2005年10月25日

売上2億円の会社を10億円にする方法 船井総研トップコンサルタントのイソズミマジック

売上2億円の会社を10億円にする方法 業績アップの「設計図」、教えます。


イソズミマジック

船井総研では名誉会長の船井幸雄さんと社長の小山政彦さんが数々の著書を出していて有名である。

このブログでも小山さんの著書は紹介したが、この本は船井総研のトップコンサルタントで、短期間で企業業績を向上させる『イソズミマジック』で知られる執行役員の五十棲剛史さんの著書である。


売上3億円の壁

中小企業には売上高3億円の壁があり、この壁を突破するためには今までと全く違うアプローチが必要である。それは社長が自ら現場に出ないことだと。

もう現場には出ないと決断した瞬間から社長の仕事が変わり、会社のあり方そのものが変わる。社長自ら戦闘している状態を変えない限り、成長の余地は限られる。

売上2億円までは超優秀な個人事業主にすぎず、社長の人脈以上には広がりがない。
自分で何でもできるゆえに、自分以外の社員が活躍する舞台をつくることに手つかずでいるし、社員を育成し、教育することもままならない。

2億円企業には優秀な営業マンが一人しかいない。社長だけだ。


社員の能力は社長の30%! でもOK!

平均的な社員は社長の30%程度の能力しかないが、それでもOKなのだ。30%も仕事ができたら十分。その社員に今社長がしている仕事をやって貰う。

10億円企業は自分の30%の能力しか持たない人材を前提に組み立てなければならない。仕事を分解して、複数の担当者で処理するやりかた。つまり分業である。

10億円企業はビジネスモデルという設計図を持っており、そのビジネスモデルをつくるのが社長の仕事である。

社長がいなくても売上が上がり続ける体制に移行できるかどうか。それが10億円企業へ脱皮する鍵だ。


社員教育で売れるしくみをつくる

営業設計では個々の営業マンのセールスパワーアップでなく、もともとスキルの低い営業マンでも売れる為の仕組みをつくる。

社長の必殺トークをアプローチブックとして外出しする。暗黙知だった社長のノウハウを誰もが使えるようにして、社員全員でそのノウハウを共通の武器とすることだ。

3ヶ月で1人前になるプログラムをつくり、導入すること。3ヶ月で自社の理念を語れる様にする。社長がしゃべった話を録音して、社員に配る方法も有効であると。

またクレームにも社長が出ていってはならない。社員で解決できるようでないと会社としての成長がないのだ。


スタープレーヤーをつくる

社員の中からスタープレイヤーをつくる。

船井総研も創業以来25年間は1億円プレーヤーは船井名誉会長、小山社長、佐藤芳直常務の3人に限られていた。しかし五十棲さんが1億円を超えたら、他にも1億円プレイヤーが続出した。

あの人ができるならと闘志を燃やす人も出てくる。できるぞという気持ちが社内を伝わる。

全体の底上げを図るよりもスタープレイヤーをしっかりサポートした方が、会社全体で社員が成長するのだと。スタープレーヤーが育つ環境があれば他の人間も育つのだ。


採用は成功の鍵

10億円企業になろうと思ったら、社長の時間の半分は採用活動に当ててもよいくらいだと。

総務担当と採用担当はわけ、直:間比率は70:30から75:25を目安とすることも、五十棲さんはすすめている。


社長が大黒柱であることは変わりがない

現場から離れてもやっぱり社長が大黒柱だ。

売上高2億円までは一人芝居。10億円企業は劇団。社長は演出家兼劇作家であると。
社長が設計し、社員を動かすのだ。

船井総研社長の小山さんは:
『商品』=『本体的価値』 x 『価格』 x 『サービス』 x 『ブランド』 x 『情報』 x 『理念』
という方程式を使っている。

社長の仕事はその6要素の一つ一つを設計して、『商品』=その会社の『売り』を構築することだ。

筆者も長年商社でトレーダーとして働いてきたので、つい自分で現場に出てしまう。しかし、これでは組織として伸びない。ビジネスモデルで稼ぐのが10億円超企業であり、伸びる企業なのである。

このブログでもベンチャーの社長を中心に紹介してきたが、古くは京セラのアメーバ経営にはじまり、楽天のプロデューサー制度とか、藤田晋氏のサイバーエージェント野尻佳孝氏のテイクアンドギブニーズなど、すべてしくみをうまく構築し、急成長している好例だ。

反省するところしきりである。この本の表紙には『持出禁止』とか書いてあるが、目から鱗の、非常に参考になる本であった。


印象に残る逸話

世界最高のサービスで知られるリッツカールトンホテルは、従業員に2、000ドルまでの決裁権が認められている。現場のその場での素早い対応を制度としてサポートしているのだと。

最高のサービスとは何かを考えた上で、この様な即応のしくみを導入しているのだ。なるほどと思う。


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Posted by yaori at 12:59│Comments(0)TrackBack(0) ビジネス | 船井総研

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