2010年05月14日

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
著者:岩崎 夏海
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2009-12-04
おすすめ度:4.0
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ドラッカーと女子マネという一見関係のないことを結びつけたビジネス小説。なんとアマゾンの本の売り上げランキングで第7位のベストセラーだ。

作者の岩崎夏海さんは、放送作家としてバラエティ番組に参加、AKB48のプロデュースなどを経て、現在はマネージャーとして芸能関係で働いている。この小説の登場人物も、AKB48のメンバーを意識して書いたという。

この本の発端は、岩崎さんがドラッカーの「マネジメント」を読んで感動し、日本の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだらどうなるだろうという構想を思いついたことだ。その構想を自分のブログで発表したら、小説にしてはどうかという話がダイヤモンド社から寄せられ、この本が誕生した。

ダイヤモンド社はドラッカーの著作を多く出版している。

マネジメント - 基本と原則  [エッセンシャル版]マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
著者:P・F. ドラッカー
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2001-12-14
おすすめ度:5.0
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大学生の息子が買って読んで、大した本ではなかったと言うから、積ん読になっていたが、前回紹介した柳井さんの「わがドラッカー流経営論」という本を読んだついでに読んでみた。

電車のなかでブックカバー無しで、おっさんが読むのは恥ずかしいような表紙だし、正直バカにしていたが、読んでみたら、これが結構面白い。


ドラッカーの経営論を高校野球のチーム経営に生かす

女子マネとマネージャーを結びつけたのは、奇抜な発想ではあるが、高校野球のチーム経営でもドラッカーの経営論が生かせる。顧客創造から始めて、マーケティングとイノベーションの2大武器と、知識労働者としてのスタッフを育成することで、高校野球のチームでも成功できるのだ。

筆者のポリシーとして小説は詳しいあらすじは紹介しない。簡単にだけ紹介しておく。

小学校の時に男子に混じって活躍していた野球少女が、しだいに男子との力の差を思いしらされ、野球をキライになる。野球に対してそんな複雑な気持ちを持つ女子高生が、病気入院中の親友に代わり高校野球の女子マネになる。

「マネージャー業」を学ぶするために、ドラッカーの超ベストセラー「マネジメント」で勉強する。そして先生や選手も含めて仲間をどんどん増やして、最後には強いチームを作り上げるというストーリーだ。

ところどころにドラッカーの教えが引用されて出てくる。

まずは「野球部の顧客は誰か」という質問から始まる。クイズ集の様に、自分でも考えてみると面白い。そして得られた高校の野球部の定義は、「顧客に感動を与えるための組織」というものだ。

ドラッカーの経営の2大武器の一つの、マーケティングは部員全員、部長(専門家というカテゴリー)、その他の関係者の野球部に対する期待をよく聞くことから始まる。

もう一つの武器のイノベーションは、野球部監督(東大野球部卆のこの高校のOBという設定)の持論である、高校野球を面白くなくしているバント多用主義とボール球を打たせる主義の2つの戦術に対するアンチテーゼの、「ノーバント・ノーボール」戦術だ。

練習方法にもイノベーションと競争原理を取り入れる。部員を3チームに分けてそれぞれ競わせて練習し、ピッチャーだけは別メニュー。

他の運動部との相互助け合いの一環で、陸上部との練習で走力をアップし、ピッチャーは柔道部と練習して足腰を鍛える。

小学生を招いて野球教室を開いたり、甲子園出場者を多く擁する私立大学有名野球部との交流とかの校外活動で、野球技術向上の機会をつくる。そして同時に応援の輪を広げる。

モデルケースを考えることも、頭の体操になって楽しい。

この程度の紹介にとどめておくが、少女漫画のような表紙を見て食わず嫌いにならず、是非中身を読んで欲しい本だ。


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Posted by yaori at 00:18│Comments(0)TrackBack(0) ビジネス | 企業経営

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