2006年02月14日

這い上がれない未来 9割が下流化する?

這い上がれない未来 Never-Climbing Society


三浦展(あつし)氏の『下流社会』がベストセラーになっているが、中流の下流転落、格差拡大を描いたいくつかの本の中のひとつだ。

著者の藤井厳喜(げんき)さんは、8年間のアメリカ留学を経て、ハーバード大学国際問題研究所研究員などの職を経験した後、帰国して現在は近未来予測のケンブリッジ・フォーキャスト・グループ・オブ・ジャパン代表取締役。

光文社のペーパーバックスシリーズでも「『国家破産』以後の世界」とか「新円切替」とかの著書がある。

裏表紙に次の質問がある:

次の会話をしている母と娘のいる家庭は、どの階級に属するだろうか?

娘: ママ、私のヴィトンのバッグ見なかった?
母: シャネルのなら、タンスの中にあったわよ
娘: シャネルはこの前使ったわ。だから、今日はヴィトンのバッグにしたいの

この家庭は下流Lowerである。上流なら、けっしてこんな会話はしないからだと。

なぜだかわからないので、つい中身を読んでしまう。

上流の娘は自分のバッグをわざわざブランド名をつけて言わない。数あるバッグのなかの一つにすぎないからで、色や形で区別するだろう。上流はブランド以外のバッグを持っていないので、ブランドにはこだわらないからだと。

三浦展氏の『下流社会』でも下流度診断テストがあるが、藤井さんの独自テストが冒頭にある。いくつか抜き出してみると次の通りだ。すべて○×で答えてくれと:

1.2005年9月の総選挙で小泉自民党に投票した人

3.英語は苦手だ

4.郵便貯金をしている

5.できれば『週末起業』をしてみたいと思っている

6.サッカーや野球にひいきのチームがある

7.仕事以外でパソコンやケータイを頻繁に使っている

8.『成功するための…』というたぐいのハウツー本をよく読む

9.『オンリーワン』とか『個性的』という言葉が好きだ

11.結婚はふたりに愛があることが第一の条件である

12.こだわりのブランドがある

15.日本車より外車のほうが好きだ

17.一生独身でいる生き方もあっていいと思う

18.教育にお金をかけるのはムダだと考えている

19.ホリエモンや村上世彰氏の様なビジネスのやり方には賛成できない

20.成果主義は日本人には合わない


以上筆者の主観で15のかなり○と答えそうな質問だけ抜き出したが、全部で20の質問に対し、○が5以下なら、あなたは中流にとどまれる可能性があると。

6ー10ならかなり危なく、11以上なら下流転落間違いなしだと。

まずは冒頭のこのテストをやってみてからこの本を読むのが良いかもしれない。


国家破産、格差社会の拡大、日本やアメリカの『階級社会』、アメリカの『学歴階級社会』、世界規模での『下流転落』など、様々なテーマについて藤井さんの広範な知識に基づいて参考になる議論がなされている。

特にアメリカの『学歴階級社会』の章は30ページほどだが、留学が8年という藤井さんの経験に基づいたものである。米国駐在経験が9年の筆者でも大変参考になった。

タイトルは重いが、サッと読める本でした。


参考になれば次クリックと右のアンケートお願いします


人気ブログバナー







Posted by yaori at 12:36│Comments(0) 趣味・生活に役立つ情報