2006年10月05日

会社は誰のために キャノン御手洗さんと伊藤忠丹羽さんの対談集

会社は誰のために


経団連会長になったキャノン会長の御手洗さんと伊藤忠商事会長の丹羽さんの対談集。交換日記の様な体裁にやや違和感を感じる。

御手洗さんの本は読んだことがないが、丹羽さんの『人は仕事で磨かれる』は筆者が読んでから買った数少ない本の一つなので、この本にも期待していた。


人は仕事で磨かれる


丹羽さんは社長在任時に、バブルの負の遺産を清算するために4,000億円の特別損失を出したときに、自身の報酬をゼロにしてたほど気骨のある経営者だ。

電車通勤をして、愛車はカローラであることを公言している。

御手洗さんはキャノンUSAで23年間働いた経験を持つ。

どちらも会社を長期的な視野で考え、戦略を打ち出してきた日本を代表する経営者である。

「サラリーマンよ、元気を出せ!」というのが、お二人のメッセージで、最後まであきらめずに努力を続けること、情熱と執着心を持ち続けることが、成功のカギであると呼びかける。

Never give up!である。

日本は将来のあるべき姿、目標を失っているような気がしてならないと。日本の資産は人と技術しかない、人材こそが国際競争力と経済成長を支えるエンジンであると。

御手洗さんは部分最適よりも全体最適を重視して、事業部門の壁をなくし、全世界を一つの会社としてまとまりをつくった。経営はローカルなもの、しかし思想は中央集権にというのが、御手洗さんの考えだ。

丹羽さんは赤字会社を整理して1092社の子会社を650社に削減し、負の遺産を清算し、ディビジョンカンパニー制を導入した。伊藤忠はもはや総合商社ではなく、『戦略的企業集団』であると丹羽さんは語る。

キャノンは毎日8時から9時まで役員が朝会で意見交換をしており、これは50年来のキャノンの伝統であると。

これに対して伊藤忠は週1回トップ・ミーティングを月曜日の朝2−3時間かけて行っている。

給与査定についてもどちらも一家言を持っている。キャノンは昇進試験があり、伊藤忠には成果主義と年功をミックスしたような給与体系。

どちらも経営者が現場に行くこと、語り続けることを実践する。

キャノンの御手洗さんは年2回の幹部へのボーナス支給は800人全員と握手し、一声掛けることを必ず行っている。社員全員が自分の鏡であると。

伊藤忠では2000年から全社員総会を休日に行っている。社員と直に接することで、経営者として信頼できると感じて貰うことがコミュニケーションをスムーズにし、社員のモチベーションをあげるのだと丹羽さんは語る。

キャノンではキャノン経営塾という役員候補を対象とした役員登竜門があり、伊藤忠には一流企業の社長をまねいて、一流の経営者に接する機会をつくる青山フォーラムを開いている。

どちらも経営者たるもの私心を取り払えと説く。丹羽さんは人間、3年権力を握ればバカになると語る。だから電車通勤を続けているのだと。


交換日記形式で、なにか1+1が1.5になっている様な気がする。ジャムセッションの様なフュージョンがないせいだろう。

この1冊ではやや不足だが、次に丹羽さん、御手洗さんの本をじっくり読む為の入門書としては最適だと思う。


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Posted by yaori at 00:49│Comments(0)TrackBack(0) ビジネス 

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