東大家庭教師が教える 頭が良くなる記憶法
著者:吉永 賢一
販売元:中経出版
発売日:2009-02-20
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同じシリーズの「東大家庭教師が教える 頭が良くなる勉強法」を読んだので、「記憶法」も読んでみた。
著者の吉永賢一さんは、東大理科III類出身。言わずと知れた日本最高偏差値の学科だ。しかし吉永さんは家庭教師を天職と感じ、医者にならずに家庭教師のプロとなった変わり種だ。
吉永さんは、小学校3〜4年生の時にトニー・ブザンの「頭が良くなる本」を読んだことで、記憶法に興味を持ったという。
筆者も興味を惹かれ読んでみたので、別途簡単にあらすじを紹介するが、到底小学生が読む本とは思えない。こんな本を小学校3〜4年生で本当に読んだとしたら、超早熟と思う。
トニー・ブザン 頭がよくなる本
著者:トニー ブザン
販売元:東京図書
発売日:2006-09
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トニー・ブザンといえば、いまやマインドマップで有名になった記憶法の第一人者だが、1970年代に出版されたこの本でも”マインドマップ”というネーミングでは呼んでいないが、全く同様の記憶法を紹介している。
ザ・マインドマップ
著者:トニー・ブザン
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2005-11-03
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吉永さんが、この本で記憶法として紹介しているのは、オーソドックスな方法ばかりだ。やはり記憶術に奇策はないということだろう。
1.つなげる
これは何か他のものと関連づけして覚えることだ。既に知っていること、実際に起きていること、体験、因果関係、似たもの、時間の流れ、場所、意義・使命、ルールなどとつなげる。
つなげ方が多ければ多いほど覚えやすい。
2.またやる
これは反復練習することで覚えることだ。一回目の復習は覚えた直後、2回目の復習は1日後、復習するたびに強度を上げる(スピードを上げるとか、合格点を上げるとか)、自分の忘却傾向をつかむとかだ。
3.外に出す
これは人に話したり、書くことで、頭の中から外にだして覚えることだ。人に説明することは、非常によい学習法だ。
この本には書いていないが、筆者はあらすじ=要約を人に説明する勉強法を是非おすすめしたい。特に外国語の勉強には非常に役立つと思う。
人に説明する機会がつくりにくければ、このブログの様に、あらすじメモにしたりして覚えることも有効だ。
筆者はブログを書く前は、読書メモをつくっていたが、紙に書いたものだと検索ができないので、結局メモを書いただけで、後から読み直すことはほとんどなかった。
読書メモに替えてブログにしたら、著者などのキーワードで検索すれば、その本のあらすじが読み返せるので、大変効率は向上した。
記憶力アップの様々なテクニック
この本では記憶力が良くなる様々なテクニックが紹介されている。
参考になったものをいくつか箇条書きで紹介する。
・拡大コピーは暗記の強力なサポーター
・箇条書きの行間はたっぷりとる
・姿勢にこだわる 背中を丸める、または背筋を伸ばす
・数字イメージ転換法 英語圏では発達しているという。
0から9までの数字をそれぞれ次のように割り振る:
1=あ行の文字
2=か行の文字
3=さ行の文字
4=た行の文字
5=な行の文字
6=は行の文字
7=ま行の文字
8=や行の文字
9=ら行の文字
0=わ/ん
11ならあ行の文字、何でも良いがたとえばイエとかと覚える。
覚えるのが面倒くさいような気がするが、今度電話番号で試してみる。
・記憶力が良くなる緊張度のコントロール
・ニギニギボールを使ったリラックス法
・眠気覚ましにはつねったり、指一本で机をトントン叩く
・ノートは眠気覚まし
・つまらないときはあえて質問
・記憶には酸素が必要 コンビニの酸素缶など
・自分に声をかけて励ます 「やるぞ!」「できる!」
実戦的で参考になる。奇策はないが、逆に実践すれば誰でも必ず結果が上がる記憶術だと思う。余り過度の期待をせず読むことをおすすめする。
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