2010年02月09日

日本人の知らない日本語 外国人から教えられる日本語

日本人の知らない日本語日本人の知らない日本語
著者:蛇蔵&海野凪子
販売元:メディアファクトリー
発売日:2009-02-18
おすすめ度:4.5
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日本語教師海野凪子(なぎこ)さんの経験談をマンガにした本。

表紙に出てくるイラストが、それぞれのストーリーを表している。

たとえば真ん中のマグロとチョウザメを両手に持っているイラストは、「鮪」という漢字で示す魚の種類が中国と日本では違うことを表している。

鮪は中国ではチョウザメだが、日本ではチョウザメがいないので、2−3メートルの大型魚ということで、マグロと読むようになったのだという。同じように鮭も中国ではフグのことだ。

教師イラストの上のアネゴみたいなイラストは、任侠映画ファンのフランス人マダムで、最初に「おひかえなすって、私マリーと申します」と挨拶したという。

「私のことは姐さん(あねさん)と呼んでください」。

いくら何でもこれは作り話だろう。

黒澤映画にあこがれて、日本語を学びに来たスウェーデン人女性も武士言葉を使っていたという。



「これはいたみいります」「ちょこざいな」

表紙の左下で、答案を受け取って冷や汗かいているイラストは、多くの外国では(例えばアメリカ、フランス、中国)正解はチェックマークで、○がついていたらここが間違っていますという印だからだという。

○ばかりの答案を受け取り、全部間違っていたと誤解したアメリカ人のイラストだ。

このように普段気が付かない日本語の特徴が、外国人からの指摘で明らかになって面白い。

いかにも外国人らしい突拍子もない例は、発言するときは、「立って言ってください」だ。

「た」と言ったという。

たしかに「たって言っている」。

「ばつが悪い」という意味がわかりますか?

「もしかして、○(マル)は良い?」

「人間は何と数えますか?」

「匹!だって辞書に『男一匹』って出ています」


飲食業でアルバイトする学生も多いので、食器の名前の質問も多い。

醤油を入れる真ん中に仕切りのある四角い皿は「薬味醤油皿」だし、カレーなどを入れるボート型の容器はグレービーボートだ。

いろいろと重宝します!薬味二品盛皿♪ホワイト布目 二品薬味皿
いろいろと重宝します!薬味二品盛皿♪ホワイト布目 二品薬味皿

混ぜやすく注ぎやすい形です。ドレッシングやカレーなどにお使い下さい。JASMINE - PROSPERITYグレービーボート0.33L
混ぜやすく注ぎやすい形です。ドレッシングやカレーなどにお使い下さい。JASMINE - PROSPERITYグレービーボート0.33L


女性用の公衆トイレに男子用便器があったので、「これはニューハーフ用ね」と納得した韓国人女性の話とか(日本の女性用トイレには、連れの男の子のための男性便器があるところが多いという話を初めて聞いた)、中国人、韓国人、ベトナム人は同じ漢字を使っていても、かなり違うので日本語の漢字は難しいが、台湾人にはラクとか(台湾は昔の旧字のような繁体字を使っている)参考になる。

変体仮名の話とか、「〜もじ」(しゃもじ、かもじ=かつら、ゆもじ=ゆかた)は昔のギャル語だったとか、音読み、訓読みの話など参考になる。

「〜です」は元々は江戸時代の芸者の言葉、軍人の「〜であります」は山口県の方言、「おいこら」は鹿児島弁だったという。

ペット用の缶詰を、日本人も猫を食べるものと誤解していた中国人の話とか、猫ブランドだと思って食べていた中国人の話は、ありうるかもしれない。

この中で、誤解を招くのが「お」と「を」は両方とも「O(オー)」だという説明だ。ありえない。

昔は違う音だったが、江戸時代からどちらも「O(オー)」となり、昭和の初めに助詞の「を」だけ残してすべて「お」に統一した。暫定ルールだという。

たとえば昔は「をんな」と書いていたのを「おんな」にしたなどだ。それならわかる。しかし、現在は助詞の「を」にしか使われていないので、「『お』と『を』は同じ発音か?」という質問には違うと答えるべきではないかと思う。


あまり詳しく紹介すると本を読んだときに興ざめなので、この辺でやめておくが、楽しく読めるマンガだ。

ちょうど「ダーリンは外国人」、「ダーリンの頭ン中」シリーズと同じようなところを狙っている。

30分で読めるので、本屋で一度手に取ってみることをおすすめする。


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Posted by yaori at 00:45│Comments(0)TrackBack(0) マンガ | 趣味・生活に役立つ情報

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