「謎解きはディナーのあとで 2」を読んでみた。

著者:東川 篤哉
小学館(2011-11-10)
販売元:Amazon.co.jp
第2作の目次は次の通りだ。
第1話 アリバイをご所望でございますか
第2話 殺しの際は帽子をお忘れなく
第3話 殺意のパーティにようこそ
第4話 聖なる夜に密室はいかが
第5話 髪は殺人犯の命でございます
第6話 完全な密室などございません
第1作同様に、国立署に勤務する宝生グループの令嬢・宝生麗子刑事が、執事の影山の助けを借りて殺人事件の謎を解くというストーリーだ。
これは、もはやミステリー小説とは言えないのではないかと思う。
事件が起こると、すぐに謎解きがスタートするので、答えを知りたがる読者の欲求に対してストレートに答えている。
いつも通り小説のあらすじは詳しく紹介しない。謎解きばかり2冊も読むと若干疲れるとだけコメントしておく。
2012年10月20日初掲:

著者:東川 篤哉
小学館(2012-10-05)
販売元:Amazon.co.jp
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”社会現象を起こした”とまでいわれている刑事ものミステリー小説。
この作品も、今度紹介する大澤在昌さんの「売れる作家の全技術」に紹介されていたので読んでみた。

著者:大沢 在昌
角川書店(角川グループパブリッシング)(2012-08-01)
販売元:Amazon.co.jp
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長くやってきて知名度が上がった作家がぶちあたる問題として、大澤さんは「名前は知っているけど、読まないと決めた作家」という壁があるという。
たしかに、筆者も大澤在昌さんは「名前は知っているけど、読まないと決めた作家」だったので、代表作の「新宿鮫」シリーズなど、一冊も読んだことがない。
その壁をぶちやぶるには、「謎解きはディナーのあとで」のような社会現象になるほどのインパクトがないといけないということで、名前を挙げて紹介されたのがこの本だ。
第一作は100万部以上売れており、第2作の「謎解きはディナーのあとで 2」も人気があるようだ。

著者:東川 篤哉
小学館(2011-11-10)
販売元:Amazon.co.jp
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小説のあらすじはいつも通り詳しく紹介しない。
警視庁国立署に勤務する20代の女性刑事・宝生(ほうしょう)麗子は、金融、エレクトロニクス、医薬品からミステリー小説出版などを手掛けるコングロマリット・宝生グループの社長令嬢で、シルバーのジャガーを乗り回す中堅自動車グループ・風祭モータース社長の息子の風祭警部とのコンビで多くの難事件を解決する。
しかし実際には、麗子をキャディラックのリムジンで送り迎えし、常にダークスーツを着こなす宝生家の執事・30代の影山が、麗子から事件の情報を聞いて、するどい推理で解決するというストーリーだ。
その影山が麗子の的外れな推理を聞いて、「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」とバカにするのが、この本の帯に載っているセリフだ。
次のような短編を集めた本で、テンポよく読める。
第1話 殺人現場では靴をお脱ぎください
第2話 殺しのワインはいかがでしょう
第3話 綺麗な薔薇には殺意がございます
第4話 花嫁は密室の中でございます
第5話 二股にはお気をつけください
第6話 死者からの伝言をどうぞ
事件が起こってすぐに影山による謎解きが始まるので、若干物足りない感じはあるが、短編小説ゆえやむをえないところかもしれない。
ほとんどマンガのようなストーリーだが、影山の謎解きは、意表を突くものながら、納得できるものばかりで楽しめる。
いまどき100万部売れる本というのは、こういうものかと読んでみて納得できる本である。
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