ウケる技術
今回はビジネス書ではありません。
ホリエモンのブログに紹介されていたのでタイトルに惹かれて読んでみた。
ウケる人の無数の会話を整理すると、誰でもマネできる有限のパターンの組み合わせに分解できることがわかったと。
それが相手をとりこにしてしまう6つの戦略ということだが、どうもノリ切れない。次の説明を聞いておわかりになるだろうか?
1.ガイジン化すること
ガイジンとはウケるための前提として、ノーマルの状態からテンションが上がってモードが変わっている状態。
ガイジン化の例:
パーティ会場でソニーの出井さんと会ったことを想定:
「出井さんですね?」
「そうですけど」
「読みました!XXX誌で書かれた○○○に影響を受けまして、一度お会いしたいと思っていたのですけど、あのご提言はすばらしかった」
「…。」
「すみません、ぼく一方的に話してますけど、興奮するとこうなってしまうんです。」
「アハハハ。いいよ、気にしなくて。私はね、若い人と話すの結構好きなんだ。」
「そうなんですか!?じゃあイデたん、今度合コンでもする?」
「…。(なんだこいつなれなれしいな)」
「す、すみません。出井さんと仲良くなりたくて思い切ってフランクに呼んでみましたけど、完全に裏目に出ました。」
「アハハハ。」ということで、出井氏と昼食の予定を入れることに成功。
2.逆境でねばり強い
自分に逆風が吹いている状況で、ねばり(しつこさ)がきくかどうか。
「今からウチこない?」
「でも終電なくなっちゃうし。」
「大丈夫だよ、オレ終電止めるし。」
中略
「だって、君のウチ行ったらあぶないもん。」
「じゃあ、こうしよう。君、オレの家きて、オレ、君の家にいくから!」
「アハハハ。意味ないじゃん。」
「つーかさ。とにかく来なよ。今、周りのひとにどう思われているか知ってる?家に誘う必死な男とそれを拒む女の争いの行く末を好奇心一杯で見守るギャラリーだらけだよ。さあどうする。このまま行くと家に誘うのに必死な男は土下座しかねない勢いだ。そんなのはずかしくない?」
「メッチャはずかしい。」
「だったらウチ来なよ。ウチに来てから対策を考えれば、少なくともこのはずかしさからは逃れられるわけで。」
「アハハハ。でもなぁ…。」
「君はこのはずかしさから逃れ、自由の翼を手に入れることができるんだ。Do you understand? Yes!というわけでタクシー!」
「ちょっと!」
ここまで書いて疲れてしまったので、後の例は割愛するが、筆者はトシなので、どうも付いていけないが、業界人やタレントを目指す人には参考になるかもしれない。
3.神の視点で見ること
コミュニケーションはプロレスである。切り返して会話をころがすことが先決で、そのためには自意識を捨て去り、自分のルックスでさえも神(俯瞰者=ふかんしゃ)の立場で、おもしろおかしくころがす。
4.逆をねらうこと
普通の展開でない逆を意識すること。意表をつくこと。
5.チューニング力があること
相手の波長にあわせてくりだす言葉を変化させていく。
6.番組化すること
間がもたないときこそ、サービス精神が問われる。
著者も大手広告代理店クリエイティブ局勤務、外貨取引トレーダー、慶応卒の六本木くらぶ2001年の男性ストリッパーと変わったとりあわせ。
「コミュニケーションはプロレスである」とか「コミュニケーションはサービスである」とか、たしかにコミュニケーションにサービス精神は不可欠。
ところで筆者はホステスのいるバーとかクラブは嫌いだ。
超一流のクラブなら全然違うのだろうが、筆者ごときがいけるレベルの店となると、場を盛り上げるためホステスを自前のネタでエインターテインしなければならない。
金を払って、なぜ店の従業員をエンターテインしなければならないんだ?
どうもそれが不条理に思えて、だからクラブとかは嫌いなのだ。
しかしそんな頭でいるから、いけないのかもしれない。
この本を見習って、誰と話すときもコミュニケーションはサービスとわきまえ、それに徹する。
それがこの本の最大の教えだ。
ホリエモンもこの本を読んだのだとしたら、頭ではわかってはいるが、やりとげられないのかもしれない。
筆者もノリ切れないが、見習わなければならないところが多い本である。
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