村上春樹作品をいくつか読んでいる。
出世作の「ノルウェイの森」の次は「海辺のカフカ」を読んだ。
「1Q84」のパラレルワールドのようなストーリー展開だ。
田村カフカという中野区に住む中学3年生の少年が主人公で、もう一つのストーリーは同じく中野区に住むナカタという猫と話せるが、知的障害のある老人が中心人物だ。
カフカはもちろん小説家フランツ・カフカの名字で、チェコ語で「カラス」の意味だという。
少年の別人格として「カラスと呼ばれる少年」も、内なる声としてストーリー展開に重要な役割を果たす。
ナカタ老人が少年の時に記憶力を失った事件に、UFOが絡んでおり、次の「未知との遭遇」のビデオの最後の場面を思わせるような、行方不明になった旧日本軍人が現れる展開もある(次はスペイン語吹き替えバージョン)。
この作品はまだ映画化されていないが、蜷川幸雄さんが舞台化している。
カフカ少年が家出をして、夜行バスで高松に来る。図書館の司書と親しくなって、彼の隠れ家にかくまってもらう。そのあとナカタ老人もトラックをヒッチハイクして、高松に来る。
ナカタ老人を乗せたトラック運転手が、仕事を放りだしてナカタ老人に付き合い、高松で「入口の石」探しに協力する。
パラレルワールドの入口だ。
猫殺しのジョニー・ウォーカーや、「入口の石」のありかを教えるカーネル・サンダースも出てくる。音楽は、プリンスやシューベルトのピアノソナタ第17番などが出てくる。
ファンタジックな、引き込まれるストーリーだ。
大変楽しめる作品である。
小説のあらすじはいつも通り詳しくは紹介しないので、雑駁なあらすじ紹介となったが、参考になれば投票ボタンをクリック願いたい。
Posted by yaori at 00:07│
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