2008年07月06日

シッダールタ 仏教に影響されたヘッセの小説

シッダールタ


ブッダと同名のシッダールタを主人公としたヘッセの仏教小説。

世界で1,000万部を超えるベストセラーとなっており、日本でも数種類の訳本が出ている。

最近は新訳ばやりだが、この草思社の新訳も難解な内容がわかりやすく訳されているので読みやすい。

出版社の草思社は結構良い本を出しているが、今年1月民事再生法の適用を申請したことと、負債総額が22億円と大きかったので驚いた記憶がある。

ホームページを見ると、どうやら再建計画が裁判所の承認を得られたようで、出版不況とはいえ、是非頑張ってほしい出版社だ。

ヘッセというと、ドイツ文学者の高橋健二さんの翻訳がいわば定本なので、こちらを読んでも良いかもしれない。

シッダールタ (新潮文庫)


筆者のポリシーとして小説のあらすじは詳しく紹介しないが、この本は真理を追求して苦行者になり、ゴータマ・ブッダ(仏陀)の教えを学びにいったバラモン(インドのカーストの最高位の僧侶階級)の息子シッダールタが、美女カマラーと出会い、宗教生活から一旦離れて、快楽を追求し蓄財を追及するが、突如思い立って川の渡し守のヴァースデーヴァの仲間となって、川を見つめながら、完全なもの「オーム」(完成を意味する神聖な言葉)を追求する生涯を描いている。

フィクションではあるが、ゴータマ・ブッダと同時代という設定で、ブッダの教えを請いにブッダを訪問する場面も描いており、実在感がある。

単なる求道者の生活だけでは、小説として面白みがないが、美女カマラーと出会ってカマラーとの愛欲生活に入り、カマラーとの生活のために実業家カーマスワーミーに出会い実業家の片腕として蓄財に励むところが、どんでん返しで面白い。

カマラーとの間の息子も登場する

「車輪の下」、「デミアン」、「ペーター・カーメンチント」など、ヘッセの作品は学生時代に何冊も読んだ愛読書だが、読み返してみると味わい深いものがある。

やはり名作はいい。是非ヘッセの作品も手にとって見ていただきたい。



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Posted by yaori at 12:32│Comments(0)TrackBack(0) 小説 

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