2010年09月14日

タオバオの正体 中国のEコマースがわかる

中国巨大ECサイト タオバオの正体 (ワニブックスPLUS新書)中国巨大ECサイト タオバオの正体 (ワニブックスPLUS新書)
著者:山本 達郎
販売元:ワニブックス
発売日:2010-06-08
おすすめ度:5.0
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「アリババ帝国」に続いて、中国のEコマースの本を読んでみた。

アリババ帝国 ネットで世界を制するジャック・マーの挑戦アリババ帝国 ネットで世界を制するジャック・マーの挑戦
著者:張 剛
販売元:東洋経済新報社
発売日:2010-07-09
おすすめ度:3.5
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タオバオはアリババグループのCtoC,BtoCサイトで、アリババとソフトバンクのジョイントベンチャーとして2003年に誕生した。タオバオとは見つからない宝はないという意味だ。

taobao site






当時中国ではeBayが投資する易趣味が圧倒的シェアーを持っていたが、タオバオは少なくとも3年間は出店料、手数料を無料にすると発表、急速にマーケットシェアを奪っていく。

2003年10月にはアリペイという決済システムがスタート、中国Eコマースで最大の問題だった信用問題を解決した。現在中国Eコマース決済の2/3がアリペイだ。

2003年8月には5万人だったユーザーが、2004年末には350万人、2005年末には1400万人に拡大。2010年には1億8千万人にまで拡大した。中国のネットユーザーは3億人といわれているので、その6割がタオバオユーザーだ。

CtoCビジネスでは2009年のタオバオのシェアーは81.5%を占めている。


タオバオの拡張戦略=大タオバオ戦略

タオバオの拡張戦略はオーソドックスだ。まずは個人向けオークションで、先行するeBayの易趣網を追い抜き、次にタオバオモールでBtoCビジネスに展開した。

2008年9月からタオバオアフィリエイトサービスを開始、またたくまに40万ものサイトがタオバオの商品を飾るショップフトントとなった。

2009年3月からはタオバオモバイルを開始、携帯電話でもタオバオの商品を購入できるようになった。

チャットツールのアリワンワンや、SNSの淘江湖、クチコミの淘心得、タオバオQ&Aサイトという具合に事業を拡大してきた。

変わったところでは女性を中心としたユーザーが、ファッションなどを自ら身につけてネットショップとモデル契約を交わす、いわばモデルのマーケットプレースの淘女郎もある。

mmtaobao






タオバオの売れ筋商品

タオバオには現在250万もの個人ショップが出店しているという。この本では日本からタオバオに出店する場合の手続きを詳しく解説している。

タオバオの売れ筋商品は次の通りだ。

1.化粧品
2.レディースファッション
3.デジタル家電
4.レディースバッグ
5.韓国アクセサリー
6.日用品と家具

タオバオの成功モデルとして、2009年4月に出店したユニクロが取り上げられている。ユニクロの柳井社長は、「ユニクロの目的は世界最大のアパレル販売会社になることであり、その戦略の中でもタオバオは非常に重要な位置を占めている」と語っているという。

IBMのパソコン事業を買収したレノボ、スポーツ用品のKappa、通販のフェリシモなどの企業の成功例が紹介されている。

また成功した個人ECショップも紹介されている。タオバオナンバーワンの個人ECショップは「檸檬緑茶」というサイトだ。このサイトでは化粧品、ファッション、アクセサリー、時計などを販売している。

檸檬緑茶





この本では檸檬緑茶や日本人の経営する粉ミルクショップ「宝貝心願」についても詳しく説明している。

宝貝心願






日本製粉ミルクショップはちょうど中国で粉ミルクにメラミンを混ぜるという悪質な品質詐欺事件があったことから、大ブレイクした。

「宝貝心願」のオーナーの内田さんのコメントも興味深い。内田さんは、中国人には絶対に仕入を任せてはいけないという。すぐに独立して中抜きされたり、私腹を肥やしたりするケースが多いという。

その他タオバオで成功した泥パックのショップ「御泥坊」や、田舎町の産品を売っている「四川味道」など、様々な個人ショップが取り上げられている。

タオバオショップの成功の秘訣は、1.クチコミ、2.ユーザーへの対応/アフターサービス、3.商品説明のわかりやすさ、4.中国市場の研究他だという。

タオバオではニセモノ排斥運動に力を入れており、7日以内であれば理由を問わず返品、交換を保証したり、ニセモノがあった場合、3倍の賠償を保証している。

この本の著者の山本達郎さんの経営している北京ログラスなどの出店・運営代行サービスも紹介している。

これからはEコマースは日本のヤフーの運営するタオバオ購買サービスのYahoo!チャイナモールで中国製品を買ったり、タオバオ販売代行サービスを通じて、中国に日本の製品を売ったりする日中共通ECサービスの時代だという。

Yahoo!





タオバオで成功している店が詳しく紹介されていて参考になる本だった。一度中国製品のEコマースも体験してみようと思う。


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Posted by yaori at 12:06│Comments(0) インターネット | 中国