2020年07月17日

コロナウイルス対策 東大児玉龍彦名誉教授の参議院での緊急提案

2020年7月17日再掲:

コロナウイルス対策の関係で、筆者がこれまで注目してきた東大先端研の児玉龍彦名誉教授が、休会中の国会の参議院予算委員会で、東京でコロナウイルスの震源地(エピセンター)が発生しており、今すぐに対策を打たないと、東京はミラノやニューヨークと同じことになり、来月には目を覆う様な惨状になると声を震わせて訴えた。

そして新宿区を対象に20万人規模のPCR検査を、大学や研究機関も巻き込んで、すぐに実施して、現在の最大の問題である無症状の感染者を洗い出すことを予算見積もりも添付して、参議院予算委員会で提案した。



児玉名誉教授と金子勝さんの対談は、YouTubeの「デモクラシータイムズ」で2週間おきくらいに更新されており、毎回注目して見ている。



本当にすぐにエピセンターを抑え込まないと、日本が感染爆発を起こす。児玉名誉教授が言うように、リーダーを決めて、すぐに対策にあたる必要がある。そのための10兆円の予備費のはずだ。


2020年5月13日再掲:

5月13日現在のJohns Hopkins大学のコロナダッシュボードを追加しておく。なんと、たった1ヶ月間で、世界の患者数は2.2倍、死者数はほぼ2.4倍、米国での検査数は3.3倍になっている。

米国の検査数が月間670万件にも急上昇しているのは、経済再開のための準備だろうが、他の多くの国では、患者数が1ヶ月で倍以上に増えて医療崩壊が起こり、それが患者の増加率を上回る死者の増加につながっているのだろう。

JHU corona dashboard
















依然として、コロナウイルスの感染は収まっていない。日本では、緊急事態宣言の緩和が検討されているが、たとえ緩和されたにしても、不要不急の外出を控える「STAY HOME」、マスク着用、ソーシャルディスタンシングなどの各自の自分と回りの人を守る対策は継続が必要だ。



ロックダウンが緩和されたマレーシアの状況をGACKTがYouTubeにアップしている。日本も、いずれこの様に緩和されていくのだろう。

GACKTもマレーシア政府の対応が早かったことを語っている。人口3千万人強のマレーシアの患者数は7千人弱、一方、隣の人口6百万人弱、人口がマレーシアの1/5のシンガポールの患者数は、この1ヶ月で、外国人労働者を中心に急増して25,000人弱。あくまで現時点での評価だが、コロナ対策の成功と失敗がきわだつ結果となっている。




2020年4月14日再掲:

世界中が新型コロナウイルスのために、大変な事態になっている。世界の感染症研究のトップである米国のJohns Hopkins大学では、コロナウイルスダッシュボードとして、全世界の患者数、全世界のコロナウイルスによる死者数、全米の検査数を常時更新して公表している。

Johns Hopkins Univ Corona Dashboard

















出展:Johns Hopkins大学コロナダッシュボード

こんな中で、「コロナの女王」として毎日テレビに登場するのが白鴎大学教授の岡田晴恵さんだ。

スタイリストをつけているのだろうが、大学の研究者というよりは、だんだん芸能人の様な風貌に変わってきているので、「コロナの女王」と揶揄されているのだと思う。

コロナウイルス




















出展:Wikipedia

しかし、筆者も忘れていたが、2009年の新型インフルエンザ騒ぎの時も、第一線の研究者としてテレビ出演し、また、多くの本を出しており、感染症研究の第一人者であることは間違いない。

次は、2009年の新型インフルエンザの時の岡田さんのハンドブックだが、それがコロナウイルス対策でも当てはまる。筆者自身も再確認の意味で、2009年のあらすじを再掲する。薬のところで、タミフル、リレンザをアビガンと読み替えれば、ほぼそのままコロナウイルスにも適用できる内容である。


2009年9月13日初掲:
新型インフルエンザ完全予防ハンドブック (幻冬舎文庫)新型インフルエンザ完全予防ハンドブック (幻冬舎文庫)
著者:岡田晴恵
販売元:幻冬舎
発売日:2009-05-22
おすすめ度:4.5
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会社で全社員に配布されたので読んでみた。


著者の岡田晴恵さんは新型インフルエンザの第一人者

著者の岡田晴恵さんは、感染免疫学の専門家で、ドイツマールブルク大学ウィルス学研究所客員研究員、2009年4月まで国立感染症研究所で研究員として勤務していた経歴を持つ。

新型インフルエンザについては岡田さんは多くの著書を出しており、日経BPがやっているSafety Japanというサイトに、インフルエンザについてのインタビューが掲載されている。

岡田さんは小説も含めてあまりにも多くの著作を短期間に出版し、テレビにも頻繁に登場したりして国民のインフルエンザに対する不安を煽って儲けている様な形となっているので、保健所の現役医師が書いているという新型インフルエンザ対策の達人というブログなどでは批判されている

しかしたとえ国立感染症研究所の新型インフルエンザ担当官ではなくても、新型インフルエンザについて医学的な見地から、素早くいろいろな著書を出して、警鐘を鳴らすという意味では注目されてしかるべき人だと思う。

この本では最も恐いH5N1型の強毒型鳥インフルエンザの潜在的危険や、今年4月に発生し、現在流行しているH1N1型弱毒性豚インフルエンザ(新型インフルエンザ)の特徴などをわかりやすく説明している。


すべては元々鳥インフルエンザ

新型インフルエンザは元々はすべて鳥インフルエンザで、ウィルスの変化により人に感染するようになったものが新型インフルエンザだ。

鳥インフルエンザは強毒型と弱毒型の2つあり、現在はやっているH1N1新型インフルエンザは豚インフルエンザから発生した弱毒型で、人の呼吸器にのみ感染する。しかし強毒型のH5N1鳥インフルエンザだと、罹った鳥は1〜2日でほぼ100%死に至るという恐ろしい毒性だ。


ウィルスの構造

ウィルスの構造について簡単に解説している生物史から、自然の摂理を読み解くというブログを見つけたので紹介しておく。

ウィルスの構造

インフルエンザウイルス構造






出典:生物史から、自然の摂理を読み解く

H1N1ウィルスの電子顕微鏡写真

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出典:国立感染症研究所ホームページ

上記の図で、NA(ノイラミニダーゼ)という釘の頭のようになった突起と、HA(ヘマグルチニン)という針の先のような突起の2種類のタンパク質の違いによって、HAはH1〜H16の16種類、NAはN1〜N9の9種類あり、これらの組み合わせでウィルスの種類が144種類ある。


スペインかぜの大流行

過去最も流行した新型インフルエンザは1918〜1920年のスペインかぜで、当時の世界の人口18億人のうち、5〜10億人が感染し、死者は4,000〜8,000万人。日本の人口5,500万人のうち感染発症者は2,300万人、死者は38〜45万人と言われている。

今年流行している新型インフルエンザは、ほとんどの人が抗体を持っていないため、ウィルスにさらされれば感染しやすく、特に心臓、呼吸器、腎臓等に疾患を持っている人や、糖尿病や血液の持病のある人は重症化しやすいハイリスク者だとされている。

新型インフルエンザは一旦発生すると1〜2年間大流行して、ほとんどの人が免疫を持つようになると、次の新型インフルエンザが出てくるまで”季節性のインフルエンザ”になるというパターンが通常だ。

新型インフルエンザの症状は季節性のインフルエンザと同じく、発熱(38度以上)、筋肉痛、腹痛、咳、たんなどで、免疫がないので飛沫感染と接触感染による感染力が強く、潜伏期間からウィルスを外に出すので、自覚症状のないまま感染を広げてしまうという特徴がある。

通勤電車やバスなどで他人との近接は避けられないので、一旦流行すると感染拡大を防ぐことは不可能となる。

厚生労働省の発表した新型インフルエンザの流行予測では、ワクチンやタミフルを使用しないという条件では、国民の1/4、3,200万人が発症し、入院が53万人から200万人、死者が17万人から64万人となっているが、これだけの発症者がでると医療機関の現場がマヒし、多くの労働者が罹患することで社会インフラに影響が発生し、食料品などの流通にも影響が出る可能性がある。


新型インフルエンザ対策

新たにワクチンをつくるには半年から1年かかるといわれ、一旦広まったら急速に全国に拡大する。国立感染症研究所のサイトでは、パンデミック2009と題して新型インフルエンザの流行状況の地図などの情報を公開している。

9月11日現在の東京都の注意報レベルを越えている保健所数はゼロとなっている。

流行が起きたら、国、自治体、医療機関、企業・学校、家庭・個人がそれぞれの役割を果たし、流行のスピードを遅らせて社会機能を守ることが重要だと岡田さんは語る。

具体的には個人の対策は人と接触しないこと、人混みは避けること、国や企業などは外出を制限することだという。


外出制限が最も効果がある

次がこの本の50−51ページに掲載されている国立感染症研究所の資料から1918年のスペインかぜのフィラデルフィアとセントルイスの死亡率の推移だ。外出や集会の禁止、大規模施設の閉鎖をおこなったセントルイスと、対策が遅れたフィラデルフィアでは大きな差が出ており、外出の制限が被害拡大を防ぐ有効な手段であることが歴史的にも証明されているという。

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出典:本文50−51ページ


新型インフルエンザの予防

予防対策の決め手はワクチンだが、ワクチンの製造は時間が掛かるので、今年の新型インフルエンザについては最初は医療機関従事者などに優先して投与される見込みだ。

家庭で出来る対策としては、感染防止用品、日常品、薬、食料等の備蓄、たとえばいつもは10キロずつ買う米を20キロにして、10キロ常に備蓄することをすすめている。

この本では役割別に、父(会社員)、母(パート)、娘(中学生)、祖母(別居)という家族構成や、一人暮らしのサラリーマン、一人暮らしの老人(持病の薬は多めに貰っておく)などといった設定で、新型インフルエンザの発生の各段階での行動計画をまとめている。

個人としてできることは次の4点だ。

1.できるだけ外出しない。(通学しない、通勤しない、買い物をひかえる)

2.いきなり病院に駆け込まない(かかったかなと思ったら、病院で受診する前に保健所に電話して指示を受ける)

3.外出するときはマスク、ゴーグル、めがねなどを着用する。人混みを避ける。(電車・バスをやめて徒歩、自転車)

4.こまめに手洗い、うがい、洗顔をする。

この本では緊急時連絡用リストまで含まれており、こども用にひらがなで父母が寝ているというシーンを想定した電話のかけ方が掲載されている。


感染した場合

岡田さんはまずは家族全員の体温を毎日測ることをすすめる。感染すると3日ほどの潜伏期間の後に、38度以上の発熱から症状が出るのだと。

症状は38度以上の発熱、倦怠感、筋肉痛、腹痛、下痢、咳、たん等で、悪化すると呼吸困難などの肺炎の症状が出てくる。

そして感染の疑いがある場合にはいつもの病院に行くのではなく、保健所に連絡して指示を受け、家族の誰か一人が感染したら、家族全員が感染したものとして行動する必要がある。

新型インフルエンザに罹った後は、タミフルリレンザの抗インフルエンザ薬が有効だが、特効薬ではない。またタミフルは発症後早く使用するほど効果が高く、48時間以内に服用を開始しないと効果が低くなるという。

熱が出て我慢していると、悪化してからタミフルを飲んでも効果がない場合があるのだ。

家族の看病も通常のインフルエンザとは異なり、看病する人が感染しないようにマスク、ゴーグルを着用し、空気感染を避けるために部屋のウィルス濃度を下げるために換気や加湿器などが有効だ。

シャープやダイキンのウィルスを除去する空気清浄機も売り切れて予約販売となっているようだ。

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出典:ダイキンホームぺージ

関連リンクでは全国保健所長会の新型インフルエンザ対策ページなどが紹介されている。


最後に岡田さんは「知識のワクチン」ということで、新型インフルエンザの正しい知識を持つことが、自分や家族を守る事につながると語る。

煎じ詰めると、人混みを避ける、マスク、手洗い、うがいという当たり前の対策になるが、当たり前のことを当たり前にやることの重要性が理解できた。

100ページほどの本で、画も多く、簡単に読める。大流行が目前に迫っていることでもあり、是非一読をおすすめする。

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Posted by yaori at 17:25│Comments(0) 医療 | 趣味・生活に役立つ情報