2016年10月30日

なぜ国際教養大学はすごいのか 大学の国際化とは?



就職率100%を誇り、すべての授業を英語で行い、新入生全員に1年間の寮生活、すべての学生に1年間の海外留学を義務付けるリベラルアーツ大学、国際教養大学学長の鈴木典比古さんの本。

日本語の大学名は国際教養大学だが、英語ではAkita International Universityと秋田の名前が入っている。

この本はアマゾンの「なか見!検索」に対応していないので、「なんちゃってなか見!検索」で目次を紹介しておく。その章の目次のあとに、内容を簡単に紹介する。

第1章 世界の大学で何が起きているのか

・教育鎖国をやめて世界基準を導入するしかない
・優秀な学生を集めるべく世界中で青田刈りする海外の大学
・ブランチキャンパスという名の直接投資を行う海外の大学
・「教育財」の輸出入があればこそグローバル化は成り立つ
・真のグローバル教育ができないと世界では通用しない
・世界最先端の講義をどこにいても無料で受けられる時代
・自宅で基礎知識を身につけ大学で応用問題に取り組む「反転授業」
・日本の組織は「閉鎖型」から「浸透膜型」に構造をシフトせよ
・学生は勉強しない、教員は密度の濃い教育をしない…
・「大学レポート」で外国人に向けても情報公開

この章では、世界の大学の動きを紹介している。

世界の有名大学は海外で優秀な高校生を青田刈りしている。

たとえば、シンガポール国立大学は日本人も積極的にスカウトしていて、学費も家賃も無料、引っ越し代や渡航費も出し、さらに毎月10万円支給します、というような条件でスカウトしているという。

有名大学のブランチキャンパスは、現在は中国が27校、UAEが24校、シンガポールが13校、カタール11校、マレーシア9校という具合だ。

日本には地方自治体が積極的に勧誘して、一時は37校も海外の大学の分校があった。しかし、当時の文部省が大学として認めなかったので、どんどん減っていった。

現在は筆者のシンガポール人の友人の娘さんが行っているテンプル大学レイクランド大学、ボストン大学国際ビジネスマン養成プログラムの3校のみだ。

国際教養大学の場所も、もともとはミネソタ州立大学機構秋田校の跡地だったという。

インターネットによる大学教育も盛んで、Courseraというスタンフォード大学、イェール大学、プリンストン大学などが参加する米国発のプラットフォームの学習者は1,579万人、参加大学・機関数133、1,467コースがあるという。

講義内容は、教師がビデオに向かってしゃべる講義形式だけでなく、1回につき10分くらいの講義の動画を見た後、小テストが提示され、それに回答して1セットとなり、一つの講座につき週5〜10セットの学習をした後で、課題が出され、期限内に回答するという形式で、これを繰り返して、最後に総合課題を提出して、それが合格レベルであれば、修了証書をもらえるという形だ。

日本もJMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)というのをつくって、gaccoなどのオンライン教育をスタートさせている。

学習意欲があれば、世界どこでも年齢に関係なく世界最先端の講座が受講できる時代なのだ。

日本の大学は入学するのは難しく、卒業するのは簡単な傾向があり、日本の大学生が米国の大学生に比べて勉強時間が短いことが統計で紹介されている。

サンプル44、905人の東大大学経営・政策研究センターが2007年に行った調査では、日本の大学生1年生は、1週間に全く勉強しない人が9.7%、1〜5時間勉強する人が57.1%で、一週間に5時間以下しか勉強しない学生が7割という結果が出ている。

それに対して米国では、全く勉強しないのは0.3%、ほとんどなく、最も多かったのが11時間以上勉強する58.4%だった。約6割の学生が授業の予習や復習で週11時間以上勉強している。

これは米国ではGPA(Grade Point Average)という全科目の成績の平均点が一定水準以上でないと、進級や卒業を認めないという制度だからだろうと。どの教科も手を抜けないのだ。

日本は不可にさえならなければ、出席数やテストの点数がギリギリでも卒業はできる。

第2章 リベラルアーツと日本のエリート

・東大も世界から見れば「ワンオブゼム」の大学にすぎない
・将来のエリートを目指す学生たちはリベラルアーツを学ぶ
・いまの日本のエリートに欠けているのは「全人力」
・「人工植林型」から「雑木林型」へ日本の人材育成は転換を
・「個」と「個性」との違いは何か
・「竹のようなしなやかさ」がリーダーに求められる時代

この章では、インダルトリアル(大量生産)の時代と、ポストインダルトリアル(大量生産以降)の時代に求められる能力が異なることを説明している。

インダストリアル時代は、ピラミッド構造の組織で、トップが計画を立案し設計するトップダウンとなっていたが、ポストインダルトリアル時代は組織はフラットとなり、現場がクライアントの意見を聞いて計画を立案し、設計するようになってきた。

これに伴い、インダルトリアルの時代では、仕事が分割されて一人の人間が同じ仕事をずっとやるという形だったのが、ポストインダルトリアル時代には、トータルソリューションが求められ、コミュニケーション能力、チームワーク、問題解決力、リスクテイキングといった能力が求められてきた。

それらの素養を身につけるにはリベラルアーツ教育しかないとの東京工業大学の木村孟(つとむ)学長の言葉を紹介している。

国際教養大学は、著者の鈴木さんが以前勤務していたICUのようなリベラルアーツ専門大学のように、少人数制の授業を重視し、教員と学生が対話をしながら授業を行っているという。


第3章 ”秋田発”グローバルスタンダード大学

・入試によっては偏差値は東大並み、就職率は100%
・新入生はすべて1年間の寮生活を体験
・ルームメイトとのトラブルや議論が語学上達の近道
・「英語を学ぶ」のではなく「英語で学ぶ」ことが狙い
・世界的ヴァイオリニストが演奏しながら授業を行うことも
・少人数制の授業で、教員と学生双方の「逃げ場」をなくす
・24時間、365日、いつでも使える図書館
・すべての学生に1年間の海外留学を義務化
・「ギャップイヤー」制度で、入学前に自分探しや目標探し
・なぜ新渡戸稲造の「武士道」を読むべきなのか
・世界トップクラスのリベラルアーツカレッジになるために
・「生活寮」に「教育寮」も兼ね備えたテーマ別ハウス群
・「英語で英語を学ぶ」教育法を広めたい

この章で、鈴木さんは、国際教養大学の特徴を次のように整理している。

1.国際教養教育を学ぶ、リベラルアーツカレッジ
2.授業はすべて英語で行う
3.新入生は、学生寮で留学生と共同生活
4.在学中、1年間の留学が義務
5.24時間365日、勉強に集中できる学習環境
6.春と秋に入学できる

学生はこのような大学生活を通して、世界で活躍できるグローバル人材として成長していく。その結果が就職率100%だと。

開学してここまでの実績を築けたのは、故・中嶋嶺雄前学長や教員が企業に売り込んだ成果だと。

その教育内容を上記のような項目で紹介している。

卒業生の声

・現状に満足せずに探求心を持ち、新しいことにチャレンジする
・リベラルアーツ教育とは何か、思い悩み続けてほしい
・幅広い視野と好奇心があれば、人生は大きく変わります
・専門性は追及しなくても、「学び続ける」姿勢を身につけてほしい

この章では、卒業生の経験談を紹介している。そのうちの一人は、国際教養大学で初代主将として野球部を発足させた人で、筆者が駐在していたピッツバーグ郊外のWashington & Jefferson Collegeに1年間留学して、米国でもトライアウトを経て野球部に入部し、60人ほどの部員の中でプレイしていたという。

ペンシルベニア州ワシントンは、筆者が住んでいたピッツバーグ南部のアッパーセントクレアという町から車で15分くらいの市だ。こんなところの大学に日本人が留学していたとは知らなかった。

第4章 いま、日本の教育革命が始まる

・強制的に勉強せざるを得ない環境をつくるしかない
・学生たちが能動的に学ぶ環境は、教員がつくりあげるもの
・教え方を知らない教員に教わる学生たちは不幸
・教員の真剣さが伝われば、学生も真剣に学ぶ気になる
・教育者と研究者を二分することはできない
・大学のグローバル化を促す「世界標準カリキュラム」
・意義ある留学を実現するための「コースナンバリング制度」
・大学間の密な連携で、EU諸国では学生たちが複数の大学に在籍
・「文系学部の廃止」がもたらすもの
・受験の段階で専攻を決める必要はない

この章では、大学間の単位取得の世界標準システムを紹介している。コースナンバリングとは、国際標準の科目ごとの番号であり、次のように割り振られている。

100番台:初年次教育、一般教育
200番台:専門基礎教育
300番台:専門(上級)教育
400番台:卒業研究、卒業論文

EUでは大学間の連携が密になっていて、学生がEU諸国の大学を移動して、「学生渡り鳥」となり、複数の大学に在籍し、それぞれの大学で得た単位を蓄積している。

日本でも私立大学団体連合会が、「学生渡り鳥」制度を提言しているが、実践には結びついていない。日本では、依然として、どこの大学を出たかを重視するからだ。

しかし、教育のグローバル化を目指すなら、世界標準カリキュラムに統一し、学生渡り鳥が自由に行き来できる環境を整えるしかないと鈴木さんは語る。


第5章 世界標準の人材をつくるために

・優秀な人材が海外に流出しても、日本の価値は変わらない
・日本でも進む「ウィンブルドナイゼーション」
・年間4〜5万人、グローバル人材を育てたい
・「どこにいるか」ではなく「何をするか」が問われる時代
・これからの時代は、机上の知識だけでは決して乗り切れない
・日本語と英語に加え、もう一つの外国語を学べ
・日本は将来的に、モノづくりの国から知識で勝負する国へ
・本当のキャリアデザインは、一生を賭けてつくりあげていくもの

どこの大学の何学部を卒業したかを重視する日本の慣行はそう簡単には変わらないと思うが、たしかに日本への留学生が増えてくれば、世界標準カリキュラム化は必須となり、それが日本人の学生の海外留学が増えることにもつながると思う。

現在は海外留学すると、日本の単位が足りなくなるために、1年留年するパターンが多いが、こういったことはなくなるだろう。

大学は旧態依然として変わらない部分もあるが、ICUや国際教養大学のようなリベラルーツを重視して、世界標準カリキュラムを導入する大学が増えれば、だんだんに変わっていくだろう。

東大の濱田純一前総長が提唱した9月入学制度は、結局多くの大学の賛同が得られずに、実現しなかったが、これからも国際化にともない、大学の自己変革が進んでいくことだろう。

大学の国際化の動きがわかって参考になる本である。


参考になったら、投票ボタンをクリック願いたい。




  
Posted by yaori at 02:47Comments(0)TrackBack(0)

2016年10月15日

「0から1」の発想術 大前研一のアイデア発想法

「0から1」の発想術
大前 研一
小学館
2016-04-06


常に考えるヒントを提供してくれる大前研一さんの近著。

この本では、基礎編として次の11の発想法を紹介している。

1.SDF(Strategic Degrees of Freedom)戦略的自由度 消費者の求めているものは何か?

2.アービトラージ 情報格差

3.ニュー・コンビネーション 組み合わせで成功する

4.固定費に対する貢献 稼働率は利益率と直結

5.デジタル大陸時代の発想 5年後の生活を予想する 

6.早送りの発想 グーグルの動きを「ヒント」にする 孫正義氏の”時間差攻撃”

7.あいているものを有効利用する発想 UBERAirbnb

8.中間地点の発想 「業界のスタンダード」を捨てる 4枚増えて値段は同じ。どっちが得か(富士フィルムの24枚撮り)

9.RTOCS(Real Time On-line Case Study)/他人の立場に立つ発想 2つ上の立場で考える

10.すべてが意味することは何? "森全体”を見る視点にジャンプする

11.構想 ウォルト・デイズニー X ワニのいる湿地

そして実践編として、次の4つの「新たな市場」を作り出す発想法を紹介している。

1.感情移入 ナイキ創業者は大学生のウッズに興奮した

2.どんぶりとセグメンテーション セグメンテーションで生まれるビジネスチャンス

3.時間軸をずらす 手元に資金がなくてもビジネス開発は可能

4.横展開 アパレル企業がトヨタに学んで急成長

おわりに 「0から1」の次は「1から100」を目指せ

読みながら自然と考えるので、大変参考になる。

たとえば、ニューコンビネーションで紹介されているコンビニの話。

日本のコンビニ業界の中で、セブンーイレブンは突出している。一店舗当たりの平均日版がセブンは67万円に対し、ローソンは55万円、ファミマは52万円である。

コンビニの売り上げは基本的には立地で決まるが、セブンに客が集まるのは、企画力、商品開発力に差があるからだ。

たとえば「セブンカフェ」は2013年にスタートし、今では7億杯飲まれているという。マクドナルドから客を奪い、客数は増え、調理パンの売り上げは3割増、スイーツは2割増になったという。

プライベートブランドの「セブンプレミアム」も成功しており、イオンの「トップバリュ」を上回り、ほぼ1兆円の規模となっている。

大前さんは近所の各コンビニを定期的にチェックし、気になった商品は実際に購入して試している。セブンには他のコンビニにはないユニークな商品、少し値段は高くても、つい買いたくなるような商品が並んでいるという。

この本の中で、「あなたがローソンの社長だったら」というケーススタディを出している。

この本が出た後、三菱商事がローソンを子会社化すると発表した。

1,500億円程度の投資で、ローソンの収益を連結でき、大きなリターンを上げられるので、三菱商事の資本政策上は得策であることは間違いない。しかし、肝心のローソンにとっては、三菱商事の子会社になることはプラスとなるのか不明だ。

セブンやユニー(サークルKサンクス)と経営統合してローソンを売り上げ規模で抜いたファミマとの競争上、商品企画力がカギとなると大前さんはいう。

筆者の考えでは、ローソンは商品開発力もさることながら、売り上げ予測に基づく在庫管理に難があるように思える。

筆者はローソンのツナ&タナゴサンドは、わざわざローソンまで買いに行くほど気に入っているが、品切れとなっていることが多く、ローソンに行っても何も買わないで出てくることがよくある。

サンドイッチがなければ、おにぎりを買うという気にはならない。ローソンのおにぎりはおいしいと思うが、筆者は定番のツナ&タマゴサンドが好きなのだ。ローソンになければ、仕方ないので他のコンビニで買う。

売り上げ機会の喪失は、データには出てこないので、ローソンは実態をつかめていないのではないかと思う。セブンは売り上げ機会の喪失を一番に考えて、英語にまでそのまま取り入れられている「単品管理」という考えを導入した。

このあたりのことは、このブログで紹介している「鈴木敏文の『本当のようなウソを見抜く』」に詳しいので、参照してほしい。



いくつか印象に残った話を紹介しておく。

熊本県の黒川温泉の話。

熊本県の黒川温泉は、温泉のウェブサイトにも「黒川温泉は九州の北部中心くらいにあります。山間部の為公共交通機関ご利用はご不自由をお掛けいたします。できればお車かレンタカーのご利用がよろしいかと思います。」と書いてあるような不便な場所にある。

それでも黒川温泉は全国の人気温泉地トップクラスにある。「黒川温泉一旅館」というコンセプトのもとに、乱立していた旅館の看板200本をすべて撤去するなどで景観を統一し、風情ある街並みを完成させ、一つのブランドとしたのだ。

そして、3か所の旅館の露天風呂に入れる「入湯手形」を販売した。そうすると、全部で24か所の露天風呂があるので、全部制覇しようというリピーターが現れて人気を呼んだ。

黒川温泉のウェブサイトを見ると、全旅館の空室状況が一覧でわかるようになっている。温泉旅館全部が協力して、みんなで消費者の利便性を高めようとしていることがわかる。

今年は熊本地震があり、最近阿蘇山が噴火した。旅館の予約状況を見ると、黒川温泉はあまり影響がないように思えるが、ぜひみんなで力を合わせて苦境を乗り越えてほしいものである。

「構想」の事例として挙げられているシティグループの”10億人の口座”という構想も面白い。

1984年に45歳の若さでシティバンクの会長兼CEOに就任したジョン・リードは、これからの銀行のあり方を構想し、「これからは10億人の口座がないと、銀行はリテール部門で生き残れない。だから10億口座はなんとしてでも必ず達成しろ」と指示したという。

この構想から生まれたのが「電子ウォレット」という携帯電話のサービスだ。

シティバンクは現在160カ国以上の国と地域に2億人の口座を持っている。インドのバンガロールでは、最低預入額を25ドルとしたバンキングサービスを始めて、大ヒットしたという。10億人に向けて突き進んでいる。

今はマイクロソフトの傘下に入ったが、フィンランドのノキアのヨルマ・オリラ元会長兼CEOの構想力も優れている。

ノキアは元々はゴムの長靴やタイヤ、紙、電子部品を製造する小さな会社だったが、オリラ氏は「携帯電話を誰もが持つ時代がやってくる」という構想のもと、1988年には当時のCEOが自殺し、倒産寸前だったノキアを携帯電話会社として転換し、一時は世界一の携帯電話メーカーに変貌させた。

「感情移入」に関しては、ナイキの元CEOフィル・ナイト氏やアップルの故・スティーブ・ジョッブス氏の話を紹介している。

大前さんはナイキの社外取締役を務めていた関係で、ナイキの元CEO、ナイト氏をよく知っている。

ナイト氏はいろいろな業界からマネージメントを依頼されるが、「23時間働く覚悟」を持てる仕事でないと、断ってしまう。たとえば、感情移入できないから「電気は苦手」だという。

「やることすべて成功する必要はない。何回失敗しようが、最後の1回で成功すれば、あなたは成功者と呼ばれる」

とよく口にしていたという。

このブログで紹介しているヴァージン・アトランティックのリチャード・ブランソンも、すぐれた構想力が成功の要因だ。



最後の「手元に資金がなくてもビジネス開発は可能」は、発想の転換の一例で、参考になる。

大前さんがマッキンゼー時代に手掛けた案件で、香港の新空港を香港政庁の資金を使わずに建設したNPV(Net Present Value)という考え方だ。

まず新空港ができると、収益が見込めるものをすべて書き出してみる。

・航空機着陸料
・ホテル事業
・エンジン整備などのメンテナンス事業
・免税店の出店料
・レストランなどのテナント料
・荷物のハンドリング

こうした収益事業を権利化して、金融機関に抵当に入れて、建設資金を調達する。問題点は、空港が開港すると、収益を先取りしてしまったために、全く収益が見込めないことで、NPV化した事業とは別の付加価値の高いサービスを考え出していく必要がある。

大前さんは今年73歳になったと思うが、何歳になっても大前さんの本は、フレッシュな話題で参考になる事例が満載である。

具体的事例が多く、簡単に読めるので、一読をお勧めする。


参考になったら、投票ボタンをクリック願いたい。


  
Posted by yaori at 23:23Comments(0)TrackBack(0)

2016年10月09日

アドテクノロジーの教科書 専門書だが役にたつベストセラー



電通の昨年入社の女性新入社員が、昨年末自殺し、彼女の自殺が労災=過労死に認定された。自殺直前の彼女の残業は105時間に達し、うつ病も発症していたという。小さい時に両親が離婚し、お母さんに育てられて東大の文学部を卒業し、昨年電通に入社したという。

残されたお母さんが記者会見しているのを、ニュースで見るのがつらい

ネットで彼女のツイッター書き込みなどにより、勤務実態や周りの上司・同僚の扱いが紹介されている。

悲劇はまた繰り返されたか!という感じだ。

もっとも、この話は電通だけの話ではない。他の会社でもある話だ。

自殺までには至らないにしろ、社員がメンタルダウンになる事例が続出して、どの会社でも社員の健康管理と残業の規制を厳しくしている。

2015年12月から一事業場で50人以上社員がいる会社には、ストレスチェックという定期的ストレス検査が法律で義務付けられている。

筆者の会社も昔は36協定違反の残業は、翌月に始末書を事務的に出せば済んだが、今は36協定違反が発生するとコンプライアンス違反として社長報告が必要になっている。

広告業界は残業が恒常化しているのかもしれないが、電通も36協定違反は、コンプライアンス違反なので、撲滅が必要だという意識を持つ必要があるだろう。

彼女は電通のダイレクトマーケティング・ビジネス局デジタル・アカウント部で、インターネット広告を担当していたという。

この業界特有の事情も自殺の要因になった可能性もあると思う。

アドテクノロジーが日進月歩で進化していて、まわりが何を話しているのか、わからないことがあったのではないか?

だからせっかく作った提案が、ポイントを押さえておらず、使い物にならないので、ボロクソに言われたのではないか?

IT業界のように、アドテクノロジー業界も三文字略語が氾濫している。

たとえば、DSP、SSP、DMP、PMPはインターネット広告を担当していれば、最低限知っておかなければならない業界用語だが、なんの略かお分かりだろうか?

DSPはDemand Side Platform、SSPはSupply SIde PlatformDMPはData Management PlatformPMPはPrivate Market Placeだ。

これがやたらに話に出てくる。

現在のネット広告業界の業界地図は次のカオスマップの通りだ。


出典:カオスマップ2015−2016

これを理解するために絶対必要なのが、この「アドテクノロジーの教科書」だ。この本の著者は株式会社マクロミルの広瀬信輔氏で、マクロミルのDigital Marketing Labの責任者だ。

もっとも、広告代理店で働いていても、この本を一読しただけではわからない。

アマゾンのカスタマー・レビューに投稿している広告代理店勤務の人のコメントのように、5度くらい読み返す必要があるだろう。

筆者は10年ほど前までは、ネット企業の経営に携わっていたので、広告業界の事情には詳しいと思っていたが、この本を読んで過去の経験が全く陳腐化して役に立たないことを痛感させられた。

筆者がネット業界を離れたのは2007年だったが、2008年から日本でもアドネットワークという「広告配信ネットワーク」が登場した。

アドネットワークに入札・入稿することで、広告主は多数のウェブサイトに広告を配信できるようになったのだ。それからは、急速に時代は変化しており、現在の業界図は上記のカオスマップのように入り組んでいる。

この本はアマゾンのなか見!検索に対応していないので、なんちゃってなか見!検索で、目次を紹介しておく。

Chapter 1.History & Technology

01 アドテク登場以前のインターネット広告
02 アドネットワーク 〜 第三者配信のはじまり
03 BTA(Behavioral Targeting Advertising)
04 アドエクスチェンジ 〜 広告枠の取引市場化
05 オーディエンスデータ/オーディエンスターゲティング
06 DSP/SSP
07 3PAS(第三者配信アドサーバー)
08 アトリビューション分析
09 アトリビューション分析 〜 MIHモデルの概要と事例
10 アトリビューションマネジメント 〜 広告弾力性の問題
11 アドベリフィケーション
12 アドベリフィケーション 〜 調査結果:DSP配信枠の品質
13 DMP(データマネジメントプラットフォーム)
14 DMP 〜 活用事例
15 PMP(プライベートマーケットプレイス)
16 【チェック】 GDN(Google Display Network)のターゲティングの種類と活用方法

Chapter 2. Creative

01 動画広告
02 インストリーム広告の配信事例
03 動画広告の課題とこれから
04 リワード広告/アフィリエイト広告/ブースト広告
05 インフィード広告(イン〇〇広告)
06 ネイティブアドと記事広告の違い(ネイティブアドの解説)
07 ソーシャルメディアマーケティングの成功企業と失敗企業

Chapter 3. Measurement

01 ディスプレイ広告の2つの役割と効果測定方法
02 インバナーサーベイとリードバナーアンケート、ブランドリフト調査の新手法の解説
03 リサーチと購買データを活用した効果測定の事例 〜 株式会社マクロミル
04 クロスメディア効果測定の事例 〜 株式会社インテージ
05 【チェック】スマートフォン対応によって、ウェブサイトのアクセス数は増加するのか?

Chapter 4. Player

01 海外プレーヤー Criteo
02 海外プレーヤー Rocket Fuel
03 海外プレーヤー Rubicon Project
04 海外プレーヤー TubeMogul
05 国内プレーヤー FreakOut
06 国内プレーヤー サイバーエージェント
07 国内プレーヤー VOYAGE GROUP
08 国内DMPパッケージの位置づけ
09 株式会社オムニバス(DMPサービス解説 Pandora)
10 株式会社PLANーB(DMPサービス解説 Juicer β版)
11 最近の買収情報まとめ
12 新規参入について筆者が思うこと

Chapter 5. Market

01 カオスマップのカテゴリ解説
02 市場規模
03 PMPがもたらす広告取引市場の変化
04 DMPと3PASは今後どうなるの?Googleサードパーティポリシー変更の背景考察
05 DMPの市場と課題とマーケティングオートメーション
06 マーケティングオートメーション X DMPの事例
07 動画広告の市場と課題と未来
08 新たな市場を作れるか?CMP(コンテンツマーケットプレイス)

Special Contents

01 DSPを語る 〜 ヤフー株式会社 高田 徹氏
02 DMPを語る 〜 日本オラクル株式会社 福田 晃仁氏
03 動画広告を語る 〜 株式会社オムニバス 山本 章悟氏
04 ネイティブアドを語る 〜 株式会社グラーダーアソシエイツ 荒川 徹氏
05 アトリビューションを語る 〜 アタラ合同会社 岡田 吉弘氏
06 タグマネジメントを語る 〜 Fringe81株式会社 佐藤 洋介氏
07 アドテク業界を語る 〜 株式会社Legoliss 酒井 克明氏

筆者のいた時代のネット広告は、サイトの広告枠を期間単位で広告代理店経由広告主に販売し、クリエイティブは広告主が制作したものを掲載するか、あるいは自社で広告主から提供された素材を使って製作するかというものだった。

1対1の取引だ。

現在は、ネット広告が進化し、RTB(リアルタイムビッデイング)で、表示された広告枠に広告主がリアルタイムで入札して、最も条件のよい広告主の広告を掲載するというのが現在のバナー広告表示のやり方だ。

広告の表示にゼロコンマ数秒間があくのは、その間に自動的に入札して、最も条件のよい広告主の広告を選択しているからだ。

もっとも、こんな時代になっても、優良広告枠は入札では販売されず、相対取引で販売されている。広告を掲載するメディア側が、優良広告枠を入札で販売すると、自社のブランドイメージを損なう広告が入ってくることを懸念しているためだ。

その意味では、優良広告枠については、依然として昔からの相対取引が生き残っている。すべて自動入札で販売されているわけではないのだ。

冒頭に紹介した電通の新入社員の過労死の例もあるように、広告配信技術は進歩したが、広告営業は人間系のソリューションが必要である。

そのことを知って、ちょっとほっとした。

専門書なので、広告業界に携わったことがない人には、ちょっと難しいかもしれない。

著者の広瀬さんが主宰しているDigital Marketing Labのウェブサイトにアドテクに関する説明がある

また、以前「渋谷ではたらく社長の告白」のあらすじを紹介した藤田晋さんのサイバーエージェントが、積極的に宣伝しているので、サイバーエージェントの「日本一やさしいアドテク教室」も参考になる。



時間があれば、サイバーエージェントのアドテクノロジー説明会が同社のウェブサイトに掲載されているので、これを見ることをお勧めする。



筆者の率直な感想は、いつまでもあの業界に働いていなくてよかった、というものだ。日進月歩のアドテクの進化には到底ついていけない。


参考になったら、投票ボタンをクリック願いたい。

  
Posted by yaori at 03:18Comments(0)TrackBack(0)

2016年10月05日

あの日 小保方晴子さんの逆襲始まる しかし…

あの日
小保方 晴子
講談社
2016-01-29


STAP細胞騒動で、名前を知らない人はいなくなった小保方晴子さんの逆襲本。

Amazonのカスタマー・レビューでは賛否両論で、800以上ものカスタマー・レビューが投稿されている。

さらにそれぞれのカスタマー・レビューにも、時には数百のコメントが寄せられている(相当なコメントがアマゾンによって削除されているので、攻撃コメントだと思われる)。

中には科学誌への論文投稿に詳しい専門家や自殺した笹井副センター長の後輩と称する人も投稿している。

カスタマー・レビューだけを読んでも、この本の内容が大体わかるような分量だ。

小保方さんは、最近、婦人公論に登場している。この本を2016年1月に出版して、逆襲を始めたようだ。



また、STAP HOPE PAGEという英文サイトを立ち上げている。

このサイトは2016年3月に開設されて、4月に数件の追加がなされた後は、そのままとなっている。このタイミングで海外でのSTAP細胞研究のニュースがあって、サイトを開設したのではないかと思う。

STAP HOPE PAGE






















出典: STAP HOPE PAGE

STAP HOPE PAGEにはSTAP研究の概要STAP細胞製作のプロトコルSTAP細胞検証実験の結果などが紹介されている。

この本を読んでの筆者の小保方さんに対する評価は、到底一流の研究者とは言えないレベルにあるということだ。

ケアレスミスが多すぎる。さらに、ミスをそのまま放置しているので、これは人をミスリードすることと結果的に同じだ。

筆者も仕事柄、多くの人の報告書をチェックする立場にある。

筆者自身も自分が書いた文章の読み返しはあまり好きではなかった。しかし、他人の報告書をチェックする立場になったら、どれだけ"Proofreading"(日本語の「校正」とは、ちょっとニュアンスが違うので、"Proofreading"という言葉を用いる。徹底的な読み返しのこと)が重要なのか、よくわかった。

スペルミス、タイプミスなどのケアレスミスが多いと、報告書の信用度を大きく棄損する。

報告書作成者が”Proofreading"をしていなければ、報告書の品質は保てず、そんな人が実施した調査や実験はミスがあるのではないかという印象を与える。

また、筆者の経験からいうと、読み返しの習慣は簡単なものなので、他の人に一度注意されたら、ほとんどの人が実行するようになり、次回からはミスは相当減る。

それでもミスが減少しないということは、本人がやる気がないということだと思う。

もともとSTAP細胞の真偽についての論争は、STAP細胞実験がなかなか再現できないというところから出たものではなく、小保方さんの過去の論文の発表資料の使い回しがあったり、早稲田大学での英文の博士論文の序論の部分の大半が、米国国立衛生研究所のサイトのES細胞に関する説明コピーだったということに端を発した。

これはネットのブロガーなどが見つけた不備で、STAP細胞の発表から1週間も経っていなかったので「クラウド査読」として話題になった。

製本して国会図書館に収められた博士論文が草稿段階のものだった。だから、相当な部分がコピペだった?

小保方さんだけの責任ではないかもしれないが、あり得ない言い訳だ。

この件に関しては、アマゾンのカスタマー・レビューで同じ意見を書いている人もあり、これまた賛否両論のコメントが寄せられている。


ともあれ、この本のあらすじを紹介する。

小保方さんは、高校受験に失敗し、大学はAO入試で入れる早稲田大学を選択した。早稲田では体育会のラクロス部で活躍し、理工学部の応用化学科に進学した。応用化学科に進学したのは、組織工学による再生医療に強い興味を持っていたからだ。

組織工学は、細胞と足場になる材料を用いて、生体外で移植可能な組織を作りだすものだ。

この分野が注目を集めるきっかけとなったのは、のちに小保方さんが留学するハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授が人工的に作られたヒトの耳をマウスに移植した「バカンティ・マウス」を発表したからだった。

Vacanti_mouse















出典:Wikipedia英語版

組織工学を研究するために、早稲田大学が提携していた東京女子医大先端生命医科学研究所で、大和雅之教授の指導を受けて細胞シートを用いた再生医療技術を研究し、それが縁でハーバード大学に留学する。

ハーバード大学ノバカンティ研では、東京女子医大に比べると設備が揃っていなかったという。バカンティ教授は、麻酔学教室の教授であり、組織工学の第一人者ではあるが、ハーバード学内外で、あまり支援を受けていなかったようだ。

この本の最初の部分は、小保方さんが行った実験に関する技術的な説明で、脚注もないので、あまり一般読者を意識したものになっていない。

覚えておくべきなのは、もともと単一細胞の受精卵から細胞分裂を繰り返して体の各組織が形成されていくなかで、エピジェネティクスと呼ばれる、いわば鍵がかけられ、分化した細胞には多能性は失われるということだ。

そのエピジェネティクスを解除する方法が、iPS細胞では、4つの遺伝子で、STAP細胞は弱酸性の環境である。

STAP細胞の発表の際に、発表の司会を務めていた亡くなった笹井副センター長が、得意顔で「これでiPS細胞が時代遅れとなったとは、決して考えてほしくない」(正確な表現は思い出せないので、筆者の記憶)というようなコメントをしていたことを思い出す。

その時にマスコミに示され、あとで回収されたSTAP細胞とiPS細胞の間違った比較図は、いまだにネットで検索すると手に入る。

STAPiPS比較






























出典:インターネット検索

小保方さんは、バカンティ研所属の研究員として、理研の若山研で、バラバラのリンパ球にストレスを与え、Oct4陽性細胞に変化していくことを確かめる実験を行っていた。これが次のビデオにある実験の第一段階で、STAP細胞研究の発表の際に、公表されたスライドの緑に光る細胞だ。

その次の段階として、Oct4陽性細胞という多能性を示す細胞を使ってキメラマウスをつくる実験は、若山教授が担当していた。これはSTAP幹細胞への変化を立証するものだ。

最初は失敗の連続だったが、Oct4陽性細胞をマイクロナイフで切って小さくした細胞塊を初期胚に注入してキメラマウスができたという連絡があった。

しかし、これはゴッドハンドの若山教授しか成功していないもので、若山教授自身も「特殊な手技を使って作製しているから、僕がいなければなかなか再現がとれないよ。世界はなかなか追いついてこれないはず」と話していたという。

この作製方法は、結局小保方さんには明かされなかった。「小保方さんが自分でできるようになっちゃったら、もう僕のことを必要としてくれなくなって、どこかに行っちゃうかもしれないから、ヤダ」と言われたという。

キメラマウス作製のデータを作る際には、つじつまの合うデータを仮置きして、ストーリーにあわせたデータを作っていくという若山研での方法に従って行われた。

特許申請の手続きも開始され、若山教授は幹細胞株化は若山研の研究成果であり、特許配分も若山教授51%、小保方さん39%、バカンティ教授と部下の小島教授に5%ずつという特許配分を理研の特許部門に提案していた。

このころ、先輩研究員から、「若山先生の様子がおかしい」と言われたという(このあたりが伏線となる)。

小保方さんは、理研のユニットリーダーに応募して合格し、英語の論文をまとめるための指導教官として笹井芳樹副センター長が加わってきた。

STAP=Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotencyという名前を考えたのも笹井教授だ。

STAP論文は5ページくらいのアーティクルと3ページくらいのレターとして、ネイチャーに投稿していた。何度かのやりとりを経て、2013年12月にネイチャーからアクセプトの連絡があり、2014年1月28日に記者会見を開催した。



このときに使われた上記のiPS細胞との比較図に京大の山中教授が抗議して、理研はあとで配布資料を回収し、笹井教授は山中教授に謝罪している。

論文発表から1週間で、前述の通り、論文の写真の使いまわしの疑義があるという話が分子生物学会から理研に持ち込まれた。あとはご存知の通りの顛末だ。



この本で小保方さんは誰かがES細胞を混入させた可能性があるという状況証拠をいくつも上げて、その立場にいたのは研究室の責任者の若山教授ではないかと思わせるような発言を繰り返している。

さらに、若山教授は、論文撤回の際にも、他の著者たちに知らせずに単独で撤回理由書の修正を依頼していたという。

論文撤回の部分はともかく、誰かがES細胞を混入させたなどという証拠もない話を信じるほど世の中は甘くない。

若山教授もいい迷惑だと思う。

小保方さんは、NHKにも、また毎日新聞の須田桃子記者にも逆襲している。

「特に毎日新聞の須田桃子記者からの取材攻勢は殺意すら感じさせられるものがあった。」

須田さんは、先日読んだ「捏造の科学者」という本を書いている。須田さんは小保方さんの早稲田大学理工学部の先輩だ。

捏造の科学者 STAP細胞事件
須田 桃子
文藝春秋
2015-01-07



一方、今年に入って、ドイツのハイデルベルグ大学の研究チームが、小保方さんの作成手順を一部変更する形で細胞に刺激を与える実験を行い、多能性を意味するAP染色要請細胞の割合が増加することを確認したとする論文を発表している。

STAP細胞が再現できる可能性も出てきた。

筆者も、STAP細胞が再現できることはありうると思う。しかし、問題は、それが酸に浸されて死にゆく細胞の最後の光なのか、それともその後STAP幹細胞となる細胞分裂の始まりなのかという点だ。

ドイツでもキメラマウスはできていない。

結局、STAP細胞は単なる捏造騒動に終わるのではないかと思う。

最後に、アマゾンのカスタマー・レビューで、小保方さんの文章力をほめるレビューが結構ある。しかし、筆者はこの本は小保方さんの話をゴーストライターがまとめたものだと思う。

あのメモ程度の文章力しかない人が書ける文章ではない。

obokatamemo

























出典:”小保方メモ”ネット検索

この関係では「ビジネス書の9割はゴーストライター」という本のあらすじを紹介しているので、業界事情を参考にしてほしい。




これからも小保方さんは逆襲に転じるのだろうと思う。これは共同研究者同士のいわゆる「内ゲバ」に近い。STAP細胞というアイデアが実用化できない以上、無益な戦いに思えるのだが…。


参考になったら、投票ボタンをクリック願いたい。


  
Posted by yaori at 00:36Comments(0)TrackBack(0)