2010年06月30日

裸でも生きる2 今度はネパール織物のバッグ

裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)
著者:山口 絵理子
販売元:講談社
発売日:2009-10-01
おすすめ度:4.5
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バングラデシュのバッグ製造販売会社マザーハウス代表取締役の山口絵理子さんの自伝続編。

「裸でも生きる」はこのブログでも紹介した。山口さんの行動力には驚かされたものだ。

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)
著者:山口 絵理子
販売元:講談社
発売日:2007-09-22
おすすめ度:4.5
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この本ではバングラデシュのバッグ製造販売がテレビの「情熱大陸」で取り上げられたこと、バングラデシュの工場運営や、マザーハウスの従業員たちのその後が取り上げられている。



マザーハウスは東京入谷で一号店を開業した後、戸越、代官山、福岡、大阪そして新宿小田急百貨店の2階にも直営店をオープンした。

マザーハウスの仲間では、山口さんの慶應大学竹中平蔵ゼミの先輩でゴールドマンサックスを辞めて入社した副社長の山崎さんや、帰国子女でマザーハウスでインターンをした後三菱商事に入社したが、半年で辞めてマザーハウスに戻ってきたスタッフなどが紹介されている。

情熱大陸で紹介されたこともあり、HISのバングラデシュ人役員が注目し、マザーハウスのバッグ工場(マトリゴール:バングラデシュ語でマザーハウス)でのバッグ製造教室をバングラデシュツアーが始まったという。

しかしバングラデシュのバッグ生産も様々なトラブルに見舞われる。

バングラデシュの工場は順調にいったと思ったら、オーナーから急遽立ち退きを迫られる。やむなく劣悪なマンション工場の間借りを経て、現在の自社工場に移転する。

次に向かったネパールではもっぱら帽子に使われているダッカ織りというネパール特産の織物をつくる女性ばかりの工場を見つけ、ここの織物を使ったバッグ生産をもくろむ。

ネパールでもわずか2社しかないバッグ工場でバッグ生産を始めたが、工員の引き抜きを懸念する工場オーナーの妨害行為にあって、ネパールでのバッグ生産をあきらめる。

しかしネパール織りをなんとか生かすべく、インドのバッグ工場でバッグを生産するというやり方で日本に輸入を始め、小田急百貨店のバングラデシュ製バッグ店の隣にマイティガルというネパール織物のバッグショップを開く。マイティガルとはネパール語でマザーハウスのことだ。

ネパールはヒマラヤなど登山で有名だが、貧乏なバックパッカーが多く、観光業はあまり栄えておらず、5星ホテルなどはがらがらだという。

生活面でも、一日6時間くらいしか電気が供給されず、18時間は停電。

マオイストと呼ばれる毛沢東主義者派議長が2008年に首相となったが、小さな政党が22も集まって政府を構成しているので、政治も不安定、ストライキが多発し、毎日道路閉鎖もあるという。

以前「マイクロソフトでは出会えなかった天職」で、ネパールの学校に本を送るRoom to Read運動が紹介されていたが、ネパールの国情や町中の暮らしについては書いていなかった。

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になったマイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった
著者:ジョン ウッド
販売元:武田ランダムハウスジャパン
発売日:2007-09-21
おすすめ度:5.0
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バングラデシュの暮らしについても、2年間暮らした山口さんの「裸でも生きる」で初めて知ったが、ネパールの暮らしについても山口さんの本で初めて知った。

政治家や評論家が「生活者の視点」とよく言っているが、ネパールでもバングラデシュでも生活者の視点で観察していることが、山口さんのすごいところだ。

前作同様やたら泣く場面が多いところが気になるが、前作はほとんどなかった写真も多く掲載されており、興味深く読める。

バングラデシュの次はネパールというチャレンジ精神旺盛な事業展開についても好感が持てる。前作「裸でも生きる」と同様おすすめしたい本である。


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Posted by yaori at 12:46│Comments(0) ビジネス | 自叙伝・人物伝