雁の寺 (新潮CD)
著者:水上 勉
販売元:新潮社
発売日:2002-11
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小説はオーディオブックで読む(聞く)ことが多いが、最近は図書館でオーディオブックを借りて、週3冊前後のペースで通勤途上に聞いている。
日本の小説のオーディオブックの場合、朗読しているのは俳優が多いが、特に朗読がうまいとおもった俳優はいままでいなかった。
しかし今回水上勉の出世作で直木賞受賞作の「雁の寺」を聞いて、おもわずうなった。
池畑慎之介(ピーター)の朗読が非常に良いのだ。
ピーターは男役も女役もやれるので、登場人物が女性の場合は、女性の声色、男性なら男性の声色、そして京都弁や読経もこなし、まさにオールマイティだ。
Wikipediaによると、ピーターと作者の水上勉とはデビュー前からのつきあいのようだ。
筆者は小説のあらすじは詳しく紹介しない主義だが、この物語は京都のあるお寺が舞台となっており、水上勉自身が幼い頃お寺に修行にやらされた経験があるので、実感のこもった描写となっている。
「願の寺」は若尾文子主演で、映画化もされている。
雁の寺 [DVD]
出演:若尾文子
販売元:角川映画
発売日:2005-09-23
おすすめ度:
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ピーターが、和尚、小坊主、おかみさん(映画では若尾文子がおかみさん役)、その他登場人物すべてを声色を変え、かつ京都弁で吹き込んでおり、読経の場面では、あたかも本物のお坊さんのお経のCDを聞いているような感じだ。
ピーターは最近CMなどにも女装して出ることが多く、筆者は中性的なピーターにあまり良い印象を持っていなかったが、この朗読を聞いてぶっ飛んだ。
世の中には才能のある人はいるものだ。
つくづくそれを感じさせられた。
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