2006年03月20日

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 息子にも読ませたいやさしい会計の本

2006年3月20日追記:


このブログでも書いたが、山田真哉さんの本に触発されたこともあり、またビジネス実務上も簿記の知識があると役立つので、簿記3級の試験に挑戦した。

昨年11月の試験では準備不足もあり、あえなく不合格だったので、この2月の試験では前回失敗した点、良く出るポイントをじっくり見直し、試算表とか決算書の作成ドリルを何例もこなして、手際よく処理できる様に備えて合格できた。

筆者の年になって簿記3級というのも、あまり人には言えないかもしれないが、やはり3級は簿記の基本で、簿記の知識は会社経営にも役立つので、年齢にかかわりなく、取得あるいは勉強をおすすめできる資格だと思う。

ただ、筆者自身はあまり簿記に向いていないのではないかと途中で思えてきた。うっかりミスや見落としが多いのだ。

だから、さらに2級商業簿記をチャレンジする気持ちには今のところなれないのだが、読者の皆さんは筆者のように頭が固いとか、うっかりミスは多くないだろうから、ご興味のある方は、年齢にかかわらず簿記3級あるいは2級のチャレンジをおすすめする。

簿記の話題なので、山田真哉さんのベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』を再掲する。




さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学

『女子大生会計士の事件簿』など会計もののベストセラーを数々出している山田真哉氏の最大のベストセラー。手元の本も既に15刷である。

図書館で予約して約3ヶ月ほど待ったが、待った甲斐があった。わかりやすく、子供でもずぶの素人でもわかる本である。高1の息子にも読ませようと思う。

もともと出版社の人から、「一般の人が会計に親しめる本ができないか」と言われたことが、きっかけだと。

「アメリカでは子供のころからビジネス教育がなされていて、会計も一般常識として教育されているが、日本では会計の勉強は商業高校か大学の商学部、一部のビジネスマンしかやりません。しかし、日本でももっと会計の知識を浸透させていく必要があるのではないでしょうか?」

もっともアメリカでも『金持ち父さん、貧乏父さん』ではファイナンシャル・インテリジェンス(蓄財の知恵)は学校では教えないと言っているが、いずれにせよお金の知識を持つことは重要だということは同感である。


金持ち父さん貧乏父さん


この本の構成は次となっている(カッコ内は論点):答えを知ると面白みが半減してしまうので、どうしても答が知りたい人は続きを読むを見てください。:

1.さおだけ屋がやたら近所を巡回しているのに、人が買っているところを見たことがない(利益の出し方)

2.住宅街のはやらない高級フランス料理店(連結経営)

3.在庫だらけの自然食品店(在庫と資金繰り)

4.完売したのに怒られたスーパー店員(ヒントになるので続きに記載)

5.トップを逃して満足するギャンブラー(回転率)

6.あの人はなぜ割り勘だと支払い役にまわるのか?(キャッシュフロー)

7.数字に弱くても数字のセンスがあればよい

ゲーテが会計学は『最高の芸術』と評したそうだが、このように身近な事例から考えるとよく理解できる。「どうすれば物事を的確にとらえることができるようになるのか?」ということにチャレンジし続けているのが『会計』という学問である。

筆者も一念発起現在簿記の勉強中だが、利益や資本金など見えないものを数字で表して、なおかつ会社の実体を捉えることができる会計はたしかにすばらしい発明だと思う。

著者はものを捨てられない『貧乏性』だが、奥さんは『捨て魔』だと。なにやら筆者のウチと同じ家庭があった。しかし会計的に考えるなら、使わないものはさっさと捨ててしまったほうが、はるかに合理的で効率の良い『正しい方法』なのだ。

売掛金/売上高などの『わり算』で得られる係数は真実をあぶりだす力がある。だから「木を見て森を推測する」のが会計士の仕事である。つまり重要そうな一部を調べて、問題がなければ全体も大丈夫だろうと太鼓判を押すのが会計士の仕事である。

『数字の壁』、『数字のセンス』も面白い。

数年前の全日空の50人に1人の搭乗券が無料という『楽乗(らくのり)キャッシュバックキャンペーン』を考えた人は相当に鋭い数字のセンスの持ち主であると。

全体の2%の当選確率ゆえ、コスト的には2%の値引きにしかなっていないが、50人に1人とすることで、必ず搭乗機に当たりが数人いることとし、それが口コミで伝わり、全日空に乗り換えた人も多く、このキャンペーンでの利益は数十億円と言われているそうだ。

著者にもともと会計学に開眼させてくれたのは、アルバイトでつとめていた学習塾の塾長のコメントであると。

「XX塾、○○中学に120人合格。市内6教室にて展開」というチラシを見て、普通なら120人も合格するならすごいと感じるところを、1教室あたりでは20人に過ぎず、自分の塾は1教室だが40人合格している。

この塾の合格者総数は昨年と同じだが、教室数は増えているので、力は落ちていると見抜いた由。

『わり算』が分析の基本であり、ある特定の数字を定期的におさえることが、分析の極意であり、数字のセンスである。

家計でのキャッシュフローの重要さを説き、安易な繰り上げ返済や保険見直しに警鐘を発する。個人の場合、いくら負債が多くても、すぐに支払うべきものでなければ気にする必要は全くないと。

また自宅の資産価値が下落しても、ずっと住み続けるのであればこれも気にする必要は全くない。

会計学って簡単だなと思わせ、ちょっとでも興味を持ってもらえれば著者にとっては及第点であると。

他の本も読んでみたくなった。

普通ではとっつきにくい会計学をここまで売れる『商品』にしている。著者の山田さんはすごい会計士だ!

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1.さおだけ屋がやたら近所を巡回しているのに、人が買っているところを見たことがない(実は本業は金物屋で車の行き帰りにさおだけ屋になる)

2.住宅街のはやらない高級フランス料理店(実は料理経営、ワイン教室を主婦のために開催)

3.在庫だらけの自然食品店(実はネットでのECショップだった)

4.完売したのに怒られたスーパー店員(チャンスロス。商品があればもっと売れた)

5.トップを逃して満足するギャンブラー(代打ちの麻雀屋の店員はトップを狙わず、安いアガリで半チャンを終わらせようとする)

6.あの人はなぜ割り勘だと支払い役にまわるのか?(クレジットカードの支払猶予期間を活用)

Posted by yaori at 12:55│Comments(1)TrackBack(0) ビジネス | 山田真哉

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この記事へのコメント
はじめまして。
トラックバックありがとうございました。

確かに日本の学校では会計について教えてくれませんね。
自分で学んでいかなくては。
Posted by イリ at 2005年08月20日 10:41