2011年08月22日

映画 ソイレントグリーン 人類の飢餓問題解決策?

港区図書館でDVDを借りて、学生時代に見た「ソイレントグリーン」を見た。

ソイレント・グリーン [DVD]ソイレント・グリーン [DVD]
出演:チャールトン・ヘストン
ワーナー・ホーム・ビデオ(2003-08-08)
販売元:Amazon.co.jp

2008年に亡くなったチャールストン・ヘストン主演のSF映画だ。1973年の作品なので、約40年前の作品だ。

2022年のニューヨークが舞台で、未来のニューヨークは車もポンコツで、50年前から全然進歩していないという設定になっている。



次がこの映画の最後のシーンだ。



映画を見た人でないと、このセリフの意味がわからないかもしれない。タネ明かしをすると興ざめなので、コメントは差し控えておく。どうしても筋を知りたい人は、ウィキペディアで”ソイレントグリーン”で検索して欲しい。

この映画が出来た前の年の1972年にベストセラーとなったローマクラブの「成長の限界」は、エネルギー問題や食料問題が人類の成長の足かせとなると予言している。

成長の限界―ローマ・クラブ人類の危機レポート成長の限界―ローマ・クラブ人類の危機レポート
著者:ドネラ H.メドウズ
ダイヤモンド社(1972-05)
販売元:Amazon.co.jp
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ローマ・クラブの予言の通り食糧危機が起きると、人類の未来はこうなるという予測したのが、この映画だ。

筆者はちょうど大学生になったばかりの頃で、エネルギー枯渇と食料危機のため、漠然と人類の未来に不安を感じていたことを思い出す。

ジョージ・ハリソンが中心になってバングラデシュのためのコンサートを開催して、そのアルバムや映画が大ヒットした頃だ。

Concert for BangladeshConcert for Bangladesh
アーティスト:George Harrison
Capitol(1991-07-30)
販売元:Amazon.co.jp
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1960年代には中国でも飢餓で何千万人という人が死んでいたし、1970年代にはアフリカのビアフラ(現在はナイジェリア)やバングラデシュでも飢餓で何百万人も死んでいった。

当時は飢餓が解決できるという確信はなかった。それが今や人類は60億人に増加しても、飢餓が大きな問題になることはない。

今度紹介する「大気を変える錬金術」のハーバー・ボッシュ法による、空気中の窒素固定法により肥料が増産できるようになったり、収穫量が飛躍的に増加する遺伝子組み換え作物ができたからだろう。

大気を変える錬金術――ハーバー、ボッシュと化学の世紀大気を変える錬金術――ハーバー、ボッシュと化学の世紀
著者:トーマス・ヘイガー
みすず書房(2010-05-21)
販売元:Amazon.co.jp
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エネルギー問題については、原子力の利用拡大も大きい。

東電の福島原発の事故以来、原発反対の声が強まっているが、ほんの40年前までは、化石燃料の枯渇でエネルギー危機が来ることを、世界中が恐れていたことを思い出して欲しい。

拙速な反・原子力の流れに巻き込まれず、人類の未来を見据えた議論が必要だと思う。

1972年のこのSF映画を見て、そんなことを思った。


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Posted by yaori at 12:58│Comments(0)TrackBack(0) 趣味・生活に役立つ情報 | 映画

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