2008年02月14日

どどめのひと言 言葉のスマッシュでどどめを刺そう!

とどめのひと言―予期せぬ攻撃をかわす対話法


東大の大学院化学工学科を卒業後、旭硝子を経て、オックスフォード大学招聘教官、スイスバテル記念研究所、ルノー、エアリキードと転職し、現在は欧州系の経営コンサルティング会社CGAで日本関連を担当している今北純一さんの切り返し言葉の実例集。今北さんは現在パリ在住だ。

相手にキツイひと言を言われた時の切り返しを集めた、いわば言葉のスマッシュだ。

この手のスマッシュは、経験を積み重ねないと自分のものにできないが、この本は今北さんの実体験に基づく切り返しを集めているので参考になる。

約80くらいの事例を紹介しており、37のケースに分けて、それぞれにまとめとして基本戦略と応用戦術が付いている。

詳しく紹介していると本を読んだ時に興ざめなので、いくつか印象に残った事例だけ紹介しておく。まずは本を手に取りパラパラとめくって欲しい。


今北さんの原体験

今北さんは今でこそ英語・フランス語をあやつり、ウィットの効いた受け答えができるが、大学生の時に外人に声を掛けられ、ひと言も答えられなかった原体験があるという。

英語でしゃべれなかったという原体験をバネにして、今北さんは英語で積極的に発言、質問するようになり「とどめのひと言」を身につけたのだ。

筆者はスペイン語と英語ができ、英語はTOEIC945点だが、今北さんと同様、原体験がある。

実は会社に入って3年目にアルゼンチンに研修生として赴任する際のパンナム便で、米人スチュワーデスにミルクを頼んだのだが、何度言っても全く通じず、結局ビールを持ってこられたことがある。

「L」の発音ができなかったのだ。筆者の場合、この悔しさをバネに「R」と「L」の発音がアルゼンチンに居たときにできるようになり、それ以来スペイン語も英語も上達した。

誰でも初めから外国語ができるわけではない。このような悔しさをバネに、語学力を磨くのが結局早道だ。


反撃する前に次の展開を予測・相手の弱点を見抜く

今北さんが招聘教官としてオックスフォードに赴任した時、教授会のパーティでインド人の古株フェローに、「ここは学生の来るところじゃない」と高飛車に言われた。

当時今北さんは28歳で、年齢より若く見られたのだ。

今北さんは、「私はフェローだ。ここに招待状もある」とまともに言い返す言葉を飲み込み、「私はあなたに招待されたわけではありません。学長から招待されたのです」とクールに切り返した。

インド人のフェローは、すごすごと立ち去ったという。


切り返しの達人はウィンストン・チャーチル

ウィットに富んだ切り返しは最高だが、ウィンストン・チャーチルの切り返しは素晴らしい。

ある婦人議員から政策を攻撃され、最後は「私がもしあなたの妻なら、あなたの飲む紅茶に毒を盛るだろう」と言われたとき、「私がもしあなたの夫だったら、喜んでその紅茶を飲むでしょう」と切り返した。

この婦人には到底我慢できないので、婦人と一緒に居るよりは毒を飲んだ方がましだという痛烈な皮肉だ。


「社畜」のサラリーマンには、責任をほのめかせる

「社畜」と化して一般的な倫理観を失ったサラリーマンが、何より恐れるのは「自分に責任が覆い被さってくる」ことだ。

この弱点を突いて、会話の中で相手の名前を繰り返し、社長宛のレターを握りつぶしていた相手に「国際信義にもとり、社長が恥をかくかもしれない」と言ったら、とたんに豹変したという。

「名指し」は自己中心サラリーマンのアキレス腱だと。

このような参考になる事例が満載だ。


とどめのひと言実践の心得7ヶ条

最後に「とどめのひと言」実践の心得7ヶ条がまとめてある。ポイントになる部分のみ引用しておく。

第1条 とどめのひと言は、自ら仕掛けるものではない。必要に迫られての防衛手段の一つである。とどめのひと言は、相手の性格と自分の立場、そして今後の関係を考えて使い分ける…。

第2条 社畜的サラリーマンのアキレス腱は自分に責任が及ぶことである…。

第3条 「Aを選択するか、Bを選択するか」といった安直な二項対立は疑ってかかる…。

第4条 程度の低い皮肉や挑発に対しては真正面から反応しない。…。

第5条 問答無用とごり押しされたら、自分の信念を通して相手の攻撃を押し戻す…。

第6条 中立な第三者を味方につけて相手の攻撃から身を守れ…。

第7条 想定外の依頼や提案には「イエス」か「ノー」かをまず頭の中で考える…。


簡単に読めるので、切り返しの練習のつもりで読むと良い。今北さんは本番で使ってこその練習だと言うので、機会を見つけて実行に移すことが最大の練習だと思う。


是非手にとってパラパラとめくってみて欲しい一冊である。


参考になれば次クリックお願いします。


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Posted by yaori at 14:00│Comments(0)TrackBack(0) ビジネス | 趣味・生活に役立つ情報

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