2011年11月14日

一日二冊本を読む方法? 

語り芝居 鬼平犯科帳シリーズ 『狐火』語り芝居 鬼平犯科帳シリーズ 『狐火』
アーティスト:野間脩平
デラ(2010-03-26)
販売元:Amazon.co.jp
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最近一日二冊以上本を読んでいる。

といっても書籍として読むのはせいぜい一日一冊が限度だ。あと一冊はオーディオブックを読んで(聞いて)いる。

筆者の勤務先がある中央区の図書館には相当なオーディオブックのストックがある。そのなかでも充実しているのが池波正太郎「剣客商売」「鬼平」シリーズだ。

中央区図書館1





中央区図書館2





中央区図書館3






以前読んだ「散歩のとき何か食べたくなって」によると、池波正太郎は浅草出身だと思うが、中央区にも何かゆかりがあり、それで中央区図書館の池波正太郎CDコレクションが充実しているのかもしれない。

散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)
著者:池波 正太郎
新潮社(1981-10)
販売元:Amazon.co.jp
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全部で50本のCDとビデオがある。

これを借りて、歩いている時とか電車が混んでいて本が読めないときに聞いている。

「剣客商売」も「鬼平」シリーズも一話がCD一枚に収まり、長さが60分前後なので、一日1−2話聞ける。

おかげで池波正太郎の作品は相当読みこんだ。

筆者が「剣客商売」で最も気に入っているのが「天魔」だ。忍者のような素早い殺人狂の若剣士が相手だ。

天魔 (新潮文庫―剣客商売)天魔 (新潮文庫―剣客商売)
著者:池波 正太郎
新潮社(2002-10)
販売元:Amazon.co.jp
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「剣客商売」は漫画にもなっている。

剣客商売 9 (SPコミックス)剣客商売 9 (SPコミックス)
著者:大島 やすいち
リイド社(2011-02-28)
販売元:Amazon.co.jp
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鬼平犯科帳も本と漫画がある。鬼平シリーズで筆者が一番気に入っているのは「流星」だ。

鬼平犯科帳〈8〉 (文春文庫)鬼平犯科帳〈8〉 (文春文庫)
著者:池波 正太郎
文藝春秋(2000-06)
販売元:Amazon.co.jp
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鬼平犯科帳 8 (SPコミックス)鬼平犯科帳 8 (SPコミックス)
著者:さいとう たかを
リイド社(2007-07-30)
販売元:Amazon.co.jp
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こちらはさいとうたかをが漫画にしている。なんと50巻以上の漫画が出ている。

鬼平犯科帳 50 (SPコミックス)鬼平犯科帳 50 (SPコミックス)
著者:さいとう たかを
リイド社(2011-09-30)
販売元:Amazon.co.jp
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筆者はあまり小説は読まないが、オーディオブックなら片手間に聞くことができて便利だ。

あなたも最寄りの図書館のオーディオブック蔵書をチェックして、一日二冊に挑戦してほしい。


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2009年11月28日

ダヴィンチコードのダン・ブラウンの新作 ロスト・シンボル

The Lost SymbolThe Lost Symbol
著者:Dan Brown
販売元:Doubleday
発売日:2009-09-15
おすすめ度:3.0
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「ダヴィンチコード」で一躍有名になったダン・ブラウン作のハーバード大学教授ロバート・ランドンシリーズの第3弾。

原書が9月に発売されたばかりで、まだ日本語訳はないので、audible.comでダウンロードして通勤途中に聞いた。全部聞くと17時間あまりの作品だ。

audible dan brown





現在audible.comでもダウンロード販売の一位となっている。発売一日で100万部が売れ、一週間で200万部が売れたというベストセラーだ。アメリカのテレビの著者ダン・ブラウンとのインタビューがYouTubeに載っている。



活字を読まずに、フリーメーソンの専門用語やワシントンの史跡名が出てくるこの本を原書のオーディオブックだけで理解するのは結構キツイ。

このオーディオブックを聞いて新しく覚えた単語は次のようなものだ。

Rosicrucian : バラ十字会員
Alchemy : 錬金術
Noetic science : 精神科学(筆者の訳)魂の重さを量ったり精神を科学的に研究する学問
incandescent: 白熱光を発する
Androdyne : 両性の
Testicle : 睾丸
(この本を読んでいくとなぜ最後の2つのような名詞が出てくるのかわかると思う)

たまたま仕事でPseudonym(スュードニム=仮名、ペンネーム)は覚えたばかりだったが、”ニュートンのPseudonym”という感じで出てくる。

単語を知らないで一番困ったのがRotundaだ。

筆者は米国ピッツバーグに2回、合計9年間駐在していたので、ワシントンDCには車でよく家族と出かけた。片道4−5時間の距離だ。

ワシントンの中心街の国会議事堂、リンカーンメモリアル、スミソニアン博物館、オベリスクなどのいわゆる”モール”もよく行ったが、Rotundaという言葉は知らなかった。(ワシントンを1週間掛けて(!)観光した人のCapitol紹介のブログを見つけたので紹介しておく。筆者はせいぜい滞在は毎回2−3日だった)

ワシントンの国会議事堂の丸屋根がU.S. Capitol Rotundaだ。

538px-US_Capitol_dome_Jan_2006








写真出典:Wikipedia(以下別記ない限り出典はWikipedia)

キャピトル・ドームの内部のジョージ・ワシントンの像と内側のデコレーション。

800px-USCapitolRotunda






このドーム天井にはワシントン賛美と呼ばれる巨大なフレスコ画がある(Apotheosis of George Washington)

800px-Apotheosis_of_George_Washington






実は国会議事堂は外からしか見たことがない。ドームの中がこんな新大陸アメリカらしくない装飾となっていたとは全く知らなかった。こんなことを知らなかった筆者は自らモグリと認めざるを得ない。


この小説ではハーバード大学のロバート・ランドン教授が、フリーメーソンの最高位、第33位ランクの恩人(の秘書)からの電話でワシントンに呼び寄せられるところから始まる。

筆者のポリシーとして小説のあらすじは詳しく紹介しないが、息をもつかせない展開はさすがだ。

登場人物はランドン教授の他に、大金持ちでフリーメーソンの最高ランクのスミソニアン協会理事長のピーターと科学者のキャサリンのソロモン兄妹、CIAの日系人女性ディレクター井上-佐藤、謎の巨漢タトゥー・マッチョマンMal'akh(マラック)、フリーメーソンの仲間のワシントンのモールの黒人建築家や司教といった顔ぶれだ。

ランドンがピーターから託されたピラミッドの置物が、ワシントンの地下に隠された秘密のカギを握っており、それを巡っての争奪戦が繰り広げられる。フリーメーソンの最高位者33グレードの指輪の刻印、"All is revealed at 33 degree"や、何気なく告げた"sincerely"という言葉の語源の俗説(sin=without. cere=wax)も重要なヒントだ。

温度で摂氏、華氏以外にニュートン度というのがあるとは知らなかった。

"8 Franklin Square"という謎解きも面白い。

どんでん返しの後、すべてが片づいた後の最後のランドン教授とソロモン兄弟の会話が冗長で、サスペンス小説を読んだ後の興奮が冷める感じではあるが、全体として大変面白いサスペンスエンターテイメントだ。

日本語サイトもある。日本語版は2010年3月に発売予定ということだ。

2012年に映画化が決定しているようだが、映画が待ち遠しい作品だ。


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2009年11月02日

火垂るの墓 オーディオブックで聞いてみた

アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)
著者:野坂 昭如
販売元:新潮社
発売日:1972-01
おすすめ度:4.5
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火垂るの墓 (新潮CD)
著者:野坂 昭如
販売元:新潮社
発売日:2001-07-25
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高校生の時に読んだ野坂昭如の「火垂るの墓」をオーディオブックで聞いた。

橋爪功さんの朗読だ。

電車の中で聞いていると、年甲斐もなくウルウルしてみっともないのではないかと恐れていたが、小説自体は涙がにじむことはなかった。

しかしこのオーディオブックの巻末についている野坂昭如さんの6分半にわたる談話にはぐっときた。

野坂さんは自分ではこの本を読めないのだと。

自分のことを飾って書いている。卑しい気持ち、死んでしまった妹に対する哀悼の気持ち、虚構の部分がヤリのように突き刺さってくるのだと。

神戸空襲で焼け出された昭和20年6月5日から妹が亡くなった8月21日まで、ほとんどまともなものが食べられなくて、妹が死んだ姿・形を見たときに自分の人生観が決まったという。

今度紹介するグラミンバンク創設者のムハマド・ユヌスさんは、自伝に次のように書いている。

「死に方はいろいろあるが、餓死は最も受け入れがたい死に方だ。餓死はスローモーションのようにやってくる。生と死の境がだんだんせばまり、生きているのか死んでいるのか分からない状態になる。餓死は静かにやってくるので、誰もが気が付かないうちに人は死んでしまう。」(筆者訳)

こういった死に方が戦地、そして内地でも終戦前後に起きた。野坂さんの妹もスローモーションのように餓死して息絶えたのだろう。

野坂さんは、「自分自身を甘やかして書いている。自分はあんなにやさしくなかった、妹の食べるものを奪って自分自身が生き延びた負い目がある」と語っている。

残酷な兄だということを隠して、食べ物をかっぱらって生き延びて、そのことを隠して飾って小説を書いて、カネを稼いで今贅沢をしているのだという。

この作品を語ることは苦痛ではあるが、物書きはその苦痛に直面せざるをえない。人によっては気が狂ったり、自殺したりするが、それは物書きの宿命なのだと。

なんとも含蓄のある著者談話である。

自分の作品について語る著者談話がオーディオブックの巻末についてくることは時々あるが、この野坂昭如さんの談話ほど感動したものはない。

野坂さん自身が非常に冷静に語っているところが、すごいところだ。

アニメや実写版になってDVDも出ているが、野坂さん自身の談話が含まれているCDも、機会があれば是非聞いて欲しい。

火垂るの墓 完全保存版 [DVD]火垂るの墓 完全保存版 [DVD]
販売元:ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
発売日:2008-08-06
おすすめ度:4.5
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火垂るの墓 [DVD]火垂るの墓 [DVD]
出演:吉武怜朗
販売元:バンダイビジュアル
発売日:2009-03-27
おすすめ度:3.5
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昔読んだ作品を読み直す(聞き直す)のも、感動を新たにできて良い。

高校の時に読んだので、文庫本で一緒に収録されている「アメリカひじき」が何のことなのか、懐かしく思い出される。

(アメリカひじきが何かは、続きに書いておいた)

時には昔読んだ本を読み返すことも良い。その際にはオーディオブックの活用も是非おすすめする。



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2009年10月01日

O. ヘンリー短編集 珠玉の作品集 心が洗われる


最後の一葉 (新潮CD)
著者:O.ヘンリ
販売元:新潮社
発売日:2001-12
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図書館でCDを借りてO.ヘンリーの短編集のオーディオブックを聞いた。

「最後の一葉」、「よみがえった改心」、「賢者の贈り物」というO.ヘンリーの代表作ばかり3作の朗読だ。

子供の時に読んだと思うが、大人になって読んでも心を動かされる。

新訳シリーズで、代表作21作品をあつめたO.ヘンリー短編集も最近出版されているようだ。

1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編 (光文社古典新訳文庫)1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編 (光文社古典新訳文庫)
著者:O・ヘンリー
販売元:光文社
発売日:2007-10-11
おすすめ度:4.5
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筆者のポリシーとして小説のあらすじは詳しく説明しないが、「最後の一葉」は重症の肺炎で明日をも知れない娘が、窓の外に見えるツタの葉が落ちると自分も死ぬと思い込んでいる話だ。

「よみがえった改心」は元銀行強盗の話。

「賢者の贈り物」は赤貧の新婚夫婦のクリスマスプレゼント交換の話だ。

ひょっとしたら教科書に載っていたのかも知れない。たぶん多くの人が、読んだことがあるストーリーだと思う。

やはり名作は心が洗われる思いだ。短編集なので1日で読める(聞ける)。是非O.ヘンリーをおすすめする。


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2009年06月19日

何で今、蟹工船ブームなの? プロレタリア文学をオーディオブックで聞く 

蟹工船・党生活者 (新潮文庫)蟹工船・党生活者 (新潮文庫)
著者:小林 多喜二
販売元:新潮社
発売日:1954-06
おすすめ度:4.0
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今なぜかベストセラーとなっているプロレタリア文学の代表作小林多喜二の「蟹工船」をオーディオブックで聞いた。

図書館でカセットを借りて、アナデジ転換ソフトでiTunesに取り込んで聞いたが、現在同じオーディオブックは売っていない様なので、アマゾンで載っている最近のものを紹介する。

[オーディオブックCD] 蟹工船[オーディオブックCD] 蟹工船
著者:小林 多喜二
販売元:パンローリング
発売日:2008-08-15
おすすめ度:4.0
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もう一つは低音の魅力の声優の若山弦蔵さんが吹き込んでいる。

蟹工船 (新潮CD)
著者:小林 多喜二
販売元:新潮社
発売日:2008-08-29
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筆者が聞いたオーディオブックは北海道帯広市出身の仁内達之さんが、吹き込んでおり、東北弁のセリフが本当にリアルで、労働歌なども良い。

アマゾンで売っているオーディオブックは聞いていないが、たぶん東北弁が話せる俳優が吹き込み、労働歌を歌わせていると思うので、本を読むよりも臨場感があって記憶に残ると思う。

ただ正直、本だったら最後まで読み通したかどうかわからない。それほど暗い内容で、読む者の気分を落ち込ませる。

小説のあらすじは筆者のポリシーとして詳しく紹介しないが、昭和初期、カムチャッカの海で蟹を捕っては缶詰に加工する、作業環境劣悪のいわゆる「たこ部屋」蟹工船を描いたものだ。

小説の中では、水産会社は儲かって、社長は代議士に立候補するほどいい生活をしているのに、労働者は最低の生活を強いられ、命の危険と隣り合わせの生活をしていることが描かれている。

老朽船の蟹工船が難破すると、むしろ保険料が入ってきて会社は儲かるので、SOSを聞いても助けに行かないごうつくばりの監督が労働者の敵として描かれている。

昭和初期の話だが、この本を読んで白洲次郎は戦前に日本水産の取締役を務めていたことを思い出した。白洲次郎はさしずめこの本で出てくる資産家の代表となるのだと思う。


余談になるが、筆者はロシアに2度出張したことがあり、毎回蟹缶詰をおみやげに買って帰った。

もう20年近く前の話だが、タラバガニの缶詰が5ドル程度だったと思う。

ロシアではキャビアも安いので(といってもワンオーダー30ドルくらいはしたが)、出張中は結構キャビアも食べていた。

ボルシチもおいしいし、アルゼンチンで”エンサラダ・ルサ”、ロシアンサラダというビーツ(赤大根)とポテトのサラダを本場で食べた。

ロシアの食事は安くておいしかった記憶がある。

もっともあれから20年近く経っているので、今やモスクワは車が増えすぎて飛行場に行くのもどれだけ時間が掛かるか読めないほどの大渋滞らしい。

閑話休題。

プロレタリア文学なので、資本家への反発が根本にあるが、ソ連に親近感を持っているのかどうかははっきりしない。

「赤化」という言葉が頻繁に出てきて、ソ連への好意と思えるところもあるし、工場監督の言葉ながら、「ロスケ」と呼んで共産主義をバカにした部分もある。

いずれにせよ、何で今、「蟹工船」がリバイバルしているのか、理由が分からない。

最後に労働者が立ち上がる場面があるが、それも単に集団サボタージュであり、別に労働者が良い労働条件を勝ち取る訳ではない。

蟹工船労働者の日常という以外に、ストーリーらしいストーリーはなく、気分が滅入るほど悲惨な蟹工船での労働者の生活を冷酷に描いた作品なので、あまりおすすめはしないが、話題の本という意味では一度読んでもよいかもしれない。

既に著作権が切れ、青空文庫で公開されているので、一度どんなものか、ざっと見る手もある。

テキストファイルと、XHTMLファイルの2種類があるが、XHTMLファイルの方が読みやすいと思う。


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2009年05月12日

雁の寺 水上勉の直木賞受賞作 ピーターは声優として天才!

雁の寺 (新潮CD)
著者:水上 勉
販売元:新潮社
発売日:2002-11
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小説はオーディオブックで読む(聞く)ことが多いが、最近は図書館でオーディオブックを借りて、週3冊前後のペースで通勤途上に聞いている。

日本の小説のオーディオブックの場合、朗読しているのは俳優が多いが、特に朗読がうまいとおもった俳優はいままでいなかった。

しかし今回水上勉の出世作で直木賞受賞作の「雁の寺」を聞いて、おもわずうなった。

池畑慎之介(ピーター)の朗読が非常に良いのだ。

ピーターは男役も女役もやれるので、登場人物が女性の場合は、女性の声色、男性なら男性の声色、そして京都弁や読経もこなし、まさにオールマイティだ。

Wikipediaによると、ピーターと作者の水上勉とはデビュー前からのつきあいのようだ。

筆者は小説のあらすじは詳しく紹介しない主義だが、この物語は京都のあるお寺が舞台となっており、水上勉自身が幼い頃お寺に修行にやらされた経験があるので、実感のこもった描写となっている。

「願の寺」は若尾文子主演で、映画化もされている。

雁の寺 [DVD]雁の寺 [DVD]
出演:若尾文子
販売元:角川映画
発売日:2005-09-23
おすすめ度:5.0
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ピーターが、和尚、小坊主、おかみさん(映画では若尾文子がおかみさん役)、その他登場人物すべてを声色を変え、かつ京都弁で吹き込んでおり、読経の場面では、あたかも本物のお坊さんのお経のCDを聞いているような感じだ。

ピーターは最近CMなどにも女装して出ることが多く、筆者は中性的なピーターにあまり良い印象を持っていなかったが、この朗読を聞いてぶっ飛んだ。

世の中には才能のある人はいるものだ。

つくづくそれを感じさせられた。


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2009年04月27日

オーディオブックで日本の古典を聞く 平家物語

今までオーディオブックでは日本の小説とか、英語のビジネス書やノンフィクションなどの朗読を聞いていたが、最近は日本の古典に挑戦している。

図書館に平家物語のCDがあったので、これをiPodに入れて聞いている。

古文の朗読なので、理解度はせいぜい50%といったところだが、段々聞いていくうちに耳が慣れてくる。

現在聞いている新潮社の「平家物語」、CD全29巻はアマゾンでは売っていないようなので、紹介しておく。

平家物語






アマゾンで売っている平幹二朗の朗読は、アマゾンのサイトで視聴ができるので、是非最初の「祇園精舎の鐘の声」のところを聞いて欲しい。

平家物語~祇園精舎平家物語~祇園精舎
アーティスト:平幹二朗
販売元:キングレコード
発売日:2005-01-13
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「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。

驕れる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し。

猛き人もついに滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」

この平家物語の有名な出だしについては「平家物語のはじまり」というサイトで、「祇園精舎」や「沙羅双樹」などの語句の意味が、写真入りで解説されているので、参照して欲しい。

平家物語は名文で知られるので、せめて最初のこの部分だけは暗記しようとして繰り返し聞いている。

それで気づいたのだが、平幹二朗の朗読と、新潮社の歌舞伎俳優 嵐 圭史の朗読では若干読み方が異なる。

たとえば「盛者必衰」は平幹二朗では「じょうしゃひっすい」となっており、嵐圭史の朗読では「せいじゃひっすい」となっている。

筆者は「せいじゃひっすい」とかすかに憶えていたのだが、別の読み方があることを平幹二朗のCDの視聴サンプルを聞いてはじめてわかった。

もちろんCDを何回聞いても、解説書などを読まないと理解が深まる訳ではないが、それでもまずは「門前の小僧(オッサン)習わぬ経を読む」ということで、耳を慣らすことから始めている。

高校時代の「古文」以来、日本の古典はあまり読む機会がないし、筆者も現代版の吉川英治の「新・平家物語」ならともかく、今から平家物語の原文を読むまでのエネルギーはないが、オーディオブックなら構えずに始められるところが良い。

新・平家物語〈1〉 (吉川英治歴史時代文庫)新・平家物語〈1〉 (吉川英治歴史時代文庫)
著者:吉川 英治
販売元:講談社
発売日:1989-04
おすすめ度:5.0
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「平家物語」など、重い題材でもオーディオブックならすぐに始められる。

「タイムイズマネー」。オーディオブックの活用を是非研究して欲しい。



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2009年04月24日

春琴抄 谷崎潤一郎の名作をオーディオブックで聴く

春琴抄 (新潮文庫)春琴抄 (新潮文庫)
著者:谷崎 潤一郎
販売元:新潮社
発売日:1951-01
おすすめ度:4.5
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春琴抄 (新潮CD)
著者:谷崎 潤一郎
販売元:新潮社
発売日:2003-01
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筆者は二宮金次郎ばりに(?)「歩きながら本を読む」ことをモットーにしており、毎朝駅まで30分ほど散歩がてら歩いていく間と、満員電車で本が読めない時、最寄り駅から会社まで歩いていく間にiPodで小説などの朗読を聴いている。

450px-Statue_of_Ninomiya_Sontoku










報徳二宮神社(神奈川県二宮市)の二宮尊徳像  出典:Wikipedia

英語のオーディオブックも聴いているが、最近は日本の作品に凝っている。

最近聴いたのが谷崎潤一郎の名作の一つ「春琴抄」だ。

耽美主義と呼ばれる谷崎潤一郎の、純愛というよりは、異常なラブストーリーだが楽しめる。

山口百恵、三浦友和主演で何度目かの映画にもなっている。

春琴抄 [DVD]春琴抄 [DVD]
出演:山口百恵
販売元:EMIミュージック・ジャパン
発売日:2000-10-25
おすすめ度:4.0
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小説のあらすじは詳しく紹介しないのが、筆者のポリシーだが、この小説の中で特に興味を惹かれたのが、江戸時代末期から明治にかけて町人の間にはやったという小鳥道楽だ。

盲目の美人三味線師匠春琴は、小鳥道楽でうぐいす、ひばりを特に愛したという。

春琴のうぐいす道楽についての原文は次の通りだ。

もっとも今日と昔とでは啼きごえの聴き分け方や翫賞法(がんしょうほう)が幾分異なるらしいけれども、先ず今日の例を以て話せば、ケッキョ、ケッキョ、ケッキョケッキョと啼くいわゆる谷渡りの声、ホーキーベカコンと啼くいわゆる高音(こうね)、ホーホケキョウの地声の外にこの二種類の啼き方をするのが値打ちなのである。

これは薮鶯(やぶうぐいす)では啼かない。たまたま啼いてもホーキーベカコンと啼かずにホーキーベチャと啼くから汚い。ベカコンと、コンという金属性の美しい余韻を曳くようにするには、ある人為的な手段を以て養成する。それは藪鶯の雛(ひな)を、まだ尾の生えぬ時に生け捕って来て、別な師匠の鶯に附けて稽古させるのである。

「鳥・鳥・鳥そのエッセイと」から引用。

こうして読むとあまり頭にスッと入らないかもしれないが、これを朗読で聴くと、なんともいわれぬ不思議な話に聞こえる。

筆者は毎朝鶴見川沿いに駅まで歩いているので、時々うぐいすの鳴き声を聞くことがあるが、うぐいすが「ホーキーベカコン」とも「ホーキーベチャ」とも鳴くのを聞いたことがない。

思わず図書館で「日本の野鳥」というCDを借りて聞いてみたが、「ケッキョ、ケッキョ」と「ホーホケキョウ」という声は入っていても「ホーキーベカコン」という声は入っていない。

なんとも不思議な話だが、谷崎潤一郎もいろいろ調べて書いているのだろうから、たぶん観賞用に育てられたうぐいすは、そのように鳴くのだと思う。

YouTubeにもうぐいすの鳴く声が収録されているが、これは谷崎の言う薮鶯(やぶうぐいす)なので、ホーホケキョウと鳴いている。




本だとなかなか日本の小説の名作を読もうという気にならないが、オーディオブックなら気軽に聞けて楽しめる。

春琴抄はもちろん結構シリアスな話だが、「ホーキーベカコン」の話は楽しめた。

日本の小説でオーディオブックになっているものも結構あるので、是非オーディオブックを聞いてみることをおすすめする。


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2009年01月15日

雨上がる 山本周五郎をオーディオブックで聞く

最近やや体重が増えぎみなので、寒くとも駅まで30分ほど歩くようにしている。

食事にも気を遣い、1週間で500G程度減ってきている。もう2−3キロは減らしたいものだ。

歩いている間はオーディオブックを聞く。二宮金次郎は歩きながら本を読んだが、本の代わりにオーディオブックで現代の二宮金次郎?をねらっている。

最近聞いたオーディオブックがこれだ。

雨あがる (新潮CD)
著者:山本 周五郎
販売元:新潮社
発売日:1997-11
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図書館で借りたオーでぉブックだが、本だと角川春樹事務所で最近出版されている。

雨あがる (時代小説文庫)雨あがる (時代小説文庫)
著者:山本 周五郎
販売元:角川春樹事務所
発売日:2008-08
おすすめ度:5.0
クチコミを見る


「雨あがる」の映画は黒澤明監督が死の直前まで脚本を書き、それを黒澤監督の右腕だった助監督の小泉堯史(たかし)監督が完成させた作品だ。

雨あがる






筆者はポリシーとして小説のあらすじは詳しく紹介しない主義だが、「雨あがる」では、剣の達人だが、好人物過ぎて世渡り下手のさむらいを寺尾聰が演じており、宮崎美子がしっかり女房役を演じている。

2001年の日本アカデミー賞で作品賞/主演男優賞/助演女優賞/脚本賞/音楽賞/撮影賞/照明賞/美術賞の8部門で最優秀賞を総なめした作品だ。

YouTubeにも予告編がアップされている。



オーディオブックなら歩いている間や、満員電車でも聞けるので、通勤時間を有効活用できる。

小説のオーディオブックも是非おすすめする。


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2008年07月10日

マディソン郡の橋 本も良いがオーディオブックも良い

2008年7月10日追記:

今はYouTubeという便利なものもあるので、せっかくだから「マディソン郡の橋」の映画の場面も追加した。


2008年7月9日初掲:

1993年の年間ベストセラーNo.1の「マディソン郡の橋」。

マディソン郡の橋 (文春文庫)


当時会社の先輩が社内誌に「最近読んで感動した本」ということで紹介していたので、読んでみたのだが本当に良かった。

大人のおとぎ話の様な小説だが、本当に魅せられた。

あれから15年経ち、図書館でカセットがあったので、借りて聞いた。

マディソン郡の橋






ニッポン放送制作のラジオドラマで主演吉永小百合、風間杜夫というキャストだ。

吉永小百合のフランチェスカが良い!最高!

風間杜夫のキンケードも決まっている。

残念ながら廃盤で、アマゾンでは載っていないし、ネットで検索するとYahoo!オークションに出品されている(上記の写真)だけで、他では売っていないようだ。

本では息子と娘がフランチェスカの過去を知るというストーリーだったが、ラジオドラマではジャズマンの回想から始まっている。

このドラマに出てくるRoseman Bridgeとは次の写真の橋だ。残念なことに2002年に焼失したようだ。

Roseman Bridge






出典:Wikipedia

クリント・イーストウッドとメリル・ストリープ主演で映画にもなった。



YouTubeで"madison county"で検索すると、いくつも表示されるので、気に入った場面を見て頂きたい。

本や映画も良いが、吉永小百合主演のオーディオブックも良い。

大きな図書館だったら置いていると思うので、是非もよりの図書館でカセットかCDが置いていないかチェックして欲しい。

昔読んだ人は、あの感動をもう一度!まだ読んだことがない人には、絶対おすすめする。



参考になれば次クリックお願いします。





  
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2007年12月16日

図書館に行こう!番外編 ジム・ローンの"The Art of Exceptional Living"

The Art of Exceptional Living


米国で有名な能力開発の提唱者 ジム・ローンのベストセラー。

自己開発のカテゴリーは日本では成功哲学と呼ばれているようだ。

残念ながら邦訳は出ていないが、英文のオーディオブックは、ジム・ローン自身が講演しており、わかりやすい英語で、なおかつ人を引きつける講演なので、是非おすすめする。

筆者自身も年に何回かはこのオーディオブックを聞き直しているが、そのたびに新たな感動がある。

ジム・ローンはあまり日本では知られていないが、何冊か日本でも邦訳が出ている。

ジム・ローンの億万長者製造法


出版社によるジム・ローンの紹介は次のようになっている:

「今をときめくアンソニー・ロビンズをはじめ、ブライアン・トレーシー、ロバート・アレン、マーク・ビクター・ハンセンなど、アメリカが誇るきら星のごとき成功哲学家たち。その彼らに影響を与えた全米No.1カリスマメンターであるジム・ローン」

ジム・ローンは米国のアイダホ州の生まれで、生地は人口5,000人の町。大学に進んだが、1年でドロップアウトし、就職して25歳で結婚して子供がいながらも、ほとんど無一文だった。

しかし実業家アール・ショーフに出会ったことから、5年間彼の元で働き、どうやったら仕事で成功できるかを学び、ビジネスの才能を発揮する。


ジム・ローンのメッセージ

ジム・ローンのメッセージはクリアーで、印象に残る。たとえば次のようなものだ:

*仕事に励めば、生計が立てられる。自己開発に励めば財産ができる。(If you work hard on your job, you will make a living. If you work hard on your self, you can make a fortune.)

*仕事において重要なのは、何が得られるかではなく、何になれるかだ。

*それまでは政府、高い税金、会社、環境、批判的な親戚など、自分以外のすべてのせいにしていたが、25歳でアール・ショーフに会い、自分の考え方(フィロソフィー)を変えたのだと。

*失敗の原因は毎日の判断の誤りの積み重ねだ。(A few errors in judegement repeated everyday.)

*成功の原因は毎日守るいくつかの単純な鍛錬だ。(A few simple disciplines practiced everyday.)

*裕福になりたかったら、豊かさについて学べ。幸福になりたかったら、幸せについて学べ。成功したかったら、成功について学べ。(Study happiness. Study wealth. Study success.)

*調べて、書きとめろ。日記をつけろ、記憶を信じるな。(Search and capture. Keep journal, don't trust your memory.)

*ためになる本を毎日最低30分読め。(Read something instructional 30 minutes a day everyday.)

*本はアイデアの宝庫、金鉱山だ。(Tapping the treasure of ideas, gold mine.)

*20万ドル以上の高級住宅には必ずライブラリーがついている。それは何を意味するのか?(Any home over 200,000 dollars have library.What does that mean?)


図書館に行こう!本を読もう!

ジム・ローンは本を読んで学ぶことが自己開発の道、成功への道だと力説する。

図書館に行こう!図書館カードをつくろう!図書館は無料なのだからと。

それでも図書館カードを持っている人は、人口の3%しかいない。今からすぐにその他大勢の97%から抜け出して、選ばれた3%になろうと。


ジム・ローンのすすめる本

ジム・ローンがすすめる本は次の通りだ:

【携帯版】思考は現実化する


世界的ベストセラーThink and Grow Richの日本語版だ。筆者はオーディオブックで読んだ(聞いた)のでオーディオブックを紹介しておく。

オーディオブックも8CDのものと、2CDの短縮版の2つがあるので、次は短縮版だ。英語で8CDも聞くのは結構疲れるので、まずは短縮版を聞くことをおすすめする。

Think and Grow Rich [ABRIDGED]


そしてモーティマー・アドラーの「本を読む本」だ。

本を読む本 (講談社学術文庫)


ジムがこの本をすすめた時は、会場から失笑が起こった。あまりにもシンプルな本のタイトルのせいだろう。

この本は次回あらすじを紹介する。

デュラントの著作は世界教養全集〈第1〉哲学物語 (1961年)
などが邦訳されている。


開発すべき5つの能力

ジム・ローンは次の5つの能力を身につけろと語る:

1.吸収しろ 
  スポンジの様になんでもどん欲に学び、吸収しろ

2.反応しろ 情緒を磨け 
  ドクトルジバゴでなぜコマロフスキーが、戦火の混乱のなかでトーニャの手を離したか、やっとわかったと。

3.見直せ 
  毎日その日のことを見直せ 毎月月末に、そして年末に見直して記憶しろ

4.行動しろ 
  疲れたら、ちょっと休んでさらに行動しよう  

5.みんなとシェアしよう 
  みんなと経験をシェアして、さらに自分を大きくしよう


この様に箇条書きにすると面白みがないが、オーディオブックを聞くと、いろいろな例を取り上げていて、話も面白い。

筆者の高校生の息子にもすすめたが、興味があれば是非聞いて欲しい。時間も2時間強で、英語の教材としても良くできたオーディオブックである。


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2007年11月30日

歩きながら本を読む方法

筆者は小説はあまり読まなかったが、会社の友人から影響を受けて、最近は昔の小説を読んでいる。

それも歩きながら小説を読んでいる。

究極の時間の活用法だ。

でも二宮金次郎のように、歩きながら本を読んでいる訳ではない。

タネを空かせば、実は図書館で漱石全集のオーディオブックを借りて、iPodにダビングし、通勤途中、特に日課となっている駅まで30分の散歩の時に聞いているのだ。

筆者は漱石が好きなので、2週間掛けて「それから」を聞いた。

それから (新潮文庫)


全文の朗読なので、約11時間にもわたるものだ。

100年前の小説だということが信じられないくらい、改めて新鮮に読め(聞け)た。

読書は今まで通りビジネス書中心で行くつもりだが、通勤途上の時間を使ってのオーディオブックで小説を読む楽しみは続けていこうと思う。

小説のあらすじは詳しく紹介しない主義なので、「それから」のあらすじも詳しくは紹介しないが、「それから」の最後の場面で、主人公の高等遊民(要は現代のニート)の代助が、お兄さんで実業家の誠吾(せいご)に、「貴様は馬鹿だ」と怒鳴られる場面で、声優が本当に声を荒げて怒鳴ったのにはびっくりした。

代助の親友平岡の妻三千代に対する横車純愛の先行きは、暗澹たるものになりそうな含みをもって「それから」は終わっているが、オープンエンドの(完結しない)終わり方といい、心の洗濯ができた思いだ。

漱石はやはり良い。

是非、本又はオーディオブックで再読、あるいは新規で読むことをおすすめする。


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2007年11月05日

夏目漱石の「こころ」 一番好きな小説をオーディオブックで聞いてみた

坊っちゃん (新潮文庫)


前回、東大総長の小宮山教授が今まで最も感銘を受けた本として挙げていたので夏目漱石の「坊ちゃん」をオーディオブックで読んだ(聞いた)。

「坊ちゃん」のオーディオブックは非常に良かったので、今度は筆者が夏目漱石作品の中で一番好きな「こころ」のカセットテープを図書館で借り、iPodで通勤途中に聞いた。

(カセットテープからのアナログーデジタル変換は、以前の記事を参照乞う)

朗読 夏目漱石作品集 CD31枚組


学生時代に読んで以来なので、約35年ぶりに「こころ」を再読して、あらためて感動した。

恋愛が題材ながら、シリアスな小説なので、読んでからちょっと気分が晴れなかった。

「こころ」で取り上げられているのは明治天皇が崩御する前の15年ほどの時代で、今から100年ほど前になる。

「こころ」に登場する「先生」の様な心情に、現代人はなるのだろうか?

そんなことを考えながら、学生時代のことを考えていた。

筆者はポリシーとして小説のあらすじは詳しく紹介しないが、「こころ」は筆者が最も好きな小説だとだけ紹介しておく。

「こころ」をまだ読んだことがない人、既に読んだが感動が忘れられない人には、本で、あるいは図書館でカセットを借りて聞かれることを、是非おすすめする。


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2007年10月27日

坊ちゃん オーディオブックが絶対おすすめ

坊っちゃん 上 (1) (新潮CD)

坊ちゃん







前回紹介した「東大のこと、教えます」で小宮山東大総長が、今までもっとも感銘を受けた本に「坊ちゃん」を挙げていたので、オーディオブックで読んで(聞いて)みた。

「坊ちゃん」はたしか小学校の教科書にも載っていたし、中学だったか高校だったか、いつ読んだか覚えていないくらい前に読んだ。

小宮山さんも「坊ちゃん」が初め読んだ小説だったということで、感銘を受けたそうだが、それにしても「最も感銘を受けた本」に選ぶのは違和感を感じていた。

坊ちゃんを再度本で読むのは、正直抵抗があったので、図書館で借りて何十年ぶりかでオーディオブックで聞いみた。

朗読は俳優風間杜夫で、「…ぞなもし」という松山弁も絶妙で、おばあさんのせりふも、登場人物各人のせりふも声色を変えているので、自分で本を読むよりも楽しめる。

オーディオブックなら「坊ちゃん」1冊が4時間半程度で、通勤の行き帰りで数日で聞ける分量だ。

たぶんほとんどの人が「坊ちゃん」は一度は読んだことがあると思うが、再度読むなら絶対オーディオブックをお勧めする。



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2007年10月01日

シャーロックホームズ オーディオブックで毎日の通勤が楽しみです

[オーディオブックCD] シャーロック・ホームズ 「赤毛連盟」


筆者が最近はまっているのがシャーロックホームズのオーディオブックだ。

実はいままでシャーロックホームズは1冊も読んだことがなかったが、9月に参加した研修の主催者が、小学生の時にシャーロックホームズを読んで、将来は私立探偵になりたかったと言っていたことから興味がわいた。

シャーロックホームズの研究家、あるいはシャーロッキアンといえば、筆者と同じ商社マンの先輩 河村幹夫さんが有名だ。

われらロンドン・ホームズ協会員―シャーロック・ホームズ紀行


河村幹夫さんは50台、60台の人生再設計の本も多く出している。


六〇歳で夢を叶えよう―仕事、趣味、家族、お金 (角川oneテーマ21 A 70)


図書館からシャーロックホームズのカセットを借りて、アナログ/デジタル転換ソフトのSound-Itで転換し、iPodに入れて通勤途中に聞いている。

Sound it! 5.0 for Windows
Sound it! 5.0 for Windows


現在聞いているTBSブリタニカのオーディオブックではシャーロックホームズの名作が60分のテープに1〜2話入っており、通勤が楽しみだ。

小説の筋は詳しく紹介しないが、最初に「赤毛連盟」の欠員募集の新聞広告を出すというところから用意周到に考えられた数々の犯罪のなぞを、ホームズがまさに快刀乱麻に解いていくストーリーは面白く、かつ感心する。

原作者のコナン・ドイル自身もみずから2番目の傑作と評している作品だ。

いまさらシャーロックホームズの名作を読むことには抵抗感がある人には、シャーロックホームズの名作オーディオブックを是非お薦めする。

オーディオブックなら何度も繰り返し聞けるので、細部まで注意して物語をフォローできる。本だと、なかなか読み返そうという気にはならないものだ。

全世界にシャーロックホームズのファン、シャーロッキアンがいるのもわかる。たしかに面白いストーリーだ。

ハマりますよ。



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2007年09月15日

白い人 遠藤周作の芥川賞受賞作

白い人 黄色い人 (講談社文芸文庫)
白い人 黄色い人 (講談社文芸文庫)


オーディオブックで遠藤周作の実質デビュー作白い人を読んだ(聞いた)。

戦後すぐの芥川賞受賞作品だ。

ドイツ軍占領中のフランス リオンでの物語である。

遠藤周作自身が戦後すぐに1950年から1953年にフランスに留学しており、フランスから帰国して1955年に発表した作品だ。

小説のあらすじは詳しく紹介しないが、カトリック教徒の遠藤周作が書いたということで、背徳的な内容が話題になった作品だ。

ちなみにこの年後期の芥川賞受賞作は石原慎太郎太陽の季節だ。

遠藤周作のデビュー作など、本ではなかなか読もうという気にならないが、オーディオブックなら通勤の行き帰りに聞けるので、気軽に読める(聞ける)。

オーディオブックの活用を是非おすすめする。



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2007年09月01日

高野聖 泉鏡花の名作 オーディオブックで聞いてみた

高野聖 (集英社文庫)
高野聖 (集英社文庫)


最近日本の小説をオーディオブックで読んで(聞いている)。

筆者は、いずれ引退したら図書館に通って、今まで読んでいなかった日本や世界の小説を心ゆくまで読みたいと思っている。

そんな訳で普段はあまり小説、特に古典的小説は読まないのだが、最近名作のオーディオブックにはまっている。

前回は宮沢賢治だったが、今回は泉鏡花だ。

泉鏡花の「高野聖(こうやひじり)」は、いままで名前だけ知っていた程度だったが、オーディオブックを図書館で借りて、毎日駅まで歩いていきながら聞いた。

小説のあらすじは詳しくは紹介しないが、旅の途中の僧侶が経験した不思議な話で、妖怪話と言ってもいいストーリーだ。泉鏡花の作風は幻想文学とも呼ばれている。

佐藤慶の朗読もいいし、オーディオブックなら繰り返し聞けるので便利だ。読むのとは別の楽しみが味わえる。

これからも毎週オーディオブックで、名作を読もう(聞こう)と思っている。

小説のオーディオブックも是非おすすめする。


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2007年08月10日

夏休みの読書に宮沢賢治 オーディオブックもおすすめ!

宮沢賢治の魅力~セロ弾きのゴージュ
宮沢賢治の魅力~セロ弾きのゴージュ


今週は本を4冊読み、小説のオーディオブックを2本聞いた。非常に効率が良かった。

英語の本では、むしろ本を読むよりオーディオブックで聞くことの方が多かったが、日本の朗読のオーディオブックを、はじめて試してみた。

今回図書館で借りて、井上靖の「闘牛」と宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」を通勤途中で聞いてみた。

アマゾンでは宮沢賢治のオーディオブックしか売っていない。

井上靖の「闘牛」は、なにせ終戦直後の昭和21年の作品で、オーディオブックも古いものだ。

阪神甲子園球場で、新聞社が闘牛イベントを行うという小説で、朗読は俳優の日下武士で、聞いていて思わず引き込まれる。

もう一つは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」から「セロ弾きのゴーシュ」と「よだかの星」だ。

NHKの朝ドラの「どんど晴れ」に筆者の友人の息子、内田朝陽君が出演しているので、毎日どんど晴れを見ている。

どんど晴れ







この舞台が宮沢賢治のふるさと岩手なので、宮沢賢治の小説をオーディオブックで聞いてみた。

小説のあらすじは詳しくは紹介しないが、ロマンあふれるファンタジックな作品で、話に引き込まれる。

通勤時間が効率的に利用できる。

朗読のオーディオブック。まずは図書館で借りて一度聞いてみることをおすすめする。




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2005年02月04日

オーディオブックのすすめ

How to Win Friends & Influence PeopleCarnegie

アメリカでは通勤や出張、旅行などで車で移動することが多いせいか、オーディオブックがよく売れています。

ちょっとしたベストセラーにはオーディオブックが出ており、手軽に買えます。

年間200冊ほど本を読む私でも同じ本を2回以上読んだことはほとんどありません。

同じ本を読むのは本当にエネルギーが必要ですが、オーディオブックならバックグラウンドミュージック代わりに気軽に聞けて、何度も何度も繰り返し聞けます。

英語に慣れていない人はやや抵抗感があるかもしれませんが、オーディオブックは本当にわかりやすい英語ですので、初めての人にもおすすめできます。

カーネギーの人を動かす(How to win friend and influence people)はその中でも特におすすめです。ナレーターが非常にわかりやすい英語で話すので、ヒアリング能力アップに絶好です。
  
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