売っていると。仲買人に搾取されているのだ。

いくらあれば材料の竹が買えるか聞いたところ、20セントあればよいと。

つまり20セントあれば仲買人に依存せず、その女性は自立して自分で事業主となれるのだ。

学生に手伝ってもらって、その村で彼女の様に少額の資金が必要な人を調査したところ、42人がいて、必要額の合計は27ドルだった。

42人の勤勉で才能ある人たちのためにわずか27ドルすら提供できない社会。ユヌス氏は自分がそんな社会の一員であることが恥ずかしかったと。

ユヌス氏は42人に27ドルをある時払いで貸し付けて、その人たちの自立を助け成功例をつくった。お金を借りた人たちは、たとえ貧しくとも、必ずお金を返す誠実な人たちなのだ。

大学のキャンパスにあった銀行の支店長に、貧しい人たちに無担保で貸し付けてはどうかと提案に行き、さらに銀行界のトップたちにも会ったが、銀行では与信できないと相手にされず、結局自分で銀行を設立することになった。

政府の許可を得るまで2年掛かったが、そうして誕生したグラミンバンクはバングラデシュの46,000以上の村で、1,267支店を通じて、平均200ドル以下、合計45億ドルを貸し付けている。

96%は女性だが、借り主の女性たちも、村での自分たちの評判にかかわるとして、ある借り主が返済しないと、プレッシャーをかけ返済を促してくれるので、回収率は99%と非常に高いのだ。

ユヌス氏のマイクロクレジットは、それなりに知名度があったのかもしれないが、たぶんノーベル平和賞を受賞するほど有名になったのは、スティーブン・コヴィーの『第8の習慣』に紹介されたからだろう。

その意味で、『第8の習慣』はノーベル平和賞を生み出した作品と言えるだろう。

第8の習慣は『内面の声』が主題で、『内面の声』とは良心、天命、使命などと言えるだろうが、スピリチュアルな内容も含んでおり、上記のようにオーディオブックから始まって、理解するために日本語訳まで読まざるをえなかった。

筆者自身が、正直いまだに完全に理解できたとは言えず、このノーベル平和賞受賞のニュースを聞き、再度また『第8の習慣』のオーディオブックを聞き直しているところである。

人にお勧めできるような立場ではないかもしれないが、まずは絶対におすすめできる『7つの習慣』を読むなり、オーディオブックを聞くなりして、読んでいただき、次に『第8の習慣』に進んで頂きたい。

ユヌス氏のストーリーの他にも心に残るストーリーが多く載せられており、付録のDVDも心に訴えるものがある。


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2006年10月08日

がんばれ 松島みどり 外務大臣政務官就任おめでとう!

筆者の友人の政治家松島みどりさんが外務大臣政務官となった。

昭和55年朝日新聞に入社し、経済部と政治部を経て平成7年に退社。自民党東京都連新人公募に応じて、政治家になる準備を始め、平成12年に念願の衆議院議員に初当選。


松島みどりHP






今日放映のみのもんたVS国会議員でも、的確にポイントを突いた発言で目立っていた。

今年2月にはTBS「クイズ!日本語王」で優勝、元新聞記者の日本語力を見せつけた。

学生時代からすべてに積極的な松島さんは目立っていたが、政治家になっても何事にも熱心に取り組む姿勢は好感が持てる。

たとえば松島さんのホームページでは松島さんの自民党での役職、役員となっている諸団体、所属している議員連盟のリストが公開されている。


松島みどり所属議員連盟






そのリストの長さ、役職の多さには驚く。

いずれは大臣も夢ではないだろう。

次のステップめざして引き続きガンバレ松島みどり!

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2006年10月05日

会社は誰のために キャノン御手洗さんと伊藤忠丹羽さんの対談集

会社は誰のために


経団連会長になったキャノン会長の御手洗さんと伊藤忠商事会長の丹羽さんの対談集。交換日記の様な体裁にやや違和感を感じる。

御手洗さんの本は読んだことがないが、丹羽さんの『人は仕事で磨かれる』は筆者が読んでから買った数少ない本の一つなので、この本にも期待していた。


人は仕事で磨かれる


丹羽さんは社長在任時に、バブルの負の遺産を清算するために4,000億円の特別損失を出したときに、自身の報酬をゼロにしてたほど気骨のある経営者だ。

電車通勤をして、愛車はカローラであることを公言している。

御手洗さんはキャノンUSAで23年間働いた経験を持つ。

どちらも会社を長期的な視野で考え、戦略を打ち出してきた日本を代表する経営者である。

「サラリーマンよ、元気を出せ!」というのが、お二人のメッセージで、最後まであきらめずに努力を続けること、情熱と執着心を持ち続けることが、成功のカギであると呼びかける。

Never give up!である。

日本は将来のあるべき姿、目標を失っているような気がしてならないと。日本の資産は人と技術しかない、人材こそが国際競争力と経済成長を支えるエンジンであると。

御手洗さんは部分最適よりも全体最適を重視して、事業部門の壁をなくし、全世界を一つの会社としてまとまりをつくった。経営はローカルなもの、しかし思想は中央集権にというのが、御手洗さんの考えだ。

丹羽さんは赤字会社を整理して1092社の子会社を650社に削減し、負の遺産を清算し、ディビジョンカンパニー制を導入した。伊藤忠はもはや総合商社ではなく、『戦略的企業集団』であると丹羽さんは語る。

キャノンは毎日8時から9時まで役員が朝会で意見交換をしており、これは50年来のキャノンの伝統であると。

これに対して伊藤忠は週1回トップ・ミーティングを月曜日の朝2−3時間かけて行っている。

給与査定についてもどちらも一家言を持っている。キャノンは昇進試験があり、伊藤忠には成果主義と年功をミックスしたような給与体系。

どちらも経営者が現場に行くこと、語り続けることを実践する。

キャノンの御手洗さんは年2回の幹部へのボーナス支給は800人全員と握手し、一声掛けることを必ず行っている。社員全員が自分の鏡であると。

伊藤忠では2000年から全社員総会を休日に行っている。社員と直に接することで、経営者として信頼できると感じて貰うことがコミュニケーションをスムーズにし、社員のモチベーションをあげるのだと丹羽さんは語る。

キャノンではキャノン経営塾という役員候補を対象とした役員登竜門があり、伊藤忠には一流企業の社長をまねいて、一流の経営者に接する機会をつくる青山フォーラムを開いている。

どちらも経営者たるもの私心を取り払えと説く。丹羽さんは人間、3年権力を握ればバカになると語る。だから電車通勤を続けているのだと。


交換日記形式で、なにか1+1が1.5になっている様な気がする。ジャムセッションの様なフュージョンがないせいだろう。

この1冊ではやや不足だが、次に丹羽さん、御手洗さんの本をじっくり読む為の入門書としては最適だと思う。


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2006年10月01日

仮説思考 BCGの問題発見・解決の発想法

(今回のあらすじは長いです)

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法


BCG(ボストンコンサルティンググループ)の前日本代表内田和成さんの仮説による仕事の進め方。

BCGといえば、筆者が30年も前の学生時代に就職を考えていた時に、初任給が最高の会社として有名だった。筆者の友人でBCGに就職した人もいる。

当時はコンサルタントという職業はあまり有名でなく、マッキンゼーなどの名前も聞いたことがなかった時代だが、BCGはそのころから有名だった。

この本は仮説による仕事の進め方を紹介しており、非常に役立つ。

「仮説から始めれば作業量は激減する!」と本の帯に書いてある。「BCGコンサルタントが3倍速で仕事を進められる秘訣は本書にある!!」と。

BCGのコンサルタントは仕事が速いと言われたことがあると。しかし分析力のある人がコンサルタントとして大成するかというと、必ずしもそうではない。優秀な人は、仕事の進め方に差があるのだ。

内田さんも入社当時は『枝葉の男』と評されていたと。細かい分析は得意だし、ちょっとしたアイデアをすぐ思いついたが、コンサルタントとして最も大事な仕事である問題解決の全体像が描けないでいた。

手当たり次第に情報収集を行い、人一倍に分析作業を行うものの、有益な分析結果が少ない。問題の本質に到達するのに、膨大な時間を必要とした。

この悪循環から内田さんを救ったのが、先輩コンサルタントから学んだ仮説思考であると。

仮説思考とは情報が少ない段階から、常に問題の全体像や結論を考える思考スタイルである。仮説思考を実践すると、仕事がスムーズに進み、仕事の正確性も増したのだ。


オフト・マジック、羽生善治氏の将棋

以前の日本代表監督のハンス・オフト氏は試合前に、試合の展開や結果について選手や記者団に語り、それが的中することがたびたびあったという。

事前に相手を偵察し、選手の特性を見極めており、それをもとに仮説を立てていたのだ。

羽生善治氏も仮説思考の達人である。

羽生氏は将棋で大事なのは決断力だという。決断にはリスクを伴うが、それでも「あとはなるようになれ」という気持ちで指すのだと。

その時の意志決定を支えているのが仮説思考だ。

将棋には一つの局面で、80通りくらいの指し手があるが、羽生さんは大部分を考える必要がないと捨てて、2−3手に候補を絞るのだと。

網羅的にすべての手を検証してから、意志決定しているのではなく、大胆な仮説を立てて、「これがよいのではないか」と指しているのだと。

経験に裏打ちされた直感力、勘によるものだ。

直感は経験の積み重ねから「こういうケースの場合はこう対応したほうがいい」という無意識の流れに沿って浮かび上がってくるもので、直感の7割は正しいと語っている。


情報は集めるよりも捨てるのが大事

情報が多すぎると意志決定は遅くなる。

経営陣から一般社員まで情報コレクターになっている会社がよくある。

意志決定に使える時間には限りがあり、完璧な答えが出るまで意志決定を先送りしたくても、相手は待ってくれない。迅速な意志決定の為には、いまある選択肢をいかに絞り込むかという視点で情報収集すべきなのだ。

なにも実行しないことが、大きなリスクになる今日、網羅的に情報を収集し、意志決定を遅らせるのではなく、限られた情報をもとに、仮説思考によって最適な意志決定をすべきなのだ。

ゴルフスイングと同じで、企業も同時にあれこれてをつけるよりも、まず一カ所だけ集中して直したほうがうまくいくのだ。


実験する前に論文を書け

内田さんは日経新聞の私の履歴書に免疫学の権威石坂公成博士が書いていたことを引用する。石坂博士がアメリカで研究していたころ、恩師に「実験する前に論文を書け」と言われて驚いたそうだ。

「ご冗談でしょうといったら、ノーベル賞受賞者のランドシュタイナーはいつもそうしていた、今のお前にはできるはずだと」

「仕方がないので、先生の言葉にしたがって、予測のもとに論文を書いてから実験をしましたが、これは大変なアドバイスだったと思います。」

「書いてから実験すると、結論を出すために必要な対照は完璧に取れることになりますから、期待通りの結果が出なかった時でも、その実験は無駄にならない。」と。

つまり仮説思考をすれば、わずかな情報から問題に対する解決策や戦略まで含んだ全体像を考えることができ、もし仮説が間違っている場合でも初期段階で間違いに気づくので、余裕を持って軌道修正することができるのだ。

こんなにメリットのある仮説思考でも、仮説を後生大事にひとりで抱え込むのは禁物である。常に上司や顧客から指摘を受けて仮説を進化・検証しないと意味がないのだ。


三ヶ月の仕事でも二週間で結論をだす

コンサルタントの仕事でも内田さんは三ヶ月の仕事でも二週間で答えを出すようプロジェクトリーダーには求めていると。大局観と大きなストーリーがあれば、仕事もスムーズに進むことが多いからである。

人を説得するための大局観を持つためにも仮説思考は役に立つ。


問題発見の仮説と問題解決の仮説

ビジネスの実際では問題そのものを発見する問題発見の仮説と、明らかになった問題を解決する問題解決の仮説の二段階の仮説を使う。

問題発見の仮説は、事象の原因の仮説をツリーの様にいくつかたて、それぞれを検証していく。

仮説を検証し、問題が明らかになれば、次に問題解決の仮説を立てる。さらに問題解決の仮説のそれぞれに具体的打ち手の仮説を立てる。

さらにSWOT分析などを使って検証を繰り返し、打ち手を決めるのだ。この仮説・検証の繰り返しで業務を改善するのである。

セブン・イレブンが強いのも、常に仮説・検証を繰り返しているからだ。この本では、他に化粧品会社と高級加工食品のケースを挙げて説明している。


仮説の立て方と検証

仮説の立て方として、(1)分析結果から仮説を立てると、(2)インタビューから仮説をたてるの二つの手法を紹介している。

常にSo what?(だから何?)と、なぜ?を繰り返せと。なぜを繰り替えるのはトヨタが有名だが、身近な同僚、上司、家族、友人を練習台として、日常生活、実際の仕事でトレーニングすることを内田さんは薦めている。

仮説の検証についても、セブンイレブンの200円おにぎりやソニーのCDプレイヤー開発の例を挙げて、わかりやすく説明してある。


名刺の裏に書ききれないアイデアはたいしたアイデアではない

内田さんが非常に気に入っている言葉の一つに、米国のユナイテッドテクノロジーズ社がまとめた『アメリカの心』というエッセー集にある「名刺の裏一枚に書ききれないアイデアはたいしたアイデアではない」というのがある。

アメリカの心―全米を動かした75のメッセージ


説明するときに何枚も用紙が必要なアイデアは、本人がすごいと思っても、相手にはわかりにくくたいしたものでないのだ。


良い仮説は掘り下げられており、アクションに結びつく

たとえばこんな具合だ。

悪い仮説:営業マンの効率が悪い
良い仮説:営業マンがデスクワークに忙殺されて、取引先に出向く時間がない

悪い仮説:できない営業マンが多い
良い仮説;営業マン同士の情報交換が不十分で、できる営業マンのノウハウがシェアされていない


ビジネスパーソンとしての成功のカギは「優れた仮説の構築とその検証能力」であると内田さんは語る。

一流コンサルタントはどういう風に考えて仕事をすすめているのかわかり、ノウハウも満載で、非常に参考になる本だ。

ひさしぶりに読んでから買った本の一冊だ。是非一読をおすすめする。


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Posted by yaori at 23:52Comments(0)TrackBack(0)