2014年04月30日

東大教授 大学法人化で東大教授もずいぶん変わった

東大教授 (新潮新書)
沖 大幹
新潮社
2014-03-15


地球上の水を扱う科学=水文学(すいもんがく)者の沖大幹東大教授の本。沖教授は専門の水文学では、「水危機、ほんとうの話」などの本を書いている。



沖教授は今年50歳。新進気鋭の教授だ。毎年のスケジュールは、大体年初に決まってしまうという売れっ子教授でもある。

そんな沖教授が、この本を書いた理由は、1.東大で学問に取り組む際の様々な知恵や心構えを後進に伝えたかったこと、2.優秀な若者が東大教授を目指さない(東大経由で海外の大学で奉職する)のは、長期的に悪影響が大きいという危機感、3.東大教授への信頼感の欠如に発奮、なのだという。

この本はアマゾンの「なか見!検索」に対応していないので、「なんちゃってなか見!検索」で、目次を紹介しておく(節のタイトルは重要なものだけ選んだ)。目次からもだいたいの内容が推測できると思う。後進へのアドバイスが満載なことがわかると思う。

まえがき
・死ぬまでの暇つぶしのために
・自由と名誉と資産がほしいなら
・東京大学教授道

第1章 東京大学教授解体新書
・大学教授の定義
・年齢構成は?
・なぜ「総長」なのか
・旧制第一高等学校とは?
・東京大学名誉教授の条件
・給与について
・平均的キャリアは?
・給与は増やせるのか?
・勤務時間は?
・勤務はどう評価されるのか
・車、個室、秘書など待遇は?
・企業としての東大
・安定した自由業

第2章 どうすればなれるのか
・世界一になるのは簡単
・「東大卒」は必須条件か?
・東大入学への道
・「最難関」入試の考察
・進学の振り分けは?
・専門分野の選び方
・研究室と指導教員の選択
・地球の水循環と世界の水資源
・若者、ばか者、よそ者
・研究はスポーツ的か、芸術的か
・動物的研究と植物的研究
・論文書きの論文読み
・博士課程へ進むべきか
・「論文博士」とは?
・東大教授になるチャンス

第3章 社会的役割と権威
・日本を代表するには?
・国の審議会に参加したら
・政府の委員会での立ちふるまい
・英語で講演するために
・海外出張は魅力的か
・テレビ出演の注意
・新聞や雑誌との付き合い方
・政策立案支援と研究審査
・論文執筆こそ命
・有名学術誌から原稿を依頼されたら
・書籍の執筆法
・一般向けの講演も刺激的
・講演料はいくらか?
・東大教授の役得

第4章 醍醐味と作法
・講義こそ自己啓発の源
・弱小チームでも勝つには
・明日やろうは馬鹿野郎
・ゼミは英語で
・留学生の真実
・外国人教員の損得
・東大と国家百年の計
・次世代を育てるには
・教科書を書き換える研究
・伯楽への道

第5章 知的生産現場のマネジメント
・学内組織を円滑に運営するには
・学内会議のしきたり
・雑用を考察する
・東大の予算とは?
・業務マネジメント
・東大教授ほど素敵な商売はない

第6章 おわりに
・本書執筆の3つの理由
・究極の目的は何か
・知の統合のために

いくつか参考になった点を紹介しておく。


生まれ変わっても東大教授となりたい

沖教授は、生まれ変わっても東大教授として働けたらいいなと思う」という。東大教授になったら、自由、名誉、資産、いずれも努力が報われる程度には、バランスよく得られるのだと。

東大には3,900人の教員がいて、そのうち1,300人が教授だ。また、別枠で特任教授や特任研究員などの2,000人ほどの特定有期雇用教員がいる。職員は、事務系職員が1,500人、技術系職員が800人、医療系職員が1,800人いる。

東大教授の平均年齢は55.4歳で、東大教授に占める女性の割合は5%だ。准教授の平均年齢は45.6歳、助教は40.1歳だ。

ちなみに東大の財務報告を中心とした「事業報告書」と、より大学の実態を説明した「業務の実績に関する報告書」がネットで公開されているので、興味のある人は参照してほしい。


東大教授の給与

東大教授の平均年間給与は1,123万円、准教授で900万円、助手で730万円となっている。50歳前後で教授となって、年収は1,000万円程度、定年の65歳で1,200万円というのが平均的キャリアだ。医師免許を持っている場合は、大学外で医師になった場合の給与格差補てん(最大35年間の「初任給調整手当」)があるので、医学系の給与は、それ以外より高いという。

教授に昇格してからは、普通は出世もなく肩書きも変わらず、給与もあまり増えないが、減りはしない。成果が上がっても、上がらなくても、世間に認められようが、認められまいが、大学内ではほぼ同じように遇される。

沖教授は、この平等主義が東大の学問の自由を支えていると語る。つまり、結果が出るかどうか確信が持てずとも、学問的に重要だと信じる新しい研究に挑戦できるのだと。究極的には人類社会のためになるという信念があれば、研究に打ち込めるのだ。

給与を増やそうと思えば、管理職を目指すことになる。総長は倍、理事は6割増しの給与となるし、各組織の長でも理事並みの手当てがつく。しかし理事でない副学長の場合は、多少の上積みはあるが、普通の教授と大差ない。

ちなみに、政府の審議会の委員になった場合の謝礼は2時間の会議で2万円前後だという。


東大の学長を総長と呼ぶ理由

東大の学長を「総長」と呼ぶのは、東大の成り立ちが東京開成学校(法学部、理学部、文学部)と東京医学校(医学部)、工部大学校、予備門(東京英語学校)が一緒となったものだからで、それらを束ねる役職として「総長」が東京帝国大学に置かれた。東大の総長は、総長選考会議で選考される決まりになっているが、実際には、全学の講師以上の教員による投票によって決まるという内規になっている。

沖さんは東大の土木工学科(現在は社会基盤学科)の出身で、同窓会名簿には理学部工学科の卒業生と、工部大学校の卒業生の両方の名前が記されているという。

沖さんの水文学研究

水文学(すいもんがく)とはあまり聞きなれない言葉だが、沖さんたちは、貯水池操作や灌漑取水などの人間活動を含んだグローバルな水循環シミュレーションや、食料の輸入によって水不足地域の水需給がどの程度緩和されるかを見積もるバーチャルウォーター貿易研究、世界の水問題の実態把握、社会変化・気候変動に伴う水需給の変化などを研究しているという。

また、沖教授は、IPCCのウォーターフットプリントに関する作業部会に日本からの専門家として参加している。会議に出席するための旅費は日本政府が出してくれるが、謝礼はなく、経費節減でエコノミークラスにされる場合もあり、キツイという。

ちなみに東大の社会基盤学(土木工学)専攻では、書類選考のみで入学許可が出され、奨学金も受けられるという留学生特別コースを1982年から設けていたので、いまでは600名を超す留学生が卒業している。

東大が平成24年のQS World University Ranking のCivil Engineering分野でMITに次ぎ第2位になったのも、留学生コースの卒業生が活躍してくれているおかげだと。 (ちなみに2014年版では第4位となっている)。 


学問に対する態度

学問に対する態度としては、「論文書きの論文読み」として、何が学術的に高く評価されるのかを知るためにも、文献を地道に読みこなることが必要だと沖教授は語る。

音楽家が音楽をよく聴き、画家が絵を頻繁に鑑賞し、作家が本を濫読するのと同じだと。従来の枠組みを超えるためには、従来の枠組みがどうなっているのかを知っておく必要がある。

また、次の様な話も紹介している。

竜巻の大きさを示すFスケールに名前を残す、シカゴ大学名誉教授の故・藤田哲也教授は、大分県の「青の洞門」の話を小学生の時に聞いたときに、次のように思ったという。

「20年(伝承では30年)かけて穴を掘った人は本当に立派な人だと思いましたが、自分だったらそんな努力はしないで、まず最初の10年で穴を掘る機械を発明し、その後2倍のスピードで穴を掘る方が有効だと思いました。つまり、後に「穴」と「機械」が残りますので。研究でも同じで、仕事を始める前に「道具」をつくっています。そうすれば研究結果と「道具」の2つが残ります」。


以前は小講座制、現在は大講座制

以前は小講座制と呼ばれる伝統的な仕組みで、ある教授が辞めた後、その教授職にだれを据えるかは、辞めていく教授の意志を尊重していた。いわば徒弟制度のように、小講座制の人事には総長といえども選考に意見するのは難しかったという。

この反省で、現在は大講座制となっており、ある特定分野の教授を必ず置くというわけではなく、学問や組織の状況を考慮しつつ、大講座部門の教授の合議制で次に採用する教授の専門分野や候補者を決めるという。

国立大学法人は私立大学のように組織を経営する理事会と、教育研究を所管する教授会とが完全に切り分けられていないので、たとえば予算配分から人事制度、はては防災規則や、駐車場の配置、自転車置き場の通則まで、教員から成る委員会で議論する。

東大の「文化」として、「自分に悪影響が及ばない限りにおいて同僚の足は引っ張らず、やりたいようにやってもらうが、かといって特段の協力もしない」傾向があるという。

東大では2012年に「東京大学ファカルティ・ハンドブック2012(試行版)」という教員業務に関するマニュアルをつくっている。その内容は、この本にも一部紹介されているが、マニュアルなので本当のノウハウなどは含まれていない。この本では、そのノウハウ的な部分も紹介しており、現役の研究者には大変参考になると思う。


沖教授は理系の先生ではあるが、文才があり、文章は読みやすい。筆者も東大教授の先輩・後輩が数名いるが、こういう実務的なことを聞いたことはなく、参考になった。

現役の研究者の役にも立ち、東大教授についての一般知識を得るにも最適な本である。


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2014年04月27日

ルーズヴェルト・ゲーム 池井戸潤さんの企業スポーツ小説

2014年4月27日再掲:

TBS系で「ルーズヴェルト・ゲーム」の放送が始まった

ルーズベルトゲーム















昨年「半沢直樹」シリーズで、大ヒットを飛ばしたTBSが再度池井戸潤作品をてがけている、

詳しいあらすじを紹介すると興ざめなので、「ステルスモード」で簡単なあらすじを紹介した記事を再掲する。


2013年5月14日初掲:
ルーズヴェルト・ゲームルーズヴェルト・ゲーム
著者:池井戸 潤
講談社(2012-02-22)
販売元:Amazon.co.jp

このブログで紹介した「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」など、中小企業を題材にした小説の第一人者・池井戸潤さんの直木賞受賞第1作。

下町ロケット下町ロケット
著者:池井戸 潤
小学館(2010-11-24)
販売元:Amazon.co.jp

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)
著者:池井戸 潤
講談社(2009-09-15)
販売元:Amazon.co.jp

タイトルの「ルーズベルト・ゲーム」とは、「野球の試合は8:7が一番面白い」という、野球好きのルーズベルトの言葉から取っている。

ストーリーは次のような展開だ。

創業者・青島毅(たけし)が一代で築き上げたイメージセンサーなどのカメラ部品や電子部品をつくる青島製作所は、売上高500億円の中堅電子部品メーカーだ。

野球好きの創業者がつくった青島製作所野球部は、かつては都市対抗野球などの常連で名門チームだったが、不況の影響もあり、最近は成績が低迷している。

そんななかでリーマンショックの影響で、青島製作所の主力顧客向けの売り上げが激減した。

需要が落ちている上に、半導体部品メーカーのミツワ電器がイメージセンサー市場に参入すべく、100億円以上の設備投資をして、安値で営業攻勢をかけているからだ。

野球でもミツワ電器は、青島製作所の監督を引き抜いた。監督はエースと四番バッターを引き連れてミツワ電器に移籍し、青島製作所野球部の戦力は一気にダウンする。

赤字の青島製作所に主力銀行が追加融資に難色を示す。最重要顧客のカメラメーカーが要求する高性能センサーは、いつ開発が終えるかわからず、先が見えない状態だった。青島製作所は、やむなく人員整理をふくむリストラに踏み切った。

青島製作所が緊急事態にある時に、重要顧客の社長の斡旋で、ミツワ電器社長から合併の話が青島製作所社長に持ち込まれる。

創業者の青島は会長としてなかば引退し、日常の業務はコンサル出身の中途入社の細川社長に任せている。

青島会長も細川社長も、「合併で規模を拡大して生き残るしか青島製作所が生きる道はないのでは」と思いはじめる。

人員整理で6億円のコスト削減を実現しようと努力するなかで、年間3億円も維持費がかかる野球部は銀行の圧力で廃部が決まる。

一方、ミツワ電器が仕掛けた合併の話は、ライバルつぶしと青島製作所のセンサー技術狙いとわかり、青島製作所の経営陣は合併提案を拒否する。

しかし、懲りないミツワ電器は、青島製作所が未上場で、少数の大株主が株式の過半数を握っていることに目をつけ、ミツワと合併すれば株式上場の道が開け、持ち株の利益実現が可能となると大株主に持ちかける。

欲に目のくらんだ株主は、緊急株主総会開催を要求し、株主総会で合併提案を拒否した経営陣を糾弾する…。

どんでん返しの連続で大変面白い。

青島製作所野球部も、廃部は決まったが、信じられない頑張りを見せて連勝を重ねる。実は、青島製作所の契約社員のなかに、高校時代に暴力事件で野球をやめたピッチャーの逸材が埋もれていたのだ。

彼の活躍と、以前は控え選手だった若手選手の頑張りで、青島製作所の選手たちは最後のミツワ電器との試合に、「ルースベルト・ゲーム」を…。


というようなストーリー展開だ。

前回紹介した「売れる作家の全技術」で、大沢在昌が、”小説のとげ”と呼んでいた謎や伏線が縦横無尽に張り巡らされ、ストーリー展開が心地よいテンポで進む。

まさにエンターテイメントだ。400ページ余りの小説だが、面白くて一気に読める。

別の池井戸作品が読みたくなる本である。


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2014年04月26日

関西学院大学と慶應義塾大学のラグビーの試合を見た

会社の先輩にチケットをもらったので(もともと無料ではあるが)、久しぶりに秩父宮記念ラグビー場で関西学院大学と慶應義塾大学のラグビーの定期戦を観戦した。

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高校の定期戦もやっており、高校は関西学院、大学は慶應が勝った。

大学の定期戦は結果は33:54と差がついたが、前半は一時関学がリードしており、試合としてはほとんど互角だった。

練習試合なので、後半は両方ともサブの選手までどんどん入れて、ほとんど1.5軍という感じになっていたが、多くの選手が参加できるのも、定期戦の良いところだと思う。

ちなみに慶應大学の校歌は「若き血」だと思っていたが、これは応援歌で、全然違う校歌があったことを初めて知った。





筆者も昔ラグビーをやっていたので、秩父宮で会社のラグビー部の記念試合をしたことがある。30年ちかく前の話だ。

その時は冬だったこともあり、芝がはげていて、日本を代表するラグビー場がこんな貧相なグラウンドではみっともないと思ったものだ。

現在の秩父宮ラグビー場は、芝の状態はよく、選手は気持ちよくプレイできたと思う。

ラグビーのルールは毎年のように変わる。だいたいは昔からのルールの一部変更が多いが、今回観戦していて「ハンド」という反則は理解ができなかった。

たぶん密集のラック(ボールが地面についた状態)で手を使って、ボールを掻き出すのが「ハンド」なのではないかと思うが、確信はない。

スクラムもフロントローがいったんゆっくり組み合って、次にバックローが加わって全力で押すような、2段階で組む形となっており、ちょっと前のスクラムのルールの「クラウチ」、「タッチ」、「エンゲージ(セット?)」とは異なっていて感が狂う。

ともあれ、天気も良く、点の取り合いで、大変楽しめるゲームだった。また機会があれば、ラグビーの試合を見に行こうと思う。


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2014年04月23日

破綻する中国、繁栄する日本 長谷川慶太郎さんの近著

破綻する中国、繁栄する日本
長谷川 慶太郎
実業之日本社
2014-01-31


評論家長谷川慶太郎さんのシャドウバンキングの実態とバブル崩壊に向かう中国の行方を予想する本。さらに最近出た最新作はもっと刺激的なタイトルになっている。

中国崩壊前夜: 北朝鮮は韓国に統合される
長谷川 慶太郎
東洋経済新報社
2014-04-18



この本はアマゾンのなか見!検索に対応しているので、ここをクリックして目次を見てもらいたい。目次を読むだけでもだいたいの内容がわかると思う。

章・節のタイトルを紹介しておく。

序章 迷走する中国
 北朝鮮の衝撃
 防空識別圏設定の誤算
 シャドウバンキングが中国崩壊のトリガー

第1章 日本に屈服するか中国
 窮地に追い込まれた中国
 激しさを増す人民解放軍との攻防
 人民解放軍の急所、「シャドウバンキング」
 リーマン・ショック後の経済対策4兆元の功罪
 不良債権処理に苦しむ銀行
 決定したシャドウバンキングの処理
 中国経済の行方

第2章 揺らぐ中国国内
 冬が山場に
 テロが頻繁化する
 怪しげな不動産ブーム
 工場シャッター街と中国製品
 世界の工場でなくなった中国
 共産党が恐れる弱腰外交批判
 人民解放軍に困る習近平

第3章 国際常識を逸脱した国家
 中国が勝利するのか
 レアアースで躓いた共産党に焦り
 国際条約を守らない中韓
 苦境に陥る韓国経済

第4章 シェール革命で勢力地図が塗り替わる
 運のいい安倍首相
 技術に対するトップの認識と理解度が焦点

第5章 繁栄する日本
 消費増税で景気は中折れせず
 日本の独自技術が世界で注目
 メタンハイドレートの実用化に本腰

第6章 21世紀中に共産主義と民族主義は消滅する
 共産主義は人を幸せにしない
 情報化社会に負ける共産主義
 民族主義は消滅の運命
 イランにみる日本技術の素晴らしさ
 歴史が証明する日本人の素晴らしさ


シャドウバンキングの実態

リーマンショックの時の4兆元(約60兆円)の経済刺激策のうち、3兆元を地方政府に資金負担させて高速道路や鉄道などのインフラ整備に充てた。

地方政府は原則起債は禁止されているので、「融資平台」というプラットホーム会社を設立して、金融商品を銀行に売らせて資金を集めた。その金額が30兆元(約450兆円)に拡大した。これがシャドウバンキングだ。経営者は人民解放軍の幹部たちで、シャドウバンキングで融資を受けた会社は300万社にも上るという。

その金で中国各地に高層マンションなどを建設して経済は急回復した。しかし、建設しても入居者がないので、ゴーストタウン(鬼城)化している。有名なのは、江蘇省常州市や貴州省貴陽市、内モンゴル自治区オルドス市などで、中国全土でゴーストタウンは200以上あるといわれている。



オルドス市は、石炭価格が上昇した時には、好景気に酔いしれたが、石炭価格が下がると炭鉱が閉山して失業が急増した。高層マンションなどに入居できる人が少なくなったのだ。中国の地方政府は、我が世の春をエンジョイしてきたが、シャドウバンキングが崩壊し、ゴールドマンサックスの推計では約300兆円の不良債権が発生するとみられている。

日本のバブルの時の不良債権の総額が100兆円と言われているので、いかに中国のシャドウバンキング崩壊のインパクトが大きいかわかると思う。

こうした事情から、ゴールドマンは2013年5月に中国最大の国有銀行の中国工商銀行の持ち株を全株売却し、バンクオブアメリカも2013年9月に中国建設銀行の持ち株を売却した。


習近平の権力闘争

人民解放軍を押さえつけるために、シャドウバンキングをつぶして大損を解放軍の幹部に経験させて息の根を止めるというのが習近平主席や李克強首相のシナリオだという。国民の生活より、人民解放軍に勝つことを優先するという政治問題なのだと。

習近平は江沢民の牙城の石油閥にもメスを入れている。

中国を代表する石油会社・中国石油天然気集団(CNPC)と子会社のペトロチャイナの元幹部4人が南スーダンの石油利権をめぐる汚職で摘発された。

石油閥は前共産党政治局常務委員の周永康がボスで、周は党内順位9位だった。周まで汚職追及の手が伸びるかどうか注目されている。周は無期懲役となった元重慶市書記の薄熙来と関係が深く、薄の失脚に反対したといわれている。

周は江沢民派で、習近平は江沢民派との権力闘争に勝利するために、石油閥の汚職を追及しているのだという。


せっせと海外蓄財する幹部たち

中国共産党の幹部たちは海外で蓄財している。習近平自身も、姪を通じて香港でオフィスビルなどに投資しているといわれ、中国のバブル崩壊で不動産価格が下落することは避けたいと思っているはずだと長谷川さんは語る。

ちなみに、中国共産党中央規律委員会が把握した中国から不法に海外に流出した資金は、2011年6千億ドル、2012年1兆ドル、2013年は1兆5千億ドルだという。資金の行き先はカナダのバンクーバーや、米国西海岸のサンフランシスコやロスアンジェルスで、資金の移転先では不動産ブームが起こっている。


尖閣列島周辺には石油資源はない

長谷川さんは尖閣列島周辺に海底石油資源があると言われているが、実際には商業ベースで開発可能な油田やガス田はないと語る。

オイルメジャーのロイヤル・ダッチ・シェルとエクソン・モービルは、この地域には商業ベースに乗るような資源はないと言っており、日本側の石油開発業者の試掘計画もない。

中国が開発しているガス田の試掘用パイプから炎が出ているが、たとえ天然ガスが出ても、それを中国本土に運ぶ手段がない。400キロもの海底パイプラインは現実的でなく、LNG化するにはLNGプラントやLNG船が必要で、到底巨大なインフラ投資には引き合わない。

だから中国も本気で開発していない。中国は日本に屈しないという宣伝が目的なのだ。

それでも中国が尖閣列島に対して領土権を主張している理由は、尖閣付近は海が深く、中国のミサイル潜水艦の格好の隠れ場所になるからだ。中国は「最小限核抑止」を狙っている。相手からの第一波の核攻撃に生き残り、最小限の核で報復をするという戦略だ。そのために最も重要なのがミサイル潜水艦なのだ。

東シナ海は海底が浅いので、日本のP3C哨戒機に捕捉されてしまう。ところが、尖閣付近の海は深く、簡単には捕捉できない。人民解放軍はそれを狙っているのだと。

たしかに次の地図を見ると、中国側の大陸棚には潜水艦の隠れ場所はないが。尖閣付近には沖縄トラフがあり、潜水艦の絶好の隠れ場所となりそうだ。

尖閣付近地図







































出典:海洋情報特報掲載論文

最近中国は、米国のヘーゲル国防長官にウクライナから買って改修した空母「遼寧」を案内して、米国とは敵対関係になりたくないという、いわば恭順の姿勢を示している。

中国には米国と軍事的に衝突する自信はない。「本当は、遼寧なんてたいした脅威にはなりませんよ。」と米国に伝えたいのだろう。





その他の話題も参考になる

情報通の長谷川さんらしく、その他の話題も参考になる。いくつか例を挙げておく。

★シェールガス開発に伴う、汚水問題は採掘方式を「ドライ方式」(水の代わりにLPGガスをシェール層に注入して、破砕する方式)に変えたことで、環境汚染の問題は解決している。

★北海道の夕張では露天掘りの炭鉱が操業を続けている。400トンの無人ダンプをはじめ、建設機械が大型化して、地表から80メートルの深さまで経済的に採掘できるようになったからだという。




★カジノ解禁で日本の景気は盛り上がる。超党派の「国際観光産業振興議員連盟」はカジノ法案を議員立法で国会に提出して、2014年中の成立を目指している。カジノを国による免許制にしようというものだ。


この本をうのみにせず、情報が正しいかどうかは自分で確認する必要があると思うが、いずれにせよ痛快かつ刺激的な本である。


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2014年04月22日

続報 XPパソコンを買い換え HDDをSSDに入れ替えた

2014年4月22日再再掲:

ノートPCのハードディスクをSSDに入れ替えた。下記のデスクトップPCでの入れ替え経験があるので、今回は全くトラブルなく入れ替えられた。

ソフマップでサムスンのSSDのセールをやっていたので、今回は東芝製でなく、サムスンの256GBのSSDにした。



ノートPCの立ち上がりの遅さはしょうがないと思ってあきらめていたが、HDDをSSDに入れ替えることで、ストレスフリーの環境ができた。

大変満足できるグレードアップだった。このぶんだと、いずれノートPCからは、ハードディスクがなくなるのではないかと思う。


2014年4月18日再掲:


実は下記の初回掲載記事で、デスクトップPCのハードディスクをSSDに入れ替えると書いたが、OSをハードディスクからSSDにコピーするのにえらく手間が掛り、ソフトメーカーのサポートも得て、やっと移行が完了した。

Win 8.1のOSを入れたSSDは非常に快適で、PCの電源を入れて、ログイン画面が出てくるまでが圧倒的に短縮された。実測していないが、10秒程度だろうか。PCの電源オフはほんの1−2秒で完了する。

もちろん、それぞれのソフトも、数秒で立ち上がる。OSをSSDに入れ替えたメリットが実感できる。

ハードディスクをSSDにコピー(ディスククローンではない。ディスククローンだと、ディスクIDも同じとなるので、元々のハードディスクは使えなくなるため不便)するのに使用したのは、次のソフトだ(実際にはCD起動版を買ったが、これはWin 8.1に対応していなかったので、メーカーサポートに依頼して8.1対応のソフトをダウンロードした)。



超サクサクで、PCはこんなに便利なものだったのかと、PCに対するイメージが一変する。

今度は、3年もののノートPCのハードディスクをSSDに入れ替えてみようと思う。

是非、一度SSD導入をトライしてみることをお勧めする。


2014年1月19日初掲:

2009年に買ったXPのデスクトップパソコンをWindows 8.1のパソコンに買い換えた。

買い換えるちょっと前に、日経トレンディネットの記事で、パソコンのCPUが、現在価格が6,000円程度にまで落ちている旧式のPentium G3220 プロセッサーでも、2−3万円する最新のCore i5とかi7のプロセッサーと性能的には差がないという記事を読んだ。







次が日経トレンディに載っていた比較表だ。

CPU比較















出典:日経トレンディネット

買い換えたのは、ソフマップのバーガーパソコンだ。2009年に買ったのはフライドフィシュパソコンで、13万円した。今回はCPUをPentiumにしたので、低価格の6万円のバーガーパソコンで済んだ。

これでソフマップのバーガーパソコンとしては3代めだ。

【送料無料】ソフマップオリジナルSPR-PG322W7H13J (バーガーパソコン・チーズバーガー) フォーセイクンワールド推奨スペックモデル [2013年最新モデル]
【送料無料】ソフマップオリジナルSPR-PG322W7H13J (バーガーパソコン・チーズバーガー) フォーセイクンワールド推奨スペックモデル [2013年最新モデル]

これがCore i-5だと3万円高いフライドフィッシュバーガーとなる。ハードディスクとグラフィックボードの差を考慮すると、価格差は実質2万円弱で、まさにCPUのコストの差だ。

【送料無料】ソフマップオリジナルSPR-I444GW7H13J (バーガーパソコン・フライドフィッシュバーガー) モンハンG推奨スペックモデル [2013年最新モデル]
【送料無料】ソフマップオリジナルSPR-I444GW7H13J (バーガーパソコン・フライドフィッシュバーガー) モンハンG推奨スペックモデル [2013年最新モデル]

この2万円で256GBのSSDを買って増設した。8万円程度のデスクトップパソコンでSSDが付いているモデルはない。HDDに比べて圧倒的に早いSSDの良さが生かせて、快適に操作できると思う。

サムスンのSSDの方が若干安かったが、最初は東芝製(といってもフィリピン製)を買った。






Windows 8.1の画面は使い慣れないと、とまどうが、Windowsのクラシック画面のような表示も選択できる。左下のウィンドウズボタンが8.1では復活したので、なにかあればウィンドウズボタンに頼れば、大きな問題はない。

しかし、XPとはかなり操作が異なるので、マニュアルは必須だと思う。筆者は「できる」シリーズで定評のあるインプレス社のマニュアルを買った。




以前のPCで使っていたマイクロソフト・オフィスは、オフィス2000スタンダードだった。いかにも古いので、今回オフィス・プロフェッショナル2013に買い換えた。

一緒に使う大学生の息子にアカデミック版を買わせたので、アップグレード版を買うよりも安く済んだ。

中にプロダクトキーを印刷したカードが1枚入っているだけなので、ソフト販売は、本当に儲かるいい商売だと思う。







古いPCはソフマップに持ち込んで、買い取りしてもらった。ちょうど買い替えキャンペーン中で5千円で売れた。いちおうこれでPC関係は一件落着だ。

もっとも、スフマップからは買い替えキャンペーン対象でないと、XPのデスクトップPCは値段が付けられないと言われて驚いた。

4月のXPサポート切れ前に、パソコンを買い換える人が激増するため、XPパソコンは値段が付けられないのだと。OSを入れ替えれば、XPパソコンだって再利用できるわけだが、一々OSを入れ替えるのは手間が掛り、中古PCの価格に見合わないということなのだろう。


ともあれ、マイクロソフト・オフィス程度のソフトウェアしか使わないのであれば、最高級のCPUは必要ないと思う。Pentiumなどの1代前のCPUを使ったパソコンをおすすめする。


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2014年04月10日

永遠の0(ゼロ) 映画を見た

2014年4月10日追記:

映画が公開されてだいぶ経つが、ロングラン公開されているので、遅ればせながら映画を見た。広い劇場で、ほとんど人がいなかったので、ゆったり映画鑑賞ができた。



話に聞いていた通り、戦闘シーンも迫力あり、特に空母赤城の再現が見事だった。

エレベーテッド・フロアというか、2層構造となっている空母の構造がよくわかった。また、ミッドウェー海戦で米軍機の爆撃で赤城の格納庫に並んでいた爆弾を積んだ飛行機が爆発するシーンなど、大変迫力あった。



映画のストーリーは小説とは若干違うが、よくできた脚本だと思う。

以前日経新聞電子版で読んだ、百田尚樹さんのインタビュー記事で、百田さんが感心したという山崎貴監督の脚本だけに、なるほどと思った。



俳優陣も、この映画を撮り終えてすぐに亡くなった夏八木勲さんといい、主人公の宮部久蔵役で、現在放映中のNHKの大河ドラマ「黒田官兵衛」の主役で大人気の岡田准一はもちろん、凖主役の三浦春馬吹石一恵井上真央、脇役の橋爪功といい、大変すばらしい演技で、2時間半の映画に完全に没頭することができた。

原作者の百田尚樹さんは、上記のインタビューで「10年に一度の傑作」と言っている。10年に一度かどうかわからないが、いままでほとんど日本映画を見たことがない筆者が、これからも日本映画を見ようという気にさせるほどの傑作であることは間違いない。


2014年1月11日追記:

映画「永遠の0」が昨年12月に公開された。見てきた人の話では、CGを使った戦闘シーンや空母赤城の再現など、大変迫力ある楽しめる映画だったということだ。



予告編を見てもたしかに面白そうだ。今度見に行こうと思う。

2012年5月22日追記:

いつもは500人/日前後のこのブログのユニークユーザー(UU)数が、5月21日に一挙に1,000人を超えた。

やはり清武さんのナベツネ告発本に興味がある人が多いのかな?と思っていたら、なんのことはない”永遠の0”で検索してこのブログを訪問する人が急増していた。

どうやら”永遠の0”の映画撮影が順調に進んでいるという報道が流れたからのようだ。

V6の岡田准一が丸坊主になるということでも話題になっているらしい。

あらすじを再掲する。映画公開が楽しみだ。


2011年9月21日初掲:

永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
著者:百田 尚樹
講談社(2009-07-15)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

図書館でリクエストして百田尚樹さんのデビュー作の「永遠の0」を読んだ。

単行本は2006年、文庫本は2009年に出ているが、依然人気が高く、2ヶ月ほど待ってやっと手に入れた。

このブログでも紹介した「靖国への帰還」の様な小説ではないかと思っていたが、「永遠の0」は特攻で26歳で戦死した祖父の戦友を訪ねて話を聞くというストーリーだ。

靖国への帰還靖国への帰還
著者:内田 康夫
講談社(2007-12-15)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

昭和16年12月に真珠湾攻撃で始まった太平洋戦争開戦から、昭和20年8月の敗戦までの一連の流れを生き残った戦友の口から語るという形で、真珠湾攻撃や珊瑚海海戦ガダルカナル島の激闘、ラバウル航空隊ミッドウェー海戦、そしてマリアナ沖海戦沖縄戦フィリピン戦特攻特攻ロケット兵器桜花などについて説明している。

主人公の祖父は日本海軍のゼロ戦パイロットで、撃墜数何十という超エースながら、「生きて帰りたい」と希望を常に語る当時であれば許されないヒューマニスト軍人で、なぜか終戦直前に特攻に志願して戦死するという設定だ。





次が靖国神社の遊就館に展示されているゼロ戦だ。

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出典:以下特に記載ないかぎり出典はすべてWikipedia

戦友の話は資料に基づいて構成しているのだと思うが、圧倒的な戦力と最新鋭軍事技術、そして数ヶ月戦闘に従事すれば、休暇で帰国できるという余裕をもった米軍と対比して、特に補給戦において様々な戦略の誤りを犯し、兵隊・下士官を死ぬまで酷使して消耗品扱いする日本軍のリアルな描写にはフィクションとはいえ思わず引き込まれる。

当初はゼロ戦の敵ではなかったF4F

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そしてアリューシャン列島でほぼ無傷で捕獲されたゼロ戦を徹底的に研究して投入されたF6Fコルセア戦闘機

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「マリアナの七面鳥狩り」と呼んで日本軍のカミカゼ攻撃をほとんんど無力化したVT信管(電波で飛行機を感知すると自動的に爆発する)などの説明もわかりやすい。

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小説のあらすじは詳しく説明すると読んだときに興ざめなので、この程度にとどめておく。予想外の最後の展開に驚くことをつけくわえておく。

文庫で600ページもの小説だが、一気に読めて大変楽しめる作品である。


参考になれば投票ボタンをクリックして頂きたい。

  
Posted by yaori at 08:19Comments(0)TrackBack(0)

2014年04月03日

ソロモンの偽証 2,200ページを読み切るのはエネルギーが要る

ソロモンの偽証 第I部 事件
宮部 みゆき

新潮社
2012-08-23


ソロモンの偽証 第II部 決意
宮部 みゆき
新潮社
2012-09-20


ソロモンの偽証 第III部 法廷
宮部 みゆき
新潮社
2012-10-11


タイトルに惹かれて、宮部みゆき著「ソロモンの偽証」3部作、全2,200ページを10日ほどで読み終えた。

筆者は本は図書館で借りて、よっぽど気に行ったものだけ読んだ後買う様にしている。図書館から借りれば、2週間以内に返却する必要があり、必ず読むからだ。

この本も図書館から借りて読んで正解だった。自分で買ったら、途中で読み疲れて止めてしまっただろうと思う。

小説のあらすじはいつもどおり詳しくは紹介しない。東京都内の中学校で、雪が降ったクリスマスイブに、不登校だった2年生の男子生徒が校舎の屋上から落ちて亡くなっているのが発見された。遺書はなかったが、その前の行動から両親は生徒が自殺したと思い、警察も自殺と断定した。

みんなが自殺だと思っていたところ、3カ月経って、中学校の不良グループの3人組が、その中学生を屋上から突き落として殺害した現場を目撃したという告発状が届く。

この告発がきっかけとなって、自殺した生徒の同級生が中心となって、夏休みに校内模擬裁判を陪審制で開催する。

はたして模擬裁判で真相は判明するのか?

意外な関係者とは?

…といった感じだ。

中学生が模擬裁判、それも陪審裁判をやるというプロットだけに、正直あり得ないストーリーだと思ったが、作者の宮部みゆきさんは、この作品のホームページにある「インタビュー」の中で次の様に語っている。

「一九九〇年に神戸の高校で、遅刻しそうになって走って登校してきた女子生徒を、登校指導していた先生が門扉を閉めたことで挟んでしまい、その生徒が亡くなるという事件がありました。その後、この事件をどう受け止めるかというテーマで、校内で模擬裁判をやった学校があった。それがすごく印象に残っていたんです。」

また、小説家になる前に、宮部さんは法律事務所に勤めていたという。法廷のことに詳しいはずだ。

「ソロモンの偽証」の紹介サイトを新潮社が開設している。

ソロモンの偽証1



















ホームページには、登場人物の関係図も載っている。

ソロモンの偽証2



















宮部みゆきさんの著者メッセージの肉声も聞けるようになっており、面白い。

ソロモンの偽証3



















既に2015年正月公開の映画化が決定され、出演者の中学生全員をオーディションで選出するとして話題になった。

ソロモンの偽証4



















ソロモンの偽証5




















本を全部読み切るのはかなりエネルギーが要るが、興味をそそるタイトルでもあり、まずは読み始めることをお勧めする。


参考になったら、投票ボタンをクリック願いたい。

  
Posted by yaori at 13:10Comments(0)TrackBack(0)