![スパイ・ゾルゲ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/21X6VQC4PBL._SL160_.jpg)
出演:イアン・グレン
東宝(2003-11-21)
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図書館で借りて映画「スパイ・ゾルゲ」を見た。
日本にドイツの新聞社の特派員として駐在しているふりをして、実はソ連のスパイとして日独の情報をスターリンに送っていたリヒャルト・ゾルゲの名前はこのブログでは、近衛文隆の人生について描いた「夢顔さんによろしく」や、「プリンス近衛殺人事件」で紹介した。

著者:西木 正明
文藝春秋(2002-10)
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著者:V.A. アルハンゲリスキー
新潮社(2000-12)
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近衛文隆はシベリア抑留中に出した妻の正子さん宛のレターの最後に、「夢顔さんによろしく」と何回か書き送っていた。
この「夢顔」さんとは誰のことか、当時は本人の正子さんにもわからなかったようだ。「夢顔さんによろしく」のあらすじでは、謎を明かさなかったが、実はこの「夢顔」さんがゾルゲのことである。
文隆は1941年にゾルゲが内通者の朝日新聞社員・尾崎秀実(ほつみ)とともにソ連のスパイとして逮捕されたことを知っていた。これがゾルゲ事件である。
ゾルゲと尾崎が1944年に処刑されたことは公にされていなかったので、文隆はゾルゲが戦後ソ連のヒーローとして復活したと思っていた。
それで妻の正子宛に、シベリアに抑留されている文隆開放の為にゾルゲの助けを借りることを暗号文で示唆したのだ。
もちろんゾルゲは日本で1944年に処刑されているので、文隆の願いは届かなかったが、旧東ドイツではゾルゲの切手が発行されているほどで、共産主義のヒーローとして戦後復権している。

出典:Wikipedia
またWikipediaによると、ロシアの駐日大使が着任するとゾルゲの墓参りに行くそうなので、現在でもゾルゲはロシアのヒーローと見なされているようだ。
映画のあらすじは例によって詳しくは紹介しない。
全編3時間という長編大作で、映画館で上映された時は、途中で休憩が入ったそうだが、この映画を見ると当時の時代背景や風俗がよくわかって大変参考になる。
映画のストーリーとしてはラブストーリーも織り交ぜた歴史物と言っておこう。昭和の歴史に興味のある人は、一見の価値がある映画である。
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