ゴーマニズム宣言EXTRA パトリなきナショナリズム
好きなタイプではないが、主張に一理はあるので漫画家小林よしのりの本は時々読んでいる。
この本は小林よりのりの最新作だ。パラオでの日本統治、沖縄戦などいくつかのテーマの作品を集めたものだ。
小林よしのりの本は印象に残る発見があるものだが、この作品には今ひとつ切れ味がない様な気がする。
パラオについては、現地取材でナカムラ前大統領や、大酋長との面談記を載せている。
パラオは戦前は日本の信託統治領で、戦前はパラオ人の3倍の日本人が居住し、教育や路面電車も走る立派な町並みを建設し、道路も舗装され、文化的にも繁栄していた。
しかし戦後アメリカは日本的なものをすべて破壊したのだという。
パラオ諸島の一つ
ベリリュー島は日本軍守備隊が玉砕した島としても有名だ。
旧日本軍の高射砲や、戦車、ゼロ戦の残骸などが今も残されている。パラオの対日感情は良い。戦前の日本に良い印象がある様だ。
この本の半分は「沖縄論」の続きだ。
新ゴーマニズム宣言SPECIAL 沖縄論
小林よしのりの「沖縄論」が沖縄でよく売れていると。
小林よしのりを呼ぶ会の招きで、沖縄で講演しており、そのときの講演内容が掲載されていて面白い。講演は大盛況だったそうだ。
ひめゆり平和祈念資料館、
対馬丸記念館、
命どぅ宝(ぬちどぅたから)などについて取り上げられている。
「命どぅ宝」というのは、戦争に反対し、平和=命こそ大事だという意味だ。
小林よしのりは、沖縄は同調圧力の島、少数意見をはじく島なのだと言う。たとえば、小林よしのりを呼ぶ会のメンバーは、知人にそっぽを向かれたという。
小林よしのりの意見はヤマトンチュー(本土人)の、しかも少数意見なのだ。
沖縄は日本の安全保障のリスクを過去も、現在も一身に背負っている。しかし沖縄は親米・反日なのだとまで小林よしのりは言う。今ひとつ理解ができないところだ。
筆者は世界45ヶ国に行ったことがあるが、実は沖縄は行ったことがない。
以前アルゼンチンに駐在していた時に、日本からの移民は沖縄の人が多かったので、上原さんとか金城さんとかの名字が多かった。
沖縄の人だからといって、全く違和感も感じなかったし、差別意識もない。
しかし沖縄の人にとってみれば、同じ移民で行くにしても、日本本土から多数の移民が行っているブラジル、ペルーよりは、まだ移民の少ないアルゼンチンを選んだというのは被差別意識の裏返しなのかもしれない。
沖縄について興味を持った。
次は小林よりのしの「沖縄論」なども読んでみようと思う。
参考になれば次クリックお願いします。
Posted by yaori at 03:02│
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