2019年07月08日

妻のトリセツ 新発見がある本



次男が読めといって渡してきた本。妻の差し金かもしれない。

この本がベストセラーになったので、トリセツシリーズを何冊か書いている脳科学者の黒川さんの本。
ことばのトリセツ (インターナショナル新書)
黒川 伊保子
集英社インターナショナル
2019-06-07



定年夫婦のトリセツ (SB新書)
黒川 伊保子
SBクリエイティブ
2019-04-06



妻から放たれる弾を10発から5発に減らすのが本書の目的だという。

そもそも妻の怒りは「今、目の前で起きたこと」だけではなく、過去の関連記憶の総決算として起こるものなのだと。実感を持って、その通りだと思う。

女性は感情に伴う記憶を長期間にわたって保存し、しかも「みずみずしく取り出す」ことが得意な脳の持ち主だ。

人類は1個体が残せる子どもの数が少ないので、子育ては常に「新しい問題」に直面する。それを何百世代にもわたって培ってきた女性脳は、「新たな命題に対して、人生の記憶を総動員して瞬時に答えを出す機能」を備えるようになったと考えられるのだという。

これが、著者の黒川さんの解説だ。

科学的な説明なのかどうかわからないが、納得できる説明だ。

筆者もまだ長男が2歳くらいのときに、熱を出して引き付けを起こして、一時息をしていなかった時、あわてて救急車を呼んだが、救急車が到着するころには、息をするようになっていた。女性脳には、こういった経験の積み重ねがあるのだろう。

「夫」という役割をどうこなすかはビジネス戦略だという。プロの夫業に徹することで、妻から放たれる弾を10発から5発に減らそうというのが本書の目的であると。

女性は、共感されるとストレスが解消される脳の持ち主なので、共感こそが、相手の脳への最大のプレゼントなのだと。

男性脳は、「〇〇すればいいんじゃない」などと、いきなり問題解決を目指すが、そうなると女性は「思いやりがない」、「私の話を聞いてくれない」となじってくるのだと。ここで大切なのは、夫が共感してくれたという記憶なのだ。共感するフリでもいい。解決策は必要ないのだ。

「いい夫」とは、時に妻の雷に打たれてくれる夫のことだと。「おおむね優しくて頼りがいがあるが、時に下手をして、妻を逆上させる男」なのだと。妻のストレスの放電に打たれるのだ。

解決方法は真摯に謝る。それしかないという。閾値(いきち)に達する前に「あなたって、どうして?」が出始める。「忘れてて」とか理由を述べるのは、アマチュア夫のやることだ。

言われたら、収拾がつかなくなる前にすっぱり謝ろうと。

夫が気が付かない「妻を絶望させるセリフ」は「言ってくれれば、やったのに」だと。

黒川さんの解説によると、女性脳は育児の過程で、物言わぬ赤ん坊が何を求めているのか察して生きている。「察すること」イコール「愛の証」だと信じているのだ。

だから「言ってくれれば、やったのに」は、察することを放棄した言葉であり、「僕はあなたに何の関心もない」、「あなたを大切に思っていない」と同義語なのだと。

他の妻を絶望させるセリフは、「だったらやらなくてもいいよ」、「つまりこういうことだろ?」、「おかず、これだけ?」、「今日何してたの?」などだ。

心と裏腹な妻の言葉は次のようなものだ。
「勝手にすれば」=勝手になんてしたら許さないよ。私の言うことをちゃんと聞いて。「好きにすれば」も同義語。
「自分でやるからいい」=察してやってよ。察する気がないのは愛がないってことだね。
「どうしてそうなの」=理由なんか聞いていない。あなたの言動で私は傷ついているの。

ポジティブトリガーとして、結婚記念日、それを盛り上げるための予告と反復、頻繁な携帯メールやメッセージ、おみやげ、「定番の幸せお菓子」など。

口うるさいのは、一緒に暮らす気があるからだと。

「人口学研究」によると、妻と離別した男性は、妻がいる場合と比べて40歳時での健康余命が10年短くなるという結果があるという。

妻は男の守り神なのだと。その通りだと思う。反省を込めて、十分読む価値のある本である。



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Posted by yaori at 12:34│Comments(0) 趣味・生活に役立つ情報