2010年11月11日

総外資時代キャリアパスの作り方 外資系企業での生き方

総外資時代キャリアパスの作り方 (光文社ペーパーバックスBusiness)総外資時代キャリアパスの作り方 (光文社ペーパーバックスBusiness)
著者:仲 俊二郎
販売元:光文社
発売日:2007-06
おすすめ度:5.0
クチコミを見る

川崎重工に入社し、25年間プラント輸出で働いた後、米国化学会社のハーキュリーズ・ジャパンの人事部長としてヘッドハンティングされ、ついには日本法人の社長をつとめた経歴を持つ仲 俊二郎さんの本。

ハーキュリーズが日本から撤退した後は、経営コンサルタントとして働く一方、小説の著作もある。

ドーバー海峡の朝霧
著者:仲 俊二郎
販売元:ビジネス社
発売日:1994-06
クチコミを見る


仲さんは、日本企業に入社したと思っても、ある日突然三角合併(外資企業が在日子会社を日本企業と合併させ、その資金は自社株で被合併企業の株主に払うというやり方)で外資に買収されないとも限らない時代なので、外資系企業での働き方を知っておくべきだと語る。

外資系というと外資系コンサルタント会社やゴールドマン・サックス、モーガン・スタンレーなどの金融機関の高給は有名だが、外資平均でも部長クラスで1,500万円〜1,900万円、本部長・事業部長クラスで1,700万円〜2,200万円、社長(日本人)で4,500−5,000万円前後だろうと。

外資平均ではさほど優位性はないように思えるが、ポイントは同じ役職でも外資系の方が圧倒的に年齢が若いことだ。

そして外資系金融機関となると、景気の良かった2006年には、ゴールドマンの新入社員のアナリストのボーナスが1,200万円、全世界2万6千人のゴールドマン社員の平均ボーナスは62万ドルだったという。今はさすがにここまではいっていないと思うが、まさに破格の給与である。

外資系証券、投資銀行の平均的ケースは、アナリストとして入社して初年度の年収が1,000万円程度、3年目には2,000万円、アソシエイトとなる4年めには2,500〜3,000万円が相場だという。

外資系コンサル会社も初年度は400〜600万円、2年目は700〜800万円、3年目は1,000万円弱と上昇し、マネージャークラスの肩書きがついた場合は、20代でも1,500万円くらいもらうのは普通だという。これにさらにボーナスがつくので、成績のいい人は給料の何倍もボーナスを貰うケースがけっこう多いという。

仲さんは最近は在日中国企業がねらい目だという。

この本では外資で働く場合の"Job descripution"主義のことを詳述している。筆者も米国で合計9年間勤務したので、この"Job description"をベースに社員の査定をしていた。アメリカ型人事考課制度だ。

米国会計基準では"Accurued Vacation Pay"といって、未払い有給休暇費用を計算して、費用計上しなければいけない。だから休暇を残すことは、会社に利益に反するので、欧米人は完全に休暇は消化するのだと。にわかには信じられない話だ。

一時話題になった日本のホワイトカラーエクゼンプションや、昇格試験制度は無用と切り捨てている。

外資系企業には本社から派遣されたスタッフがおり、彼らはエクスパット("expatriate)と呼ばれるのだと。本社から派遣された駐在員という意味だ。エクスパットには都心のマンション、車2台、年数回の帰国休暇など、大変手厚い待遇が与えられている場合が多い。

仲さんは、外資系で働く場合には、ポジションが上がるにつれて英語力を磨いていけば良いと語る。むしろ重要なのは、英語力より専門性を磨くことだという。

プロフェッショナルなスキル、経験と知識があれば、市場価値が生まれる。専門性と英語が武器で、会社にとってかけがえのない資産となれと檄を飛ばす。

そして総括として、外資系は「実力主義」、「学歴主義」、「資格主義」の3主義だと語る。実力主義は当たり前として、学歴主義とは、MBAなどの学歴がある人がやはり有利だということだ。そして弁護士、CPAなどの資格を持っている人もやはり優遇される。

そして上司の悪口はたとえ同僚と飲んだ席でも一切聞いたことはないという。生殺与奪の権と査定評価権を持つボスには、悪口がどんなルートで伝われないとも限らないので、そういったリスクは取らないのだと。


外資の事情がわかって参考になる本だった。


参考になれば投票ボタンをクリック願う。




Posted by yaori at 00:29│Comments(0)TrackBack(0) 趣味・生活に役立つ情報 | ビジネス

この記事へのトラックバックURL