給食を米飯と魚中心に変え、校内に花を多く置いたら、いじめ・非行・暴力がなくなり、優秀校になったという長野県真田町の元教育長で、中学校長の経験もある大塚貢さんの本。
大塚さんの給食改革による成果をわかりやすく説明するマンガ本もある。
大塚さんの講演のダイジェスト版がYouTubeに収録されている。これは5分程度なので、まずはこのダイジェスト版を見て頂きたい。このほかに2時間ほどの講演もYouTubeに収録されている
大塚さんの主張
大塚さんは、いじめ、カツアゲ、タバコ、空き巣などの犯罪だらけで、廊下をバイクで走り抜ける生徒もいた非行の激しい中学校に校長として赴任して、次の手法で改革した。
1.まずは、「わかる、できる楽しい授業」にすることに注力した。
2.一週間の給食5食すべてを米飯に変えた。
3.花づくりを推進した。
無農薬、低農薬の素材をつかった給食を実現し、魚を多く食べさせるようにしたという。
お金はかかるが、発芽玄米給食に変えたら、アトピーの子が激減するという効果もあった。
授業改革、花づくり、給食の改善の3本柱で、いじめが減り、不登校が激減した。読書の習慣が出てきた。学力も全国でトップクラスになった。
大塚さんが改革する前の状況
大塚さんが上記3点の改革に取り組む前は、生徒の4割が朝食抜きで、食べていてもコンビニ弁当などの、食品添加物だらけの食事と、レトルト食品、肉食だった。
朝食を摂らないとエネルギーが不足し、それが子供の無気力やイライラにつながる。
また、コンビニ食品による食生活を続けていると、栄養が偏り、いわゆる「血がドロドロ」状態となると大塚さんはいう。
血液をきれいにするカルシウムやマグネシウム、亜鉛、鉄分をはじめ、各種のミネラルも不足するためだ。野菜不足だから、ビタミンが足りなくて、血管が硬くなるなどのトラブルも招きかねない。
このブログでも紹介した「食品の裏側」から引用して、コンビニ食品等でよく使われている食品添加物の「タンパク質加水分解物」は発がん性があると注意喚起している。
学校に花を植える効果
「佐世保小6女児同級生殺害事件」、「板橋両親殺害事件」、「奈良医師宅放火殺人事件」、「秋葉原通り魔事件」、「土浦荒川沖駅通り魔事件」、「元厚生事務次官宅連続襲撃事件」、「秋田児童連続殺害事件」、「神戸連続児童殺傷事件」などの凶悪犯罪が起こった学校は、どこも花がないという。
この本では、「花いっぱい運動」を続けるエアコン・暖房機などのメーカーのコロナの社長の話を紹介している。コロナは社員食堂で無農薬栽培のコメや野菜を提供している。
コロナの社長はレイチェル・カーソンの「沈黙の春」を読んでから、農薬の危険性に気づいたという。
アメリカでもオバマ大統領夫人のミッシェルさんが中心となって、ハンバーガーなどの高カロリー給食を追放する運動を進めている。
給食改革を取り上げた「ジェイミーの食育革命in USA」という映画もできている。この舞台はウェストヴァージニア州ハンティントンだ。筆者も行ったことがあるオハイオ川沿いの町だ。
飛行機のエンジン部品に使われる超合金の工場があるので、筆者はそこを訪問した。実はハンティントンは全米屈指の肥満率の町だという。
筆者が米国駐在の時は、息子たちが米国の小学校に行っていたので、筆者も小学校の食堂に行ったことがある。セルフサービス式で、サラダなどもあったと思うが、ピザ、ハンバーガー、チョコレートケーキ、コーラ等の高カロリー食が中心だった。
米国で、給食革命が叫ばれるのもわかる。
筆者の意見
大塚さんの「奇跡の食育」が成果を挙げているのは、よいと思うが、「給食を米食に変えたら、イジメ・非行・暴力がなくなった」というのは、因果関係として、いまひとつ理解できないものがある。
子供からサプリを飲ませる人は少ないかもしれないが、一か月分でも1,000円しかかからないマルチビタミン・ミネラルを飲めば、すべての必要なビタミンとミネラルは補給できる。
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筆者は、25年くらい毎日マルチビタミン・ミネラルを飲んでいる。運動を続けていることもあり、血圧も最適値だ。
「給食で死ぬ!!」という刺激的なタイトルといい、魚食を訴えているだけに、ややフィッシー(fishy)な印象があるが、本当に効果があるのであれば、ぜひ全国の学校で試してもらいたいものである。
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