今、高学歴ノーリターンという本を読んでいる。非常に面白い本なので、近々あらすじをご紹介するが、巻末に2004年度の高額納税者番付が載っている。
その番付の45位に、この本の著者岩崎哲夫さんが載っている。納税額4億7千5百万円だ。ちなみに宇多田ヒカルは75位で3億7千万円だ。
納税者番付に載っていることなど、この本のどこにも書いていない。
すごい人だ。
ゴールドマンサックスやリーマンブラザースの日本社長なども名を連ねているが、岩崎さんはそれだけ市場価値がある経営者であるということだ。
追記して再掲する。
是非一読をおすすめする。

半導体・液晶製造装置メーカーのアプライド・マテリアルス・ジャパンの元社長で、韓国のサムスン電子社外取締役の岩崎哲夫さんのキャリアアップの心得。
最近のキャリアディベロプメントの考え方では、上司・部下ともに納得する個人評価の尺度として『期待役割』と『成功の定義』が重視されてきているが、それを簡潔にわかりやすく説明している。
特に第1章の「最良の部下が務まれば、社長業なんて訳がない」が値千金である。
1.教えがいのある部下になる
「リーダーになって、もう少し大きな仕事を任せてもらいたい」
あなたがそう考えているとしたら、意識すべきことがある。
それはまずあなた自身が上司にとって『最良の部下』になることだ。
『最良の部下』とはイエスマンではなく、こいつは将来性があるなと思わせることだ。
教えがいのある部下になれと。
いわれたこと、アドバイスを受けたことを、すぐそのまま実行する。そしてその結果や途中経過を報告する。
ゴルフもそうだと。
ものすごく上達する人は、プロやシングルの人のアドバイスを素直に実行し、なんどもその形を練習する。
ところがなかなかうまくなれない人は、話を聞いても最初は少し実行するけれど、すぐ我流に戻ってしまう。これでは人の話を聞いていないのと同じ事だと。
いわれたことを実行しない人、しかもすぐにやらない人、報告もしない人は、学びべたで期待されにくい。
目から鱗の指摘である。筆者も猛省しています。
2.上を目指すなら最良の部下になれ
「自分は人に使われるのには向かないが、リーダーの立場に立てばよい仕事ができる」と思っている人がいる。少し仕事ができる人にそう思うタイプが多い。
実際に、特化したある部分では、すでに上司より実力がある場合もある。彼らは自信家で、早く上へあがりたいと思うのは当然かもしれない。
しかし、そういう人が優れたリーダーになるのは難しいだろうと。
良き部下でなかった人は、なかなか良き上司にはなれないものだ。
リーダーに求められる条件の一つは、人間関係の機微がわかることだ。
部下をまとめながら一定の成果を上げるには、人間関係を調整する能力が必要なのだ。
その能力を磨く最初のトレーニングが様々なタイプの上司との人間関係維持なのだ。
最良の部下になるために、ときどき上司に次のことを確認することを勧めると。
「わたしに何を期待されていますか?」 これが『期待役割』だ。
「何をもって成功とされますか?」 これが『成功の定義』だ。
「なかなか認められない」という人がいるが、最良の部下は、上司の期待値を少なくとも2割以上は上回る必要があると。
なるほどと思う。
最近読んだサイバーエージェントグループ、CAキャピタル社長の西條晋一さんのブログの一節を思い出した。
1冊の手帳シリーズで有名なGMOグループの熊谷さんからの質問だ。成功(幸せ)の定義はなんですか?と。
西條さんも答えにつまってしまったそうだが、筆者もにわかには答えられなかった。
自分にも部下に対しても、この質問の答えは常に考えておく必要があることを痛感した次第である。
以下この第1章の見出しだけ紹介する。内容が推測できると思う。
3.「自分ならこうする」と考えておく
4.寝食を忘れるほど仕事に没頭する
5.リーダーとして、合格点をもらえる五つの条件
説明能力、経営者視点能力、提案能力、企画・創造能力、部下育成能力の5つだ
6.価値観が違ってもアタマにこない秘訣
7.計画どおりいかないから『計画』がいる
8.『上司に恵まれない』は禁句 「それをいっちゃあ、おしまいよ」。
9.モノマネから入ってみるのもいい
10.どんな仕事も2割増しでやる
新将命さんの著書を思い出す
読んでいて『人材』を『人財』と呼ぶことなど、同じくジョンソンアンドジョンソンなどのいくつかの外資系企業の社長を歴任した新将命(あたらし まさみ)さんの本を思い出した。
成功する5つの習慣
この『成功する5つの習慣』はカーネギー、スティーブン・コビーなどの生き方教育の泰斗(たいと)のエッセンスを自らの体験に基づき、集大成したものだ。
読みやすく非常に感銘を受けたが、残念ながら絶版の様で、筆者はアマゾンのマーケットプレースで新古本を入手した。
さて岩崎哲夫さんのこの本の第1章以外の章もタイトルだけ紹介しておこう。
第2章 チャンスを必ずものにするために
第3章 夢をかなえられる人の共通点
第4章 転機の上手な生かし方
第5章 プラス思考とマイナス思考
第6章 必ず結果を出す考え方
詳しくは紹介しないが、転職や外資系企業での働き方も含めて、キャリアアップのヒントが満載である。
スラっと読めるので、まずは書店で手にとって、第1章の1、2だけでも目に通して頂きたい。なるほどと感じると思う。
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