アルゼンチンを知るための54章 (エリア・スタディーズ)
著者:アルベルト 松本
販売元:明石書店
発売日:2005-09
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先週、著者のアルベルト松本さんと鶴見にある「ラ・エスタンシア」というアルゼンチンレストランでお会いした。
アルベルト松本さんは,アルゼンチン生まれの日系二世で、アルゼンチンの大学卒業後日本に留学で来られ、現在は翻訳会社を経営されている。
この本はアルゼンチンの政治・歴史から市民生活や文化まで紹介した入門書で、1978年から1980年までアルゼンチンに駐在し、最後にアルゼンチンに行ったのが1998年という筆者が記憶をリフレッシュし、最近の事情を知るには最適な本だった。
2005年9月の発行だが、直近の政治・経済情勢は、在アルゼンチン日本大使館のホームページに月報が掲載されている。
世界金融危機の影響を受けてトリプル安(株安、国債安、ペソ安)が起きているようだが、2008年のGDP成長率は7%で失業率は7.4%と、ひところよりはだいぶ改善している。
ところで「ラ・エスタンシア」には、筆者のアルゼンチン駐在時代の留学生・トレーニー仲間数人と初めて行った。
「ラ・エスタンシア」の料理はアルゼンチンの肉料理を思わせる本格派で、塩だけの味付けのビーフステーキやソーセージ、モルジージャと呼ばれるブラッドソーセージなども大変おいしい。
400グラムのビーフステーキコースも1,800円と値段も格安だ。
ステーキには目玉焼きがついていて、アルゼンチンの"bife al caballo"(英語で言うと"beef on the horse"、つまり「馬に乗った牛」)になっているのも良い。
ワインも3,000円前後のアルゼンチンワインを取り揃えていて安くておいしい。
何より良いのはアットホームな雰囲気で、お客同士の交流があること。ひさしぶりにスペイン語を使った。
この本の著者のアルベルト松本さんのほかに、アルゼンチン大使館の領事部の人やNHKラジオのスペイン語講座の講師のビビアナさんなどが来られていた。
アルゼンチン大使も3回ほど来られたそうだ。
ビビアナさんは、アルゼンチンの商品を売るj-linksという会社のサイトで、ビビアナのおすすめ商品というページも持っている。
ビビアナさんは、ビビアナ・マルビーナ・ソサという名前で、マルビーナとは1982年のフォークランド紛争で一躍有名になったフォークランド諸島のアルゼンチン名だ。
「ラ・エスタンシア」でインカというブランドのピノノワール種のワインを飲んだが、安くて大変おいしかった。アルゼンチンはマルベック種のぶどうがメインだが、アルゼンチンでも安くておいしいピノワインがあることを初めて知った。
このワイナリーはアルゼンチンワインの最大の産地のメンドサ州ではなく、北部のサルタ州にあり、フライングワインコンサルタントとして有名なミッシェル・ローラン氏夫妻が持っているブドウ畑の隣にあるという。
安旨ワイン請負人の肩書きで世界中でワインコンサルタントを引き受けるヒュー・ライマン氏が全面監修!インカ バルベーラ・メルロ Inca / Barbera Merlot 750ml
アルゼンチンに興味がある人に一般知識としておすすめの本である。
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