2006年08月07日

見える化 ベストセラー『現場力を鍛える』の著者遠藤功さんの近著

見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み


このブログでもあらすじを紹介したベストセラー『現場力を鍛える』の著者、コンサルタント会社ローランド・ベルガー会長の遠藤功さんの近著。


現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの条件


見える化ではトヨタが有名だが、前作の『現場力を鍛える』と同様、強い現場で有名なトヨタとかキャノンの事例に加えて、様々な会社の例が取り上げられているので参考になる。

見える化の5つのカテゴリー

見える化には次の5つのカテゴリーがある:

1.問題の見える化

2.状況の見える化

3.顧客の見える化

4.知恵の見える化

5.経営の見える化

トヨタの見える化に対する執念は有名だが、トヨタの渡辺捷昭(かつあき)社長はトヨタの課題を問われて、次のように語っている。

「成長している時は問題点が潜在化して見えなくなる。開発や調達、生産、販売など各部門が抱えている兆候を『見える化』し、何が足りず何を補強すべきなのか明確にする」

見えていること、それが競争力の源泉なのであると。

最近のトヨタのリコール問題でも、この渡辺社長の懸念がまさに現実化している。トヨタほどの企業でも完璧ではないのだ。

見える化を抽象的に論じても、なかなか頭に入ってこないので、この本は半分以上を事例説明にあてている。


見える化の事例

いくつか事例をピックアップすると:

不良在庫を工場の敷地に山積みにする。物理的な見える化だ。

ワタミの気絶のアンケート(気絶するほど重く受け止めなければならないという自戒の意味)

トヨタの原価の見える化(機密情報だった部品原価を開発担当者まですべてオープンにした)

エプソンの部品コードを統一して調達先を絞り込んだ見える化

シマノのキャラバン隊の全米6,000店の小売店を3年かけて回った見える化

ホンダクリオ神奈川の家に帰ってから書いて貰うアンケート 3段階評価で普通=クレーム

デルのお客にとっての見える化 オーダーした製品が今どの段階かわかる

松下電工のベテラン修理マンの質問と回答の流れを見える化

大手設備機器メーカーの失注理由の見える化

JR東日本の三河島事故、余部事故、信楽高原鉄道事故、日比谷線事故などの事故の歴史展示館

菱食の部門毎の業績を数値化し、ものさしを明確にした経営の見える化


見える化と人事評価は別

最後に遠藤さんは、見える化を犯人探しにしないために、重要なのは見える化と人の評価を直結させないことだと結ぶ。

見える化は人をつくるためであり、人を評価するためのものではないと。

トヨタや花王といった現場力の強い企業に共通するのは、人づくりという基本思想にもとづく「人にやさしく、業務に厳しい」という考え方である。

ちょっとしたことで、見える化ができる。そんな気づきを与えてくれる本だ。


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Posted by yaori at 20:25│Comments(0)TrackBack(0) ビジネス 

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