2008年03月05日

爆笑問題の戦争論 日本の戦争をテーマにした漫才集

爆笑問題爆笑問題の戦争論―日本史原論


爆笑問題が日清戦争から太平洋戦争までの日本の戦争をネタにして演じた漫才集。

戦争として認識されている日清戦争日露戦争第1次世界大戦太平洋戦争の他に、山東出兵満州事変盧溝橋事件日独伊三国同盟も取り上げている。

戦争の史実を田中が説明し、太田光がボケをかまし、田中が突っ込むという漫才で、読んでいても面白い。

爆笑問題は、ほぼ15年前の人気番組タモリのスーパーボキャブラ天国のボキャブラヒットパレードの時から注目していた漫才コンビだ。

漫才コンビが或るキーワードでネタを競い合うヒットバレードで、才能を見せていたのが爆笑問題で、これと争っていたのがBOOMERX−GUN(ばつぐん、現丁半コロコロ)だった。

ネプチューンとか、くりいむしちゅうー(元海砂利水魚)、ロンブー1号、2号も出ていたが、ネタではあまり面白くなかったことを思い出す。

戦争を漫才のネタに取り上げた理由について、太田光は次のように説明している。

「”テロとの戦争”という戦争は確かにもう始まっていて、だとすれば、現在自分がいる場所は、戦場じゃないかと思ったということだ。そんな中で、日本の戦争というテーマは、漫才として”旬”であると感じたということだ。」

これを漫才にするとこんな感じになる:

田中…「しかし我々は昭和40年生まれで、戦争なんか全く知らない世代なんだけど、今の若い人にはかつて日本と米国が戦争したってこと自体知らない人がいるらしいよね。」

太田…「それどころか、坂東英二さんが野球選手だったってことを知らない奴もいるらしいからな。」

田中…「それはいたっていいよ!」


田中…「漫画でも昔は戦争をテーマにしてものがあったよね。「のらくろ」とか「はだしのゲン」とか。」

太田…「今の子供たちが読んでいるのは、「はだしの石田純一」だからな。」

田中…「そんな漫画ねえよ!どんな漫画だよ!」

太田…「焼け跡で、はだしに革靴の石田純一が長谷川理恵を捜して泣きながら走り回るんだよ。」

田中…「誰も読まねえよ、そんな漫画!………日本て国はかなり戦争してんだよね。開国してからずっと。色んな戦争を繰り返してここまできたのがよくわかるね。まずは日清戦争からはじまるんだけど。」

太田…「あれも、最初はアグネス・チャンと林真理子さんの喧嘩からはじまったんだよな。」

田中…「そんなわけねえだろ!どれだけ大規模にひろがっているんだよ、その喧嘩!その後、日露戦争に突入する。」

太田…「これはサッチーとミッチーの喧嘩が発端だよな。」

田中…「どっちがロシア人なんだよ!いい加減なこと言うな!その後、第一次世界大戦。そして最終的には第二次世界大戦。しかし今こうして振り返ってみると、この戦争は何て無謀な戦争だったんだろうって思うよね。アメリカをはじめとする、世界中の列強を敵に回したんだから、冷静に考えれば勝てるわけはないと思うんだけどね。」

太田…「オーストラリアにすら3対1で負けてんだからな。」

田中…「サッカーの話じゃねえんだよ。とにかくこの戦争で日本はこてんぱんにされて、東京大空襲によって東京は焼け野原にされた。」

田中…「戦争末期、国内の徴兵が限界に達すると、朝鮮兵、台湾兵は日本兵の弾よけとして戦場に投入された。また創氏改名といって民族の名前を取り上げられ日本名を名乗らされた。当時巨人のエースだったスタルヒンは”須田博”と改名させられた。」

田中…「日本人の中にはこれらのことが誇張された歴史だと主張する人もいる。でも、すべてがデタラメであるということはありえない。そう考えると中国の反日運動をはじめ、アジアの人々が日本を今でも恨んでいる理由がわかる気がするよね。」

太田…「そういえば最近、ユンソナの俺を見る目が冷たいんだよな。」

田中…「それは関係ねえよ!」


田中…「何よりひどいのは、沖縄県民は米軍に殺されたというだけでなく、その多くが日本軍によって虐殺されているということだ。日本軍は、隠れる壕の中が一杯になると民間人を追い出し、食料を強奪し、乳幼児が泣くと米軍に見つかるとして絞め殺し、米軍に投降した住民を裏切り者として後ろから撃ち殺したりした。味方であるはずの日本軍に殺された沖縄県民は800人以上になる。」

太田…「俺、今度SPEEDにあったら土下座してあやまるよ。」

田中…「意味ねえんだよ!」


やや偏った見方が気になる点はあるが、全体としては歴史を淡々と説明していてわかりやすい。

ちなみに沖縄戦の日本側戦死者は軍人約9万人、協力者を含めた沖縄住民9万人の合計19万人弱で、日本軍に虐殺された県民の人数の800人というのは疑問が残る数字ではある(少なすぎると思う)。

尚、米国側の戦死者は1万3千人弱だった。


太田…「これで、この「日本史原論・戦争編」も終わりってことだな。」

田中…「そうだね。ようやく終わったという感じがするよね。我々は漫才で戦争の歴史を追ったわけだけど、それだけでも、もう戦争はこりごりだという気分になるよね。」

太田…「次回からは、”第三次世界大戦編”をお送りします。」

田中…「もうやらねえよ!」


漫才なので、詳しく説明すると興ざめゆえ、この程度にしておくが、あえてこのようなシリアスなテーマに挑戦した爆笑問題の太田光にはエールを送りたい。

写真、統計、地図なども入って、資料としてもわかりやすい。

簡単に読めるので、一読をおすすめする。


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Posted by yaori at 12:15│Comments(0)TrackBack(0) 趣味・生活に役立つ情報 | 自衛隊・安全保障

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