2017年10月08日

ミサイルがよ〜くわかる本 ミサイルについて知るには最適



北朝鮮のミサイルが現実の脅威となる恐れがある昨今、ミサイルについての最新の情報を知るために読んでみた。

2017年9月に出版されたばかりの本で、図書館の新刊コーナーに並んでいた。

この本はアマゾンの「なか見!検索」に対応していないので、目次を簡単に紹介しておく。

第1章 ミサイル入門
第2章 こんな場面で、こんなミサイル
第3章 ミサイルが飛ぶ仕組み
第4章 ミサイルを発射する仕組み
第5章 ミサイルの誘導と弾頭
第6章 ミサイルによる交戦
第7章 ミサイルの開発・配備とファミリー展開
第8章 ミサイルこぼれ話

著者の井上孝司さんは自衛隊勤務の経歴はない元マイクロソフトのライターだが、当初はIT分野、最近は航空・軍事・鉄道分野で著述業を展開しているとのことで、「丸」や「航空ファン」などに寄稿しているという。

丸 2017年 11 月号 [雑誌]
潮書房光人社
2017-09-27




ミサイルに関する知識ゼロでも興味深く読める。

ミサイルに関してはWikipediaで詳しい紹介があるので、これも参考にしてほしい。

Wikipediaではミサイルの種類により、さらに項目が設けられ、個別のミサイルごとに説明がある。

たとえば:

ミサイル

大陸間弾道ミサイル

火星14(北朝鮮のICBM)

という具合だ。

火星14の写真はないが、他の主要なミサイルは写真入りで紹介されている。

たとえば、歩兵が持ち運ぶことができる地対空ミサイルのスティンガーは次のような写真が掲載されている。

JPEG



















WS267-050 (1)



















LAAD_stinger (1)



















出典:いずれもWikipedia

この本で一番参考になったのは、敵味方を識別する装置=IFF(Identification Friend or Foe)についての紹介だ。ミサイル自身には通常組み込まれていないが、ミサイルの発射器や射撃管制システムに組み込まれており、同じエリアで任務につく航空機、地上レーダー、艦艇には事前に正しいIFFトランスボンダー・コード(通常4桁の数字)を決めてセットしておく。

そうすると、レーダーに設置したIFFインテロゲーターが狙いをつける際に探知目標を誰何(すいか)し、受けた側のIFFトランスボンダーが正しい応答信号をだすと、味方ということで識別できる。

もし間違った数字をセットしていると、敵とみなされ、味方から攻撃を受けるので大変なことになる。

上記で紹介したスティンガーミサイル本体にはIFFインテロゲーターは組み込まれていないが、照準器に組み込まれている。上記の写真でも照準器に何やら配線がきているのがわかると思う。

北朝鮮情勢が予断を許さない現状でもあり、時節柄おすすめの本である。


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Posted by yaori at 02:51Comments(0)