2008年04月10日

スタバではグランデを買え! 身近な経済学 

スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学


キャッチーなタイトルでベストセラーとなっているので読んでみた。アマゾンの売上ランキングでは依然として500位前後に入っている。

このブログでも紹介している山田真哉さんのさおだけ屋はなぜつぶれないのか」や「食い逃げされてもバイトは雇うな」の路線をねらった日常生活で目にする様々な価格設定をわかりやすく解説した本だ。

著者の吉本佳生(よしお)さんは、南山大学や、名古屋市立大学で講座を持っている経済学者だ。

目次は次の通りだ(アマゾンのなか見検索でも目次が見られる):

第1章 ペットボトルのお茶はコンビニとスーパーのどちらで買うべきか?

第2章 テレビやデジカメの価格がだんだん安くなるのはなぜか?

第3章 大ヒット映画のDVD価格がどんどん下がるのはなぜか?

第4章 携帯電話の料金はなぜ、やたらに複雑なのか?

第5章 スターバックスではどのサイズのコーヒーを買うべきか?

第6章 100円ショップの安さの秘密は何か?

第7章 経済格差が、現実にはなかなか是正できないのはなぜか?(所得より資産格差のほうが問題)

第8章 子供の医療費の無料化は、本当に子育て支援になるか?

終章  身近な話題のケース・スタディ
(1) 日本の石油製品輸出が増えているのはなぜか?
(2) 牛肉をステーキ屋と焼き肉屋のどちらで食べるか?
(3) 家具の組み立てと運送は、どちらを先にすべきか?
(4) 子供を持つ親が喜ぶサービスとは?
(5) 携帯電話料金の話Part2
(6) アジア製の安いCDは、日本の音楽文化の敵だったのか?

種明かししてしまうと興ざめなので、詳しくは説明しないが、山田真哉さんの本にある「さおだけ屋」とか、「食い逃げ」とかいった意外性を含んだインパクトはない。

そのかわりに経済学者らしく、手間や人件費を含めた「取引コスト」とか、「裁定(=アービトラージ=さや取り)」、「物流コスト」、「規模の経済」、「価格差別」、「限界コスト」などを実例を使って説明している。

情報として役立った部分をいくつか紹介しておく。

ダイソーはアルバイトにレジまでやらせるが、商品の棚卸を定期的にやって1%以上のロスが出れば、アルバイトを解雇できるという厳しい契約を結んでいる(もともとは週刊東洋経済2006年1月21日号)。

100円ショップの供給元として、中国の浙江省の義烏市が日用雑貨の世界的な供給拠点となっている(吉本さんは現地を訪問したので、現地レポートも面白い)。

携帯電話は、本来はSIMカードを入れ替えればどこのキャリアの携帯電話でも使えるはずのものが、日本ではSIMロックのために他社の携帯電話として使えない(あるいは周知の事実かもしれないが、筆者は知らなかった)。


スタバではグランデを買えというのは、スタバではショート(240CC)とグランデ(480CC)の価格差はどれでも100円なので、グランデの方が割安だ。

一方、増量分の原材料費はしれているので、店もグランデを売った方が儲かるというものだ。

もっとも筆者はショートでも量は十分と思っており、量が多ければしまいにはさめてしまうので、この本を読んでグランデを買おうという気にはならなかったが、人によってはグランデに変える人もいるだろう。

図も使われているが、どちらかというと「ことば地図(コンビニの角を右に曲がって、2本目の道を左に曲がって…のたぐい)」の様に、文章で数ページにわたって説明されているので、山田真哉さんの本の様にテンポ良く頭に入ってこないのが難点といえば難点だ。

簡単に読めるので、上記の目次の項目に興味を惹かれた人は一読をおすすめする。


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Posted by yaori at 02:07│Comments(0)TrackBack(0) Financial Intelligence | ビジネス

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