2013年から2014年にかけて宮部みゆきさんが、朝日新聞に連載していた小説を単行本として出版したもの。
筆者は自宅で朝日新聞を取っているが、連載小説は読んでいなかった。この本を読むまで宮部さんが連載小説を書いていたことを知らなかった。
新聞の連載小説を毎日楽しみに読むというのは、渡辺淳一さんが日経新聞に連載していた「化身」以来ない。だから、連載小説を読むという習慣がついていないためだろう。
この小説は、時代小説ではあるが、「ファンタジー小説」というべきなのかもしれない。
東北の隣り合わせの小藩、永津野藩と香山藩。香山藩はもともと永津野藩から関ヶ原の合戦後に別れ出た藩だが、隣同士仲が悪い。
その藩境に近い香山藩の寒村で、村人がいなくなるという事件が起こった。11歳の少年・蓑吉(みのきち)が生き残り、永津野藩の村で傷の手当を受ける。体はボロボロ、皮膚は裂け、記憶も失っている。
村は怪物に襲われたのだ。
その怪物は永津野藩の砦も襲う。刀もやりも鉄砲も歯が立たない。どんどん倒され、喰われる武士たち。
どうやって退治するのか?
そのカギは、「御筆頭様」と呼ばれる永津野藩藩主の側近・曽谷弾正と、その双子の妹・朱音(あかね)の出自の秘密にあった…。
旅の絵師の力を借りて、思いもよらない方法で怪物に立ち向かう人びと…。
というようなストーリーだ。
怪物の倒し方が奇想天外だ。
「インディ・ジョーンズレイダーズ失われたアーク」の最後の方のシーンを思わせる場面もある。
ハリソン・フォード
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2008-06-06
あとは読んでのお楽しみとしておこう。
このブログでは、宮部みゆきさんの
「ソロモンの偽証」を紹介している。
同じく歴史ファンタジー路線では、「蒲生邸事件」も面白い。
「
蒲生邸事件」
宮部さんの作風の広さには感心する。
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Posted by yaori at 22:13│
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