華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)
著者:レイ ブラッドベリ
早川書房(2008-11)
販売元:Amazon.co.jp
クイズ王選手権だったか、クイズに出題されていたので「華氏451」を読んでみた。この小説はフランソワ・トリュフォー監督により映画化もされているので、映画も見た。
華氏451 [DVD]
出演:オスカー・ウェルナー
ジェネオン・ユニバーサル(2012-05-09)
販売元:Amazon.co.jp
フランソワ・トリュフォー監督は、スピルバーグの「未知との遭遇」でもフランス人宇宙科学者として登場する。
小説と映画とはエンディングが異なり、映画の方が分かりやすいエンディングとなっている。
映画の予告編で大体のストーリーがわかると思うので、YouTubeに載っている予告編を紹介しておく。
クイズでも出題されていた通り、華氏451度とは紙が燃える温度と言われている。
小説のあらすじは詳しくは紹介しない。
近未来に言論コントロールが発動され、国民はみんな「兄弟」としてテレビを通して啓蒙・連絡される。本など紙の媒体はすべて禁止され、本を持つことはもちろん、本を読むことも禁止されるという設定だ。
そして主人公は消防士ならぬ放火士となって、本を隠し持っている人を見つけては、火炎放射器で本を焼き払うという職業についている。
映画ではこの焼却隊の出動の場面と音楽が印象深い。
映画ではアカデミー賞受賞女優のジュリー・クリスティが、主人公に本を読むことを勧めるクラリスと、主人公の奥さんのリンダの一人二役で出演している。
以前紹介した有川浩の「三匹のおっさん」を読んだ後、有川浩の他の作品の「図書館戦争」なども読んでみた。「図書館戦争」は「華氏451」の発展形のような形となっている。
図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)
著者:有川 浩
角川書店(角川グループパブリッシング)(2011-04-23)
販売元:Amazon.co.jp
現代ではたとえ紙の本を禁止したとしても、電子ブックやウェブに掲載されているデータをプリントすれば、本は読める。
ストーリーとしては、もちろんあり得ない話ではあるが、政府などの本の検閲に反対する隠喩を持った小説・映画である。
映画は1966年の作品なので、古臭い場面もある。
通勤手段がモノレールとなっている点は良いとして、電話がロータリー式電話以前の、通話器と聴取器にわかれた形式のものとなっていて、電話交換手が人手でつないでいるのは、ジョークかもしれない。
出典:Wikipedia
未来の世界では双方向テレビで人々がコントロールされるというストーリーは、独裁国家が将来も存続するのであれば、今後ありうるかもしれない。
小説は翻訳がやや読みにくいので、まずは上記のYouTubeの予告編(ナレーションは英語)で、どんな内容か見てみることをお勧めする。
参考になれば投票ボタンをクリック願いたい。