2005年07月23日

会社人間が会社をつぶす 目からうろこのワーク・ライフ・バランスのすすめ


会社人間が会社をつぶす―ワーク・ライフ・バランスの提案

筆者はスティーブン・コビーの新作"The 8th Habit"と年初から格闘している。
あらすじが書けないのだ。



The 8th Habit: From Effectiveness to Greatness

スティーブン・コビーの"7 Habit of Highly Effective People"は英語のオーディオブックでそれこそ何十回と聞いて、頭にスッと入ってわかりやすかったのだが、8th Habitはどうやっても頭にスッと入ってこない。

最初は13CD+1DVDの完全版、次はエッセンスを理解しようと思って2CDのダイジェスト版、それでもなおよく理解できないので、とうとう日本語訳を買ってしまった。

そんなときパク・ジョアン・スクチャさんの講演を聞き、この本を読んでみた。

"This time I got it!" やっとわかった。なぜコビー博士が、"find your own voice"とか"inspire others to find their voice"と言っているのか。

なぜ修身の様なことのために"The 8th Habit"として13枚のCDと1枚のDVDによる14時間もの長編の大作を自分で録音してつくったのか。

現代のアメリカ人は仕事に追い立てられ、仕事では満足感を得られない人が多くいる。単にオフィスで仕事で時間をつぶすだけという人もいる。それでは会社も社員も両方とも不幸だ。

単に"effective"(『できる人』)ではダメなんだ。働きながら自分の人生の優先事項を整理し、生き甲斐を見つけ、人生の充実感を得る。

人生の充実感が仕事で得られれば、効率も上がり、良い仕事ができ、会社への愛着、忠誠心も最高に上がる。

社員がそれを実現できる環境・しくみを提供できるのが21世紀の『良い会社』なのだ。

パクさんの提唱するワーク・ライフ・バランスとは、そんな良い会社が目指すワンランク上の社員と会社の関係なのだ。


そうはいっても、最初にパクさんの講演を聞いた時は、ゆとりを持って仕事をしていたら他の日本企業はもとより韓国、中国企業等との競争に負けてしまうのではないかと感じた。

このブログでも紹介したサイバーエージェントの藤田さんは週110時間働いたと言っており、宇野さんや三木谷さんでも会社に泊まり込むのは当たり前という超長時間労働が日常化しているベンチャー企業なのだ。

そこへいくとパクさんのすすめるワーク・ライフ・バランスという考え方は、あまりにも理想論のように思えて、講演を聞いた後は実際的ではないと思った。

筆者も「余裕がないと良いアイデアもわかない」というのが信条で、周りの人にも言っているし、自分でも平日は通勤時間を利用してできるだけ自由な考える時間をつくっている。その意味ではパクさんの考え方に基本的には大賛成なのだ。

それにしても米国の少ない労働時間、様々な休暇、家事優先、テレコミュート(在宅勤務)、フレックスワーク等のシステムを日本にそのまま持ってくるのは無理だと考えていた。

だが、この本を読んでまさに目からうろこ、パラダイムシフトを実感した。

ワーク・ライフ・バランスが企業にもたらす最大のメリットは優秀な人材の確保なのだ。良い会社として社員自身にも家族にも思われれば、社員の忠誠心、愛着が上がり、仕事に集中できることは間違いない。

金余りで、世界中が好況に沸いている現在、優秀なヒューマンリソースの確保こそ、さらに上を目指す企業のもっとも優先すべき課題なのだ。

メリットをまとめると次の通りだ:

1.優秀な人材の確保
2.生産性の向上
3.社員の企業へのコミットメントの向上
4.社員の満足度とモラルの向上
5.医療費の削減
6.企業業績の向上

よく働き、よく遊べみたいな話だが、メリルリンチ、IBM、HP, Johns Hopkins Universityがワーク・ライフ・バランスで様々な休暇、テレコミュート、フレックスワーク等を導入し、成果を上げている。

仕事中に私用で用を足さなければならないことが時々ある。そんなときに会社になんでも代わりにやってくれるコンセルジュがあったらなんと便利なことだろう。上記の企業はすでにそういったサービスまでも始めている。

昔『モーレツからビューティフルへ』というコマーシャルがあったが、単に長時間働くことが良いのではない。きっちり時間内で仕事をこなし、充実した生活を送り、より良い仕事をするというサイクルを生み出すワーク・ライフ・バランスは21世紀の良い会社の標準装備になるだろう。

最後に20年後の自分にタイムマシンに乗って会いに行くというイメージトレーニングが紹介されている。面白いので一度考えてみよう。

パクさんの講演だけでなく、本も読んで良かった。まさに"This time I got it!" 目からうろこでした。

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Posted by yaori at 00:49│Comments(0)TrackBack(0) ビジネス 

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