
松下幸之助の1968年発行の累計400万部を越える超ベストセラー。
松下幸之助の言葉を紹介した江口克彦さんの『成功の法則』に刺激を受け、松下幸之助の代表作を読んでみた。
カーネギーの『道は開ける』は英語のオーディオブックで読んだ(聞いた)が、同じ様なタイトルで日本ではカーネギーの本以上に売れている松下幸之助の本があるとは知らなかった。
自分の不勉強を反省している。

この本は図書館で借りて読んだが、結論から言うと借りて読む本ではない。
松下幸之助が雑誌PHPの裏表紙に連載してきた短文のなかから、121編を選んでまとめたものなので、見開き2ページで一つの話となっている。
借りた本は1988年発行の第1版63刷だが、ポケット聖書の様な装丁だ。
手許に置いて毎日一つの話を読むというための装丁だ。
121編にものぼる短文集なので、いちいちあらすじを紹介できないが、印象に残った2つを紹介しておこう。
尚、以下はあらすじではない。一部省略してコンパクトにしたが、原文のままである。
働き方のくふう
額に汗して働く姿は尊い。だがいつまでも額に汗して働くのは知恵のない話である。
人より1時間、よけいに働くことは尊い。努力である。勤勉である。だが、今までよりも1時間少なく働いて、今まで以上の成果を上げることも、また尊い。
そこに人間の働き方の進歩があるのではなかろうか。
それは創意がなくてはできない。くふうがなくてはできない。怠けろというのではない。楽をするくふうをしろというのである。
楽々と働いて、なおすばらしい成果があげられる働き方を、おたがいにもっとくふうしたいというのである。そこから社会の繁栄も生まれてくるだろう。
手を合わす
うどんの値段は同じであっても、客を大事にしてくれる店、まごころこもった親切な店には、人は自然に寄りついてくる。その反対に、客をぞんざいにし、礼儀もなければ作法もない。そんな店には、人の足は自然と遠ざかる。
客が食べ終わって出ていく後ろ姿に、しんそこ、ありがたく手を合わせて拝むような心持ち、そんな心持ちのうどん屋さんは、必ず成功するのである。
親切で、うまくて、早くて、そして客の後ろ姿に手を合わす ー この心がけの大切さは、何もうどん屋さんだけに限らないであろう。お互いによく考えたい。
シンプルだが、商売あるいは経営に携わる者にとって忘れてはならないことである。
筆者も早速アマゾンで注文した。自分のデスクに置き、毎日一話ずつ読んでいこうと思う。
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