2017年06月18日

天国の本屋 心洗われる小品

天国の本屋
松久淳+田中渉
かまくら春秋社
2000-12-31


本の雑誌の文庫本特集で取り上げられていたので読んでみた。




翻案されて「天国の本屋・恋火」という映画にもなっているようだ。



小説のストーリーは詳しく紹介しない。就活中の大学生さとしは、本屋でアロハシャツの不思議な老人に声をかけられる。

「こらこら、人がせっかく呼びに来たのに挨拶もしないでどこへいくつもりだ」

なんだかわけがわからないままに、さとしは気を失い、気が付いたら天国の本屋で働いていた。

さとしは昔、子どもの頃、亡くなったおばあさんに本を朗読してあげていた。それが天国で評価されていたのだ。さとしはお客の求めに応じて本を朗読する。

たとえば「泣いた赤鬼」などの物語だ。

泣いた赤鬼 (絵本)
浜田 廣介
小学館
2011-11-30


一緒に働くアルバイトのユイは、目の間に起こった事故で弟が亡くなるというつらい過去を持っていた。自殺して天国に来たが、まだ死にきれていない。

天国の本屋で朗読が有名になったさとしは、心を閉ざすユイになんとか心を開かせ、人間界に戻そうと努力する。そして…。

というようなストーリーだ。次に生まれ変わる前の居場所という天国の設定も独創的で面白い。

短い小説だが、深く印象に残る作品だ。「本の雑誌」で取り上げられるだけのことはある。


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Posted by yaori at 23:28│Comments(0)TrackBack(0)小説 

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