2010年07月31日

重ねてご支援ありがとう!Google「あらすじ」検索でトップ!

2010年7月31日追記:

なんとGoogle検索でトップになった!

今まで「大前研一」+「あらすじ」とかのキーワード2つだと、大体トップになっていたが、「あらすじ」だけで検索トップは初めてだ。

「あらすじ」というキーワードでGoogle検索すると、当ブログがトップに表示される。

重ねてご支援ありがとう!

いつまでも検索トップというわけにはいかないだろうが、ひきつづき参考になりそうな本のあらすじを紹介していくので、ご支援よろしくお願いしたい。


2010年7月30日初掲:

「あらすじ」というキーワードでGoogle検索すると、当ブログがトップ10位か11位くらいに表示される。

7月27日は10位で、検索結果のトップページに表示されていたが、現在は11位で2ページめのトップに表示されている。

このブログを書き始めて五年半になるが、当初は「あらすじ」という検索ワードだと、テレビドラマなどのあらすじがトップグループに表示されて、このブログはまったくランクインしていなかった。

最近は500人前後の人がこのブログを訪問される。

livedoorブログには「ログミン」という機能があり、アバターで訪問者の訪問歴とか検索キーワードが表示されるが、携帯電話からのアクセスや初めて訪問する人も多いことがわかる。

ログミン






これからもみんなの参考になるように、できるだけ頻繁に新しいあらすじを載せるつもりだ。

尚、別ブログで「時短読書のすすめ」というブログも開設しているので、こちらもチェックして頂ければ幸甚。

時短読書






ご支援どうもありがとう!


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2010年07月28日

はじめて語られる企画の「虎の巻」 CCC増田さんの久しぶりの本

はじめて語られる企画の「虎の巻」はじめて語られる企画の「虎の巻」
著者:増田 宗昭
販売元:毎日新聞社
発売日:2010-03-20
おすすめ度:2.5
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CCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ)社長の増田宗昭さんの14年ぶりの本。

増田さんの以前の著書の「情報楽園会社」は、復刊ドットコムという会社から最近復刊されている。

情報楽園会社情報楽園会社
著者:増田宗昭
販売元:復刊ドットコム
発売日:2010-05-20
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この本では世界一の企画会社をめざすCCCで、増田さんが日頃伝えている企画人になるための「虎の巻」をまとめたものだという。130ページあまりの本だが、だいたい半分は写真なので、1時間で読める。


「プロダクトアウト」と「マーケットイン」

ちょっと気になったのは「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という言葉の使い方だ。

通常「プロダクトアウト」とは、供給者が見込み生産した商品を消費者に売りつけるというイメージだ。モノが不足していた時代の売り方である。

他方「マーケットイン」とは、モノ余り時代の売り方で、消費者のニーズをつかんで、それにあわせて製品を製造・供給するという手法だ。

ところが増田さんはそれぞれを全く逆の意味に使っている。

「『マーケット・イン』では、結果を手っ取り早く得ようと市場のニーズに合致した商品やサービスを作り、売り上げを立てようとします。しかし、この『マーケット・イン』の手法は、既に世の中に必要なものが全て揃っているモノあまりの時代では通用しなくなってきています。

「これからのビジネスで求められるのは『プロダクト・アウト』です。『プロダクト・アウト』では、企業サイドが、『この商品こそが世の中の人々が求めているものだ』と開発した商品を顧客に届けるビジネススタイルのことをいいます」

「言い換えると、前例のない中でやりきることだと私は思っています。そして、この『プロダクト・アウト』ができる人こそが、これから求められるのではないでしょうか。」

良く読んでみると、増田さんは昔の大量生産の時代の「プロダクト・アウト」のことを言っているのではなく、世の中のトレンドを先取りするような新規需要を喚起するような商品をつくれと言っているのだとわかる。

「プロダクトアウト」の進化については、J-Marketing.netというサイトの「プロダクト・アウト」、「マーケットイン」の説明に詳しい。


企画を規格化

増田さんの主張は、企画力を磨くことで、消費者や時代のニーズを先取りしろ、そして企画が圧倒的に成功するために、「企画を規格化」しろというものだ。

「企画を規格化」というのはわかりにくいが、要はツタヤのようなフランチャイズ制を思いおこすと理解しやすい。

つまり本とDVD/ビデオのレンタル/販売の複合店というライフスタイルを提案し(企画)、それをフランチャイズとしてリピートできるように規格化するということだ。

オーダーメードの採寸の洋服屋で、大きくなったところはないと。


企画セオリー20ヶ条

この本では増田さんの「企画」セオリー20ヶ条が紹介されている。

参考になった「セオリー」をいくつか紹介しておく。

☆原因>結果

結果でなく原因を探る。「原因」はプロダクト・アウトの基本で、企画はプロダクト・アウトでなくてはならない。「原因」が作れれば、「結果」は後からついてくる。

筆者もPDCAサイクルでの改善を常に意識しているので、この考え方には大賛成だ。通常「原因」と呼んでいることは、単に現象面での理由であり、根本原因でないことが多すぎる。

トヨタの様に、「なぜ」を5回繰り返して、根本原因を探らないと、「プロダクト・アウト」もできないのだ。

☆企画の3要素=情報とお金と好感度人間

☆お客様の目線で考える

☆「儲かる」とは、「信者」を作ること

顧客が儲かるということが一番大事だ。「儲かる」という漢字は、「信者」つまり、ファンを増やすこだ。ファンを増やせば、仕事は自然に増えてくる。

☆企画は「心」から生まれる

「心根」の良い人間、「好感度人間」こそが世界一の企画人間になれるのだと。

☆いつも初心が基本

「ありがとう」という一言が素直に言える。それだけで人は、幸せになれる。

☆約束と感謝

ビジネスの基本は「約束と感謝」の心を忘れないことだ。


Tポイントの特徴

この本では増田さんがTポイントのメリットを力説している。ポイントマニアの筆者には大変参考になったので、紹介しておく。

次が2010年1月のTポイントエクゼクティブ・カンファランスでの加盟店トップの発言だ。

カメラのキタムラの北村社長:「私たちの店だけのポイントだとそれは円でしかない。これが他の店で使えれば、面白いことになると思い直ぐに加盟することに決めた」

ニッポンレンタカー松本社長:「加盟後にTポイントを希望される顧客が突出して伸びている」

ファミマ上田社長:「コンビニはこれからはシニア層をきちんと、取り込めなければ脱落する。そこで、増田さんのリッチなシニア層を取る込むスキームという言葉に惹かれた。増田さんには夢がある」


Tポイントの5つの戦略

参加企業はTポイントに加盟すると「その結果が売り上げに出る」と語っているという。お客に喜んで貰うためのTポイントの5つの戦略とは次の通りだ。

1.ポイントが貯まる=ポイントの付与

2.一枚のカードで、どこでも使える=共通のカード

3.どこでもクーポンがもらえる=POSアライアンス

4.ネットでもポイントが受け取れる=ネットアライアンス

5.T会員だから参加できるイベント=共同事業

Tポイントは、日本でしか使えない「円」ではなく、世界に通用する「ドル」のような存在なのだと。いずれは海外へという思いはあると。

Tポイントの特徴は相互送客で、加盟店間の共同事業は広がり、2010年3月にはTポイントレディスゴルフトーナメントを初めて開催した。

TPoint ladies tournament







筆者は”ポイントマニアのブログ”も書いているポイントマニアなだけに、Tポイントには成功してほしい。

1業種1社の縛りがあると、今以上には拡大難しいのではないかと思うが、是非使える店を増やして、ユーザーの利便性を上げて欲しいものだ。


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2010年07月26日

ソフトバンク「常識外」の成功法則

ソフトバンク「常識外」の成功法則ソフトバンク「常識外」の成功法則
著者:三木 雄信
販売元:東洋経済新報社
発売日:2006-11
おすすめ度:5.0
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「A4一枚」シリーズの本を読んだので、同じ著者の本を読んでみた。

「A4一枚」仕事術「A4一枚」仕事術
著者:三木 雄信
販売元:東洋経済新報社
発売日:2007-10-26
おすすめ度:4.0
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著者の三木雄信さんはジャパン・フラッグシップ・プロジェクト社長で、元ソフトバンク社長室長で、孫正義さんに密着して仕事をした経験を本にしている。

本筋からそれるが、この本では誤字がいかに本の価値を損ねるかを実感した。

孫正義さんは、「有言実行」でなく、「有言=実行」なのだと。有言=実行とは、口に出すこと自体が実行のプロセスに含まれていることだ。

ここで「有限=実行」という誤字が続けて出てくる。およそ本の信憑性を失わせる誤字である。筆者も他山の石としなければならない。

ともあれ、いくつか参考になった点を紹介しておく。


アリババへの投資

☆孫さんの最大の投資成功例はもちろんYahoo!だが、2000年に中国のBtoBのアリババ・ドットコムの創業時の2,000万ドルの投資も大きく当たったという。

アリババは世界中で事業展開しており、世界最大級のBtoBプラットフォームカンパニーとなり、傘下のタオバオはアジア最大のBtoC Eコマースに成長している。

現在「アリババ帝国」という本を読んでいるので、こちらもあらすじを近々紹介する。

アリババ帝国 ネットで世界を制するジャック・マーの挑戦アリババ帝国 ネットで世界を制するジャック・マーの挑戦
著者:張 剛
販売元:東洋経済新報社
発売日:2010-07-09
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孫さんの300年計画

孫さんの300年計画はプリントアウトすると5メートほどの屏風になったという。


eBayが撤退するまで手数料無料

BtoCオークションでは世界的にはeBayが最大手だが、日本では成功しなかった。

孫さんは、Yahoo!Japanのオークションの料金を、「eBayが撤退するまで無料にする」という戦略を打ち出した。圧倒的なシェアを握ってから、有料化していったのだ。

以前紹介した「フリー」の考え方にも共通するところがある。


Yahoo!オークションビジネスの教訓

これの教訓は次の3点だ。

1,マッチングビジネスでは、シェアを確保することが何よりも重要。

2.新しいサービスをユーザーに広めるには、心理的障壁を少しでも低くすることが重要。

3.短期的な赤字を乗り越えて、長期的な視点で競争をしていくことが重要。


孫さんの事業選択の基準

Yahoo! Japanが最もわかりやすい例だが、孫さんの事業選択の基準は次の通りだという。

1.ビジョンに沿った事業
ソフトバンクのビジョンは、「デジタル革命を通じて、人々が知恵と知識を共有することを推進し、人類と社会に貢献する」ことである。

アリババのマーさんっも、孫さんとは理念を共有していると語っている。


2.プラットフォームになる事業
プラットフォーム事業でナンバーワンになると、「自己増殖する事業」となるという。

3.成功が証明された事業
Yahoo!JapanはYahoo! USとのJ/Vで、Yahoo!BBは、韓国で急成長したADSLを使ったブロードバンドを日本に導入したものだ。


孫さんの経営手法は、「タイムマシン経営」と呼ばれていたが、それはこの3点に注目して評されていたものだ。

日本のベンチャーでもネットからスタートして、リアルに進出し、大成功した例はソフトバンク以外にはないのではないか。

孫さんの300年計画では、孫さん自身は60歳で引退することになっていたと思うが、もう数年でそれが来る。

今のソフトバンクグループを見ると、iPhone獲得でも、孫さんが直接交渉したからこそ、販売権を得られたのだと思う。

カリスマ経営者の孫さんが引退した後のソフトバンクがどうなるのか。注目されるところだ。


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2010年07月22日

西部戦線異状なし こちらのパウル君の運命は?

西部戦線異状なし (新潮文庫)西部戦線異状なし (新潮文庫)
著者:レマルク
販売元:新潮社
発売日:1955-09
おすすめ度:5.0
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以前紹介したバーバラ・タックマンの「8月の砲声」や「決定的瞬間」を読んだので、第一次世界大戦を描いたレマルクの「西部戦線異状なし」を読んでみた。

八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)
著者:バーバラ・W・タックマン
販売元:筑摩書房
発売日:2004-07-08
おすすめ度:4.0
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「8月の砲声」は各国の王家は姻戚関係でつながっていながらも、サラエボ事件という突発事件からヨーロッパ全体が戦争に巻き込まれる過程を描いたもので、いわばマクロの歴史だ。

それに対して、レマルクの「西部戦線異状なし」は、18歳で仲間20人と一緒に志願したドイツ歩兵のパウル君が体験する塹壕戦での殺し合い、毒ガス、仲間が一人二人と減っていく様、つかの間の休暇での帰郷、ふたたび戦場に戻り負傷して病院に収容されたことなどを描いたミクロの歴史だ。

レマルク自身パウルという名前で、中学生で第1次世界大戦に志願した経験を持つので、この小説はレマルク自身の体験に基づくものだ。

タコのパウル君はワールドカップの占いを的中させて大人気になって、今は占いから引退したらしいが、こちらのパウル君は3年間も戦場で戦う。悲惨な殺し合いを通して新兵が古強者になっていく過程を描いている。

第1次世界大戦は、最初ドイツがフランス領に攻め込むが、4年近くも戦線が膠着し、「奇妙な戦争」といわれている。しかし、膠着しているように見えても、最前線では砲弾が飛び交い、そして仲間が一人二人と死んでいく戦場のありさまが、この本ではリアルに描かれている。

実は恥ずかしながら筆者はレマルクは、名前がフランスっぽいので、フランス人だとばかり思っていたが、実はドイツ人作家だ。

この作品は第一次世界大戦が終わってから11年後の1929年に発表され、それまで無名だったレマルクを一気に有名にした。

しかし戦争の悲惨さを余すところなく描く内容が反戦的だとして、後にドイツの権力を握るナチスに目を付けられ、ついにはレマルクはアメリカに亡命する。

日本語訳者の秦豊吉さんまでもが、日本の憲兵に呼び出されたが、秩父宮や高松宮のコネクションで事なきを得たという。

いつもどおり小説のあらすじは詳しく紹介しない。第一次世界大戦の話だが、第2次世界大戦のときの日本兵も、たぶん同じように食糧不足としらみや病気に悩まされて、多くが亡くなったのだろうと思わせる内容だ。

休暇を取って帰郷すると、お母さんに「お前にこれだけは言っときたいと思ってたんだよ。フランスへ行ったら、女にはようく気をおつけよ。フランスの女というものは、みんな性(たち)が良くないからね」と言われる。

筆者が24歳でアルゼンチンに研修生で行ったときに、筆者の母親に言われた言葉を思い出させる。

やはり息子を外国に送る母親の心配はどこでも同じなのだろう。

この小説の最後はあの有名な言葉で終わる。

「ここまで書いてきた志願兵パウル・ボイメル君も、ついに1918年10月に戦死した。その日は全戦線にわたって、きわめて穏やかで静かで、司令部報告は「西部戦線異状なし、報告すべき件なし」という文句に尽きているくらいであった。(後略)」

やはり名作はいい。

そして映画も名作だ。

西部戦線異状なし 完全オリジナル版 【ザ・ベスト・ライブラリー1500円:2009第1弾】 [DVD]西部戦線異状なし 完全オリジナル版 【ザ・ベスト・ライブラリー1500円:2009第1弾】 [DVD]
出演:リュー・エアーズ、ルイス・ウォルハイム。ジョン・レイ、ベン・アレクサンダー
販売元:ジェネオン・ユニバーサル
発売日:2009-08-05
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夏休みの読書あるいは映画鑑賞に是非おすすめしたい名作である。


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2010年07月17日

1Q84 Book3 やっと完結か? 

1Q84 BOOK 31Q84 BOOK 3
著者:村上 春樹
販売元:新潮社
発売日:2010-04-16
おすすめ度:4.0
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昨年は1Q84ブームが起こり、本屋で売り切れが続出したベストセラーの第3巻。
1,2巻のあらすじは昨年紹介した。

1Q84 1-3巻セット1Q84 1-3巻セット
著者:村上 春樹
販売元:新潮社
発売日:2010-05-29
おすすめ度:3.0
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筆者のポリシーとして小説の詳しいあらすじは紹介しない。小学校の同級生で、心で慕いながらも20年間別々に生きてきた小説家をめざす予備校の数学教師と、マーシャルアーツの女性トレーナーが別々の事件に巻き込まれるところまでが2巻までのストーリーだ。

この第3巻では、それぞれの2人の事件がつながっていたことが明かされるが、そのつながり方が尋常ではない。これがこの小説の肝だ。

前作では尻切れトンボ感があったが、この第3巻で一応の結末を迎えたような感じだ。どんな結末を迎えるかは書かないが、楽しめる小説である。

1,2巻を読んだ人は、第3巻も絶対に読むべきだと思う。

600ページもの大作だが、一気に読んでしまった。


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2010年07月15日

ハリアーハイブリッド 蓼科往復では燃費11.2キロ

今週は休みを取って家族で蓼科に行ってきた。

日曜日に東京を出発したので、高速道路1、000円ぽっきりの特別料金が適用され、通常だと片道4,000円弱のところが1,000円ですんだ。

今回の燃費は11.2キロだった。平坦地の少ない海抜1,000メートル以上の高地との往復にもかかわらず、3,300CCエンジンの4WDーRVで、燃費11キロ以上というのは良好と思う。

harrier




ずっと雨だったので、ドライブや諏訪に降りてきて、美術館や諏訪大社などを見て回った。

次が諏訪大社本宮の御柱(おんばしら)の1の柱だ。全部で4個所ある大社の一つ一つに4本の御柱があるので、合計16本の御柱が御柱祭で切り出された。

諏訪御柱














今年は春宮の御柱祭で、3名が落下され、残念ながら2名の方が亡くなり、1名が負傷された事故が起こってしまったことは、記憶に新しい。

この事故について詳しくレポートしている個人のブログを見つけたので、参照してほしい。

毎日雨だったが、ドライブしたり、美術館や諏訪大社に行ったり、映画に行ったり、イングリッシュガーデンやボウリングに行ったりで、リフレッシュできた休みだった。


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2010年07月08日

米国で最も難しいオークモントで全米女子オープン開催!

筆者が昔駐在していた米国ピッツバーグにあるオークモントカントリークラブで、今日から全米女子オープンが開催される

US Women's open 2010






日本からは宮里藍、有村智恵、上田桃子、宮里美香、諸見里しのぶ、森桜子、上野藍子、横峯さくらが参加する。

筆者はオークモントで2回ゴルフをしたことがある。取引先の社長が会員になっていて、招待してもらったのだ。

ひとことで言って、アマチュア向けのコースではない。

筆者がプレイした時は、たしか150以上あったバンカーを整理して、130台にしたとか聞いた記憶があるが、今はなんとバンカーが210あるという。

oakmont cc






そこら中にバンカーがあり、「いい加減にしろ!」と言いたいくらい難しい。

グリーンのアンジュレーションと早さがハンパではない。

全然方向違いだと思っても、キャディの意見に従って打つしかない。

ちょっと強く打つとグリーンからはみ出てしまう。

以前このブログでも簡単に紹介したことがあるが、前回男子のUSオープンが開催された2007年のカブレラの優勝スコアは5オーバー、2位タイのタイガーウッズが6オーバーという超難コースだ。

宮里藍もオフィシャルブログで、さっそく練習ラウンドしたオークモントについて、「難しいーーーーーーーーーーー」と書いている。

宮里藍ブログ






日本選手がどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。

ガンバレ!


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2010年07月06日

グーグル秘録 グーグル礼賛本にあらず 時系列的な多角分析が優れている

+++今回のあらすじは長いです+++

グーグル秘録グーグル秘録
著者:ケン・オーレッタ
販売元:文藝春秋
発売日:2010-05-14
おすすめ度:3.5
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雑誌「ニューヨーカー」記者で、IT・メディア業界に強いジャーナリスト ケン・オーレッタの力作。

アメリカ屈指のジャーナリズムスクールを擁するコロンビア大学の「コロンビア・ジャーナリズム・レビュー」ではオーレッタ氏を「アメリカ最高のメディア論者」と評しているという。

原著のタイトルは"Googled"、つまり「ググった」だ。

やや距離を置いたタイトルからもわかる通り、この本はグーグル礼賛本ではない。あくまでグーグルの過去とこれからを冷静に分析した本である。

Googled: The End of the World as We Know ItGoogled: The End of the World as We Know It
著者:Ken Auletta
販売元:Virgin Books
発売日:2010-02-25
おすすめ度:5.0
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翻訳がすばらしい

筆者は頭にスッと入らない翻訳本よりは、英語の原著(あるいはオーディオブック)の方を好むが、この本の翻訳はよくできていると思う。

英語の原著と比べた訳ではないが、頭にスッと入る翻訳で読みやすい。

どうやったらこんな訳になるのかというような絶妙の訳もある。たとえば新聞など伝統的なメディアとグーグルの関係について書いた部分で、こんなのがある。

「シリコンバレーのある重鎮は、グーグルについて何が不満かといえば、新聞社に同情的な姿勢を見せるなど、かまととぶっていることだという」

かまとと」なんて言葉、本では初めて見た。英語でなんというのか興味があるところだ。"pretend to be naive"あたりか?

このように当意即妙な訳なので、500ページの大作ながら、頭にスッと入る本だ。


グーグルの成長の系譜

この本ではグーグルの誕生から現在までを時系列的に述べ、あわせて同時代の他社の動向や、インターネットと既存マスメディアの力関係、広告業界の変化などを取り上げている。

特にグーグルが収集する個人のサイト閲覧履歴や、携帯電話のGPSによる行動履歴などのマーケティングのための利用が、個人情報保護に反するおそれがあるので、様々な見地から検証している。個人情報の有効活用は、筆者がまさに研究している点なので、大変参考になった。

このブログでは「ザ・サーチ」、「ウェブ進化論」、佐々木俊尚さんの「グーグル」、「検索エンジン戦争」などをグーグルについて紹介した。現在最も注目すべき企業の筆頭格であることは間違いない。


グーグルをあらわすキーワード

この本では、グーグルの本質をあらわすいくつかのキーワードでグーグルのコーポレートカルチャーを説明している。

「別の惑星」、「邪悪になってはいけない」、「我々の目標は世界を変えることだ」

「君たちは魔法をぶち壊しにしているんだ!」というのはバイアコム社長が、グーグルがうまみのあるマス広告ビジネスを危うくさせていることから、思わず叫んだ言葉だ。


ビル・ゲイツの予言

この本は150回におよぶグーグル社員への取材、メディア嫌いの創業者2人への数回のインタビュー、CEOのエリック・シュミットとの11回にもおよぶインタビューを経て書かれたものだ。

その他にも多くの識者、ネット業界とメディア・広告業界関係者に直接取材しており、その情報の質はベストセラーの「フラット化する世界」を書いたピューリツァー賞受賞のトム・フリードマンにも匹敵するものがある。
著者のオーレッタ氏はマイクロソフトのビル・ゲイツにも直接インタビューしている。

グーグルが誕生した1998年にビル・ゲイツは、「最も恐れている挑戦者は、どこかのガレージで、まったく新しい何かを生み出している連中だ」と語っていたという。

ビル・ゲイツの予言は正しかった。


グーグルの創業者

グーグルの創業者のセルゲイ・ブリンラリー・ペイジはともに1973年生まれのエンジニア。父親はともに大学教授で、母親も科学関係の仕事についていた。セルゲイ・ブリンはロシアからの移民だ。

セルゲイ・ブリン

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ラリー・ペイジ

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出典:Wikipedia

ともにモンテソーリ式の小学校に通い、好きなことを自由に学ぶことを許されたという。筆者の次男もピッツバーグでモンテソーリの幼稚園に行っていた。自由な雰囲気でこどもは楽しんでいたものだ。

ラリー・ペイジは偉大な発明をしながら、極貧の中で一生を終えたニコラ・テスラの伝記をこどものときに読んで、「世界で最も偉大な発明をしても、単に発明しただけでは何もならないことを学んだ」と語っていたという。

「何かを発明するだけでは、まったく意味がない。社会に影響を与えるには、それを世に送り出し、人々に使ってもらうことが何より重要だ」と。

ちなみにテスラは磁気密度の単位に名を残しており、トヨタが出資したことでも有名な電気自動車メーカーテスラモーターズもテスラの名前にちなんだものだ。




グーグル誕生

ラリーとセルゲイは1998年1月に、当初「バックラブ」と呼ばれていた検索の基本となるペイジランクを支えるアルゴリズムを博士論文に書いて公表した。10の百乗を意味する"googol"にちなんで、検索エンジンは"Google"という名前にした。"googol"は既にドメインが登録されていたという。

うっかりアイデアを他人に漏らしてしまったために、発明の成果を奪われたテスラの教訓から、ラリーはペイジランクをそれまでずっと秘密にしていたという。

グーグル設立は1998年9月だ。

最初の出資者は25万ドルずつ4人だった。ネットスケープで財を成したインド人のエンジェル投資家ラム・シュリラム、サン・マイクロシステムズの共同創業者のアンディ・ベクトルシェイム、スタンフォードのデビッド・チェリトン教授、そして余り知られていないがシュリラムの紹介があったアマゾンのジェフ・ベゾスだった。ベゾスはグーグル検索のデモを見てほれ込んだという。

インターネットバブルのピークの1999年6月にはシリコンバレーの超有名ベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンスとセコイアから2,500万ドルずつ出資を受けた。同時にクライナーのジョン・ドーア、セコイアのマイケル・モリッツがグーグルの取締役会のメンバーに就任した。

Googleは当初ポルノ情報が検索に引っかからないようにアルゴリズム設定に苦労したという。当時のトラフィックの1/4がポルノ検索だった。

1999年のインターネットバブルの時に名声を極めたモルガン・スタンレーのアナリストで”インターネットの女王”と呼ばれていたメアリー・ミーカーの話が出てきてなつかしい。

また2001年に副大統領を辞めたアル・ゴアに「バーチャル取締役」になってもらった話などが、時代を反映している。


創業当初のグーグル

毎週金曜日午後に社員みんなが集まるTGIF("Thank God It's Friday")ミーティングが開かれ、世界中の支社の社員がビデオ会議システムを通じて参加していたという。

2000年にはネットバブルが崩壊し、巨大な時価総額を売り物にしていたネット企業は大打撃を受ける。しかしグーグルは2000年6月にYahoo!の検索エンジンに採用されたり、2000年10月にアドワーズをスタートさせるなど基盤が着々とできている。

ベンチャーキャピタリストからプロの経営者を雇い入れるよう強く求められ、2001年には元ノベルCEOのエリック・シュミットをCEOとして雇い、ラリーは製品部門担当社長、セルゲイは技術部門担当社長になった。

エリック・シュミットは1955年生まれで、コンピューター・サイエンスの博士号を持っており、サンマイクロシステムズのCTOからノベルCEOに転じた。採用面接ではラリーとセルゲイからケンカをふっかけられ、1時間半も議論してテストに合格したという。

ちなみにシュミットも父親が大学教授、母親が科学者という家庭で、ネバダ砂漠で行われる儀式バーニングマンの常連だという。バーニングマンの常連がまともな企業人であるはずがないというのが採用理由の一つだったという。

グーグルのいわばメンターとしてシリコンバレーのいくつかの企業のCEOやアップルの取締役を経験したビル・キャンベルがコーチするようになったのは、2001年秋からだ。

ビル・キャンベルはエリックと創業者2人の間をよく取り持ち、内部崩壊からグーグルを救った立役者だ。


グーグルロケット点火

グーグルは2001年に黒字に転換し、2002年には個人ブログなどに広告を載せるアドセンスをスタートさせ、収入の半分以上を稼ぎ出した。「グーグルロケット」に点火されたのだ。

ネット業界でグーグルは広告代理店をお払い箱にしただけでなく、コンテンツ企業の広告営業部門も不要にした。

シュミットの言葉によると2002年はグーグルが「自らが広告業であると気づいた年」だったという。

グーグルは思い切った条件でAOLの検索エンジンを受注するかわりに、"Powered by Google"と毎回表示させることで、知名度という大きなメリットを得た。

2004年には創業者が一般株主の10倍の議決権を持つデュアルストック制度を導入してIPOを実施し、公開会社となった。売り出し価格は85ドルだった。グーグルの株価はすぐに急上昇し、これで社内にはビリオネア、ミリオネアが続出した。

IPOで得た資金を使ってサーバーを100万台以上使って、世界数十ヶ所にデータセンターを建設した。エリック・シュミットがサン・マイクロシステムズ時代から20年以上も研究してきたテーマがクラウド・コンピューティングだったという。

この頃、グーグルとアマゾンを想起させる「グーグルゾン」という巨大企業が、2014年に世界を独占するという「EPIC 2014」というビデオがユーチューブで掲載され、話題となっている。




グーグルのダブルクリック買収がネット広告会社買収合戦を誘発

2005年にはメディア王ルパート・マードックがSNSのマイスペースを5億8千ドルで買収した。グーグルはマードックやヤフーなどを相手に回して、YouTubeを16億5千万ドルで買収した。

YouTubeに対抗してニューズコーポレーションとNBCはhulu.comを始め、CBSはYouTubeに配信を始めた。

広告業界の懸念が恐怖に変わったのは、2007年にグーグルがマイクロソフトとヤフーに競り勝ってダブルクリックを31億ドルで買収したからだ。

テキスト広告中心のグーグルとバナー、動画広告などディスプレー広告に強いダブルクリックはシナジーがあり、ネット上のあらゆる広告インフラになるチャンスだと競争相手は恐れた。

その後ネット広告会社の買収合戦が起こり、数ヶ月のうちにヤフー、AOL、世界最大の広告代理店WPP、マイクロソフトがそれぞれネット広告会社を買収した。

この本ではグーグル関係者やダブルクリックのCEOの話を聞くとともに、グーグルを「フレネミー」(friendとenemy両方を兼ねるという意味)と呼ぶ世界最大の広告代理店WPPのCEOや、WPP傘下のメディアバイング会社グループMのCEOの話も紹介しており、話を立体的に構成している。

ちなみにWPPという会社名は、およそ広告代理店らしからぬWire and Plastic Productsという社名の略だ。

すでに終了したサービスも多いが、Google Print Ad, Google Audio Ad, Google TV Adなどのインターネットで直接広告主が広告を作成できるツールも提供した。広告代理店が脅威と思うのは当然だろう。

現在ではグーグル・アド・プランナーという、広告主がターゲットとする視聴者がよく訪問するサイトを特定できるツールも無料で提供開始している。


グーグルと個人情報の取り扱い

ダブルクリックを買収することで、ダブルクリックとグーグルの検索履歴やクリック履歴などのデータを統合すると巨大な消費者行動のデータができる。さらにダブルクリックの100万社以上にも上る広告主ネットワークを手に入れたので、ネット広告のワンストップショッピングが可能となった。

携帯電話会社が取得する検索履歴や位置情報まで個人情報として統合できるようになると、たとえば訪問した場所の近辺のレストランやショップの情報など、消費者に便利なサービスが提供できる。広告とサービスは表裏一体となるのだ。

グーグルが収集する検索履歴やクリック履歴など、クッキーを使って収集する個人情報が悪用されるというのは、映画の中の話だとグーグルの創業者は否定する。

アメリカではポイント制度が発達していないので、グーグルで唯一個人を特定できる情報を集めているのはグーグルチェックアウトという支払いサービスだ。それ以外は個人を特定できる情報は集めていない。


IPアドレスから個人を特定する

この本では、電話会社やインターネット・プロバイダーと連携して、匿名性は守りつつ、消費者一人ひとりの行動を記録しようとするフォルム社という会社が紹介されている。

フォルム社は2007年末までに英国企業3社と契約して、英国内でインターネットのブロードバンド回線を利用している家庭の2/3を追跡できるようになったという。

フォルム社の活動は、WWWの発明者ティム・バーナーズ・リーを激怒させたという。検索履歴などの情報はプロバイダーのものではなく個人のもので、使いたければ個人の同意が必要だと語る。EUの役人も規制すべきか調査しているという。

アメリカでは9.11以降、"Patriot Act"により、大統領府は個人のeメール、検索内容、読んだ資料、通話内容、YouTubeやFacebookで見たもの、ネットで購入したものを調べることができるようになった。まるでジョージ・オーウェルの「1984」のビッグブラザーのような監視社会が現実のものになっている。

日本でもプロバイダー責任制限法があり、公権力の強制捜査令状があれば、プロバイダーは個人情報を犯罪捜査に提出しなければならない。

2年ほど前に、神奈川県の高校生の個人情報がIBMの下請け社員の私物パソコンからWinnyに流出した事件で、警察は故意にShareに再放流していた人物をプロバイダー責任制限法を使って割り出し、逮捕したという例がある。

普通インターネットに接続する場合にはプロバイダーを経由するので、IPアドレスはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)といって空いているIPアドレスを自動的に振り分けるので、IPアドレスからは個人は特定できないが、国家権力を使ってプロバイダーまでさかのぼれば、過去のセッション情報を調べることによって個人を特定できるのだ。


国の検閲とグーグル

中国政府の検閲の方針に一旦は従ったグーグルだが、結局香港での検閲のない検索結果を中国からの検索にもフィードするという形で、中国政府の検閲を拒否した。

グーグルが中国政府の検閲に反対して、中国での検索サービスから撤退したことは、訳者あとがきに記されている。

しかし実は中国政府だけが検閲者ではない。ドイツでもナチスに関する情報を流布させないというドイツの法律に従って検索結果をコントロールしているという。


グーグル経営陣の混乱

頂点を極めたグーグルでも、2008年頃になると不協和音が出てくる。勤務時間の20%を自由な開発に使ってよいという20%ルールのおかげで、150もの製品・サービスが生み出されたが、それらをどうするかという問題が発生してきた。

エリック・シュミットでさえも本当の決定権を持っていないことがはっきりした。

さらにエンジニアがキングである企業文化を誇るグーグルでも、重要なエンジニアの流出が始まった。

最たる例がアドワーズを開発したシェリル・サンドバーグがフェースブックのCOOに転出したことだ。シェリルはアドワーズとアドセンスの2大商品を統括しており、グーグルの収益の98%を生み出していた。


旧メディアの衰退と通信社の隆盛

旧メディアの衰退もこの本の大きなテーマだ。iPodにやられたソニー、CDからダウンロード販売に変わった音楽業界、雑誌業界、主要紙が大幅な業容縮小、人員削減をはじめた新聞業界、書籍出版業界、ラジオ業界の窮状が紹介されている。

新聞でネット購買の有料課金に成功したのは、ファイナンシャルタイムズとウォールストリートジャーナルだけだ。たぶん、これに続くのが日経新聞だろう。

大手メディアでも通信社は例外で、AP(1,500社の新聞社が株主)、ロイター、ブルームバーグの3社は業績は好調だ。新聞社が縮小して、通信社にアウトソースするようになり、ニュース供給の需要は増えたからだという。また、ブルームバーグとロイターは世界中の主要企業にばらまいている専用端末という大金脈を持っている。

新聞社と情報サービスの差は、買収金額でも明らかだ。2007年にルパート・マードックがダウ・ジョーンズを買収した時は50億ドルだったが、2008年にメリルリンチがブルームバーグの20%の権益を売却したときは、220億ドルという値段がついた。時期の違いはあるが、会社全体の時価からするとブルームバーグはダウジョーンズの20倍の価値を認められたわけだ。

旧メディアについてエリック・シュミットの発言を紹介している。「ポケットベルを惜しむ奴はいるか?」と。


ネット広告の急成長

広告の成果が測れるネット広告が急成長し、透明性が増し、広告代理店業界は「わくわく感」を高く売りつける能力を失った。

モルガン・スタンレーのメアリー・ミーカーの2008年12月のレポートでは、消費者が新聞を読む時間は7%だが、広告支出の20%が新聞に使われている。一方インターネットに消費者が使う時間は25%だが、広告支出は8%に過ぎない。これからも広告は伝統メディアから、おそらく劇的に離れていくだろうと予想している。

2008年9月にグーグルは創立10周年を迎えた。グーグルの活動はさらに進化している。世界最大規模の広告主P&Gと社員の相互派遣をはじめたり、GEとは電力供給ネットワーク効率化技術のスマートグリットで提携した。


世界同時不況後のグーグル

2008年末からの世界同時不況はシリコンバレーも例外ではなかった。ジョン・ドーアは、ベンチャーキャピタルの資金は2007年の370億ドルから、2009年には50ー100億ドルに減少するだろうと予測している。

セコイア・キャピタルの支援者会合でも、最初のスライドは「さらば、良き時代よ」だったという。

モルガン・スタンレーのメアリー・ミーカーは相変わらず楽観的な見通しを出しているが、インテルやシスコは減収を発表し、マイクロソフトは5千人の削減、グーグルも採用を絞り、派遣労働者を削減した。買収したダブルクリックでは人員整理を行った。

グーグルの成長の伸びが止まったと認識されるようになり、グーグル創業以来はじめてコストを気にするようになったという。無料軽食メニューは100種類から50種類となり、自宅への持ち帰りは禁止、営業時間も短縮された。

しかし研究投資やデータセンターへの投資は削減せず、社員に対するストックオプションの行使価格も引き下げ、太っ腹なところを見せた。

2009年度の売上は31%減少する見込みだが、利益は4%増える見通しで、グーグルはうまく軟着陸したといえる。

グーグルの最近の動きで注目すべきことは、エリック・シュミットが2008年の最も重要な製品と位置づける自前のブラザー、クロームと携帯電話のOSアンドロイドだ。


マスメディアの生きる道

以前このブログで紹介した「フリー」の論点が紹介されている。

「フリー」の著者のクリス・アンダーソンはかつては「無料こそ完璧なモデルだ」と主張していたが、「フリー」に最終章を加えて、かつての主張を変更し、「今では無料だけでは十分ではない。有料サービスと組み合わせることが必要だと考えるようになった」と結んでいる。

オーレッタ氏は、新聞などの旧メディアは小額決済に活路があるのではないかと記している。

アマゾンのキンドルなどの電子端末も急速に普及している。ジェフ・ベゾスによると、キンドルで分厚い本が楽に読めるようになると、消費者はもっと長編作品を読むようになるだろうと語っている。常に本を持ち運ぶようになると読書量も増えるだろうと。

ケーブルテレビ業界は安定している。毎月の使用料と広告収入があるためだ。デジタル回線ならビデオオンデマンドの販売も見込める。しかしケーブルテレビ運営会社をバイパスする無線通信技術も登場しているので油断はできない。

セズミ・コーポレーションが開発した無線装置だとケーブルや衛星通信の回線が不要となるのだ。


第17章 これからどうなるのか

最後の第17章の「これからどうなるのか?」が締めくくりとなっている。この本はなか見、検索に対応しているので">、是非目次をチェックして欲しい。この章のサブタイトルを読むと論点がつかめるので、紹介しておく。

・磐石に見えるが

・二心を抱きつつキスを投げ合う関係

・グーグルも新たなサービスに置き換えられる?(SNSはグーグルの検索を脅かす?)

・グーグルになくてツイッターにあるもの(群集の叡智?)

・専門家によるサーチにも一定数支持がある

・「検索に従ってばかりいると視野が狭くなる」

・内容の真偽を見分ける力が必要

・書籍のデジタル化独占阻止

・共通の価値観は世界に存在しない

・聞く耳を持たぬグーグル

・内容の質と検索結果の不一致

・経営の焦点がボケはじめている?

・偉大な企業の原則を忘れれば(「イノベーションのジレンマ」の著者のクレイトン・クリステンセンの話)

・一社でメディア業界全域を揺るがした企業

最後の第17章だけでも十分時間をかけて読む価値があると思う。


日本語版で510ページもの大作だが、訳も良いので、スッと頭に入る。グーグルがこれからどうなっていくのかに興味がある人には、最後の第17章の様々な見地からの分析は必読だと思う。

ちなみに筆者はグーグルのアドセンスはブログに載せていない。自分のブログにあまり関連性のない、うっとおしい広告は載せたくないからだ。

検索連動広告は万能ではないし、限界がある。しかし膨大なデータを元にした行動ターゲティングと一緒になったり、あるいはマイクロソフトの”キャシュバック”のように、検索結果にポイントがつくような形にして個人情報と統合すれば、次世代の広告ができると思う。


比較的読むのが速い筆者でも読むのに4日ほどかかった。それだけの価値はあるが、情報が満載なため、メモでも取らないとあまり頭には残らないと思う。

新しいビジネスモデルを検討するにも、この本で詳しく取り上げられているグーグルの例は大変参考になると思う。

このあらすじを参考にして、自分でもメモを適宜取りながら読むことをお勧めする。


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2010年07月02日

決定的瞬間 アメリカの第1次世界大戦参戦を決定づけたドイツ外相の電報

決定的瞬間―暗号が世界を変えた (ちくま学芸文庫)決定的瞬間―暗号が世界を変えた (ちくま学芸文庫)
著者:バーバラ・W. タックマン
販売元:筑摩書房
発売日:2008-07-09
おすすめ度:4.0
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1963年にピューリッツアー賞を受賞したジャーナリスト、バーバラ・タックマンの第1次世界大戦開戦前後を描いた「8月の砲声」の姉妹作。会社の友人に勧められて読んでみた。

八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)
著者:バーバラ・W・タックマン
販売元:筑摩書房
発売日:2004-07-08
おすすめ度:4.0
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「八月の砲声」では、セルビア人がオーストリア皇太子を暗殺したサラエボ事件をきっかけに、当時のイギリス、ドイツ、ロシアなどヨーロッパ各国の王室は姻戚関係にあったにもかかわらず、自国のエゴで第1次世界大戦に巻き込まれていった過程を詳しく描いている。

高校の世界史では第一次世界大戦については、ほとんど勉強しなかったので、いままでサラエボ事件がなぜドイツとロシア+フランス/イギリス連合軍の戦争に繋がるのか理解しないままでいたが、「八月の砲声」で理解できたので、別途あらすじを紹介する。

第一次世界大戦は始まってすぐにドイツ軍がバリ郊外まで侵攻しながら、マルスの戦い以降、四年間も続く塹壕戦となったという奇妙な戦争だ。

「決定的瞬間」では、膠着する第一次世界大戦の趨勢を決めたアメリカの参戦を決定づけたドイツ外相ツィンメルマンの電報が題材として取り上げられている。

第一次大戦当時からドイツの外交電報がイギリスによって解読されていたことは、長い間秘密にされ、第一次世界大戦開戦から90年以上経った2005年に、やっとイギリス公文書館が史料を公開された。このツィンメルマン電報もイギリスによって解読されていたことが明らかになった。

ドイツのエニグマ暗号をイギリスが解読したことが、第二次世界大戦の終わりを2−3年早めたと言われているが、イギリスは既に第一次世界大戦の時からドイツの暗号を解読していたのだ。

日本の暗号もイギリスやアメリカに解読されていたことは、今や周知の事実だが、イギリスのインテリジェンスに対する力の入れようが、この本を読んでもよく分かる。

それにしても第一次大戦中の1917年1月に、ドイツの外相がメキシコ駐在ドイツ大使に対して、メキシコ大統領に対米戦争の参加を呼びかけ、なおかつ日本にも対米戦争に参加するように口をきいてくれと依頼せよと電報を出したとは信じられない事実である。

ツィンメルマン電報の内容は次の通りだ。

「2月1日からドイツは無差別潜水艦攻撃を開始する。

アメリカが中立を保つようにドイツは努力するが、もしアメリカが参戦してきた場合には、ドイツはメキシコと同盟を結んでアメリカと戦いたい。

メキシコの対米参戦の代償は、テキサス、ニューメキシコ、アリゾナの領土回復である。

またメキシコ大統領から日本に対しても、アメリカに参戦するように仲介して欲しい。

無差別潜水艦攻撃を開始すれば、イギリスは数ヶ月で和平に応じるだろう。」


この電報はイギリスの海軍諜報部で解読されたが、すぐにはアメリカには渡されなかった。

ドイツが1917年2月から無差別潜水艦攻撃を開始すると宣言していたので、アメリカが憤って参戦すれば、そのままツィンメルマン電報は日の目を見ない運命だった。

しかしアメリカは参戦決定しなかったので、イギリスはツィンメルマン電報のコピーをスパイが入手して、それをアメリカ大使に渡した。

こうすればイギリスがドイツの電報を解読していたことは隠しておけるからだ。

アメリカ大統領ウィルソンは電報内容に憤慨し、通信社に情報を流し、1917年3月1日の世界の主要新聞にツィンメルマン電報が公表される。

当初アメリカのメディアはこの情報の信憑性を疑問視していたが、本人のツィンメルマンが3月3日に電報は本物であるとあっさり認める大失態を犯した。

ドイツがメキシコと日本をそそのかして、米国に戦争をしかけようと画策していたことにアメリカの世論は衝撃を受けた。

ウィルソン大統領は中立を撤回して、1917年4月の歴史的議会演説とともに、ドイツを「自由に対する天敵」と呼んで、議会の承認を得て第一次世界大戦に参戦したのだ。

実は日本は第一次世界大戦では、連合国のなかでは開戦後、最もすばやく動いた国だ。

開戦後三ヶ月の1914年11月までにドイツの青島租借地、ヤップ、トラック、マーシャル、カロリナなどのドイツ領の島々などを占領していた。

まさに帝国主義的領土拡大に積極的に動き、1915年1月には対華21ヶ条の要求を突きつけている。

このブログでも紹介した関榮次さんの「日英同盟」にも書かれている通り、日本は一九一七年に地中海に艦隊を派遣し、ドイツ・オーストリア帝国の潜水艦と闘って、駆逐艦大破という被害も被っている。

日英同盟―日本外交の栄光と凋落日英同盟―日本外交の栄光と凋落
著者:関 栄次
販売元:学習研究社
発売日:2003-03
おすすめ度:4.0
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連合国側でドイツ領土を占領していた日本に、対米参戦してくれとメキシコ大統領に仲介を呼びかけるというのは、ドイツ外相のセンスを疑う一面もある。

しかしアメリカ、特にカリフォルニア州は日本人移民をターゲットに学童差別や土地所有の禁止などで日系人を排斥しており、それの不満が日本側にあることに目を付けた行動でもある。

事実日本はメキシコと艦隊の親善派遣や軍事交流などで親密化していたという。

このツィンメルマン電報が公表されて以来、日本に対する警戒感がアメリカ人の心に深く刻み込まれたのかもしれない。

日本は1918年の第一次世界大戦のパリ講和会議で、世界ではじめて人種差別撤廃を訴え、16票中11票の賛成を獲得し、そのまま成立すると思われていた。

しかしアメリカ大統領ウィルソンが猛反対し、それまで多数決で決められていた議決を、重要事項は全会一致が必要とルールを変えて否決したのだ。

アメリカの人種差別が南部を中心に1960年代まで残っていたことを思えば、ウィルソンの反対は当然かもしれない。

テレビドラマ「コンバット」などでは、アメリカ軍の白人兵と黒人兵が一緒に戦っているシーンが出てくるが、あれは作り話で、実際には黒人兵は黒人兵だけで部隊編成されていた。



これも会社の友人の勧めで読んだディヴィット・ハルバースタムの「ザ・コールデスト・ウィンター 朝鮮戦争」でも、朝鮮戦争の時も同様に人種別編成だったことが紹介されていた。

ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 上ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 上
著者:ディヴィッド・ハルバースタム
販売元:文藝春秋
発売日:2009-10-14
おすすめ度:4.0
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閑話休題。

1924年には排日移民法も成立し、アメリカは日本との対立を深めていく。

日本に対する不信感をアメリカ人に植え付けたツィンメルマン電報が、1941年の日米開戦の遠因となったとも言えなくもないかもしれない。

「八月の砲声」といい、「決定的瞬間」といい、あまり知られていない第一次世界大戦の時の事実がわかり、大変興味深い。

第二次世界大戦の戦史や歴史なら読んだ人が多いと思うが、第一次世界大戦の歴史も知っておくと、第一次世界大戦が次の大戦にどのように影響したのかが理解できて面白い。

特に歴史好きの人にはおすすめの二冊である。


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Posted by yaori at 12:45Comments(0)TrackBack(0)