2013年06月25日

鉄の骨 池井戸潤さんのゼネコン小説

鉄の骨 (講談社文庫)鉄の骨 (講談社文庫) [文庫]
著者:池井戸 潤
出版:講談社
(2011-11-15)

池井戸潤さんの作品を最近いくつか読んでいる。

前回紹介した朝井リョウの作品は、高校生や就活生が主人公なので、筆者のようなおっさんには感情移入が難しいが、池井戸さんの作品は企業小説が多いので、無理なく感情移入できる。

以前紹介した「バブル組」シリーズのように、ほとんどマンガだ。

オレたち花のバブル組 (文春文庫)オレたち花のバブル組 (文春文庫) [文庫]
著者:池井戸 潤
出版:文藝春秋
(2010-12-03)

巨大土木プロジェクトをめぐる熾烈な入札競争と、政財官を巻き込んだ談合を題材とした作品だ。

日本の建設業の関係者は540万人で、就業者の12人に一人が建築業界の関係者だ。

そのほとんどが中小零細企業で、体力のない土建業に従事して、細々と食っている。なんとか食えるのは、談合があるからだと。

昔ながらの代議士をバックにしたフィクサーが登場する。
このフィクサーが「小説のトゲ」だ。

しかし、ひと昔前なら談合はありえたかもしれないが、今は内部告発の恐れもあり、コンプライアンス上、談合などやっている会社は到底存続できないと思う。

その意味では、いかにもありそうなストーリーだが、筆者はマンガではないかと思った。

ともあれ、小説はエンターテインメントなので、現実味はともかく、楽しめればよい。

最後のどんでん返しには「これは、ちょっと、あんまりなんじゃないか?」と、驚くとだけ言っておこう。

単行本では500ページ強の作品だが、中だるみもなく一気に読める作品である。


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Posted by yaori at 22:59│Comments(0)TrackBack(0) 池井戸潤 | 小説

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