2010年05月23日

昭和天皇論 小林よしのりの天皇論新作

ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論
著者:小林 よしのり
販売元:幻冬舎
発売日:2010-03
おすすめ度:5.0
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小林よりのりによる「天皇論」の続編。

ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論
著者:小林 よしのり
小学館(2009-06-04)
販売元:Amazon.co.jp
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前作「天皇論」は、天皇家についての知識が深まり大変参考になったが、今回の昭和天皇論は、歴史というよりは昭和天皇の誠実な人柄を描いている。

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出典:Wikipedia(以下別注ない限りすべて)

本の帯に「これほどの覚悟、これほどの孤独、これほどの無私を貫いた日本人がいただろうか?」と書いてあるが、まさにその通りだと思う。

この本では太平洋戦争終戦前後の話を中心に、終戦を決めた昭和天皇の「聖断」に至るまでの天皇を取り巻く人々の動きと、天皇の「聖断」が明治憲法上も適法であったことをマンガで説明している。

御前会議

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マッカーサーとの会見

天皇とマッカーサーとの最初の会見では、命乞いをしにきたと思いこんだマッカーサーに対して、自分が全責任を負う、自分の身は連合国の裁決にゆだねるために来たと天皇は言い放った。マッカーサーは感動して、予定を変更して陛下を見送ったという。

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もっともこれはマッカーサーの自伝や、GHQ勤務者などの話を総合して、できたストーリーで、昭和天皇ご自身はマッカーサーとの約束で「男子の一言」のようなもので、明かせないと終生語らなかった。


8年半の全国巡幸

戦後は敗戦から立ち直ろうとする日本国民をはげますために昭和21年から8年半全国を巡幸し、165日、合計3万3千キロも全国をまわった。

農村、山村、漁村、常磐炭坑、三池炭坑では地下数百メートルの採炭場所まで降りて、炭坑夫を励ました。

この本では各地での住民との交流でのハプニングなども取り上げ、天皇の人柄を描いている。本当に無私の人である。


敗戦時は天智天皇をしのぶ

敗戦時の天皇の心境は、百済を支援した日本水軍が、663年白村江(はくすきのえ)で唐・新羅連合軍と戦い惨敗し、本土決戦に備えた天智天皇(中大兄皇子)の心境と同じものがあるという。

昭和21年の終戦記念日に際しては、次のように語っている。

「わが舟師が唐軍と白村江で戦い惨敗した当時の天智天皇がおとりになった国内整備、いわゆる文化国家建設の経綸をしのびたい」


環境劣悪な御文庫

昭和天皇は皇居が空襲にあって消失してからは、防空建設の地上1階、地下2階の御文庫に住まわれていた。御文庫は御前会議も開かれた500キロ爆弾にも耐える防空建造物だったが、住環境劣悪で、猛烈な湿気で、光もささず、健康に悪い。

しかし昭和天皇は「世の中には住む家のない人もある」として転居を拒否し、昭和36年新たに建設した吹上御所に移られた。「こんないい家に住めるようになったのも、みんな国民のおかげだ」と語られたという。

天皇の背広や帽子にはつくろいの跡があったことは、有名な話だ。国民の生活が楽にならないうちは、洋服はつくる気にならないとして10年以上も新調しなかったという。


昭和天皇の墓 武蔵野陵

八王子市の武蔵野陵(むさしののみささぎ)が昭和天皇のお墓だ。高尾山駅からタクシーで行くところだそうだが、小林よしのりは、武蔵野陵を訪問して、その様子も書いている。

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全編を通して、使命感の権化ともいえる、昭和天皇のお人柄がしのばれる。


昭和天皇の御製で昭和天皇の人柄をしのぶ

最後に小林よしのりが好きな天皇の御製をいくつか紹介している。お人柄がよくあらわれている御製である。


昭和20年終戦

身はいかに なるともいくさ とどめけり ただたふれゆく 民をおもひて


昭和21年 歌会始

ふりつもる み雪にたへて いろかへぬ 松ぞををしき 人もかくあれ


昭和62年 

思はざる 病となりぬ 沖縄を たづねて果さむ つとめありしを


昭和63年 全国戦没者追悼式

やすらけき 世を祈りしも いまだならず くやしくもあるか きざしみゆれど


昭和63年 最後の御製

あかげらの 叩く音する あさまだき 音たえてさびし うつりしならむ


「天皇論」と異なり、歴史知識の部分が少ないので、スラッと読める。平成生まれの人にも是非読んでほしい一冊である。


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Posted by yaori at 22:32│Comments(0)TrackBack(0) 小林よしのり | マンガ

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