2009年12月23日

あなたがメタボになる理由 非常にわかりやすい理論 あとは実行あるのみ!

あなたがメタボになる理由あなたがメタボになる理由
著者:門脇 孝
販売元:PHP研究所
発売日:2008-07-25
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東大の糖尿病・代謝内科 門脇孝教授の本。門脇さんは日本糖尿病学会の理事長も務める糖尿病研究の第一人者だ。

表紙の超肥満のサルの写真が目を惹く。大阪堺区大浜公園のアカゲザルだという。


日本人はメタボになりやすい体質

「日本人の肥満は欧米人の肥満に比べたらたいしたことがない」と思っていると、大間違いだと門脇さんは指摘する。

たしかに欧米人の肥満者は多く、異常に太っている人もいるが、日本人は穀類と魚中心の食生活を長年していたので、少し太っただけでも体の様々な機能が低下しやすいのだと。

専門的になるが、遺伝子の一つのβ3アドレナリン受容体の64番目のアミノ酸が、トリプトファン型か、アルギニン型かで、太りやすい体質かどうかが決まるという。人種別のトリプトファン型とアルギニン型の割合を調べた興味深い資料が掲載されている。

人種別の肥満遺伝子の割合












出典:本書26ページ

日本人は長年粗食に堪え、飢餓の時代を生きてきたので、「倹約遺伝子」と呼ばれる遺伝子を96%の人が持っている。日本人は世界でも太りやすい人種の一つなのだ。

門脇教授のグループは、アディポネクチンというホルモンを研究し、「肥満や脂肪の摂りすぎ、運動不足によってアディポネクチンが低下することが、メタボ・糖尿病の大きな原因である」ことを突き止めた。

日本人はインスリンの分泌量も少ない。これは肉を食べ、バターを使い、牛乳を飲む欧米人に比べて脂肪の少ない食事を長年摂ってきたからだ。だから欧米型の食生活をすると、肥満が増え、糖尿病患者が増えるのだ。

日本人にメタボが多い理由













出典:本書112ページ


世界のメタボ判定基準


IDF(国際糖尿病連盟)が出した基準を元に、各国が自国のメタボ基準を発表している。

このメタボ基準というのは、筆者にはなんとも納得いかないものだ。

1.腹部肥満
  日本基準は男性85センチ、女性90センチ以上となっている。
  
  他の国を見ると、いずれも男性の腹位のほうが女性の腹位を上回っている。
  米国は男性102センチ、女性94センチ以上。
  ヨーロッパ人は男性94センチ、女性80センチ以上。
  アジア人は男性90センチ、女性80センチ以上。
   
  日本の基準は男性に厳しすぎておかしいと思っていたが、やはり他国に比べて男女の腹位が逆転している。現在この腹位の数字は内科学会を中心に八学会で見直し中だという。あたり前だろう。

2.高血圧
  日本基準は130/85mm Hg以上。

3.中性脂肪が高い
  日本基準は150mg/dl以上。  

4.HDLコレステロール(善玉コレステロール)が低い
  日本基準は40mg/dl未満

5.血糖値が高い  
  日本基準は空腹時血糖値が110mg/dl以上

これらのうち、3つ以上があてはまるとメタボだと認定される。


メタボと糖尿病、そして心筋梗塞

メタボになると、糖尿病になる確率が5倍になる。そして心筋梗塞や脳卒中になるリスクが約2倍高くなる。九州の久山町で14年間にわたりデータを比較した「久山町研究」というものが発表されている。

九州・久山町に於ける統計












出典:本書

気になったので自分の人間ドックの結果を見ると、今年1年でどのデータも悪化していることがわかった。まだボーダーラインは越えてはいないが、徐々に上がっている。体重が徐々に増えていることが原因だと思う。

いわば黄色信号だ。筆者も体重コントロールにさらに気を付けないといけない。


メタボにならないための食生活

門脇教授はアディポネクチンというホルモンの作用を発見して、世界的に注目されたが、そのアディポネクチンと似たオスモチンと呼ばれる成分は、野菜に多く含まれているという。

野菜を食べることで、人体にオスモチンが吸収されるのかまだ確認はされていないが、科学技術振興機構と大塚食品が共同でいろいろな野菜の抽出液をつくり、研究中とのことだ。

メタボにならないためには、日本人は伝統的な和食に戻ることが重要だと語る。

牛や豚の体温は人間より高く、39度で、この温度で液体になっている飽和脂肪酸が脂肪の大部分を占めるが、人間の体温のほうが低いので、血管中に蓄積されてしまう。

しかし魚は冷たい水の中を泳いでいるので、魚の脂は融点が低く、人間の体内に入っても固まらず、むしろ血管についている飽和脂肪酸を溶かす働きがあるという。


おすすめのダイエット

門脇さんは、次のようなダイエットの注意事項を説明している。

★一番良くないのが、朝食を抜いて、昼食はあっさり、夕食でドカ食いというパターンだという。特に寝る前に食べると脂肪になりやすい。

★食事はゆっくりと摂る。早食いの人ほど太りやすい。インスリンが分泌されるまえに食べ終わってしまうからだ。

★食物繊維が多いものを食べる。

★汁物を必ず添える

★食べる順番も重要。食物繊維が多い物を食べて、それからご飯を食べるのがコツ。

★食事はよくかんで食べる。

★糖分と脂肪分の両方を含んでいる洋菓子などが、最も脂肪を蓄積しやすい食べ物である。


やはり王道は運動で基礎代謝アップ

「皮下脂肪は定期預金で、内臓脂肪は普通預金です」と門脇さんは説明するそうだ。健康的な生活を送り、食事を減らし、運動をすると、まずは内臓脂肪が燃える。

運動しながらダイエットすると、筋肉が鍛えられるので脂肪を燃やしやすくなり、基礎代謝量も増える。

よく歩き、階段を使うなどでエネルギーを消費する動き方をすることも、日々の心構えとして重要だ。

まさに東大の石井教授が「一生太らない体のつくりかた」や、「太らない教室」で力説していたのと同じことだ。

体重が1キロ減ると、ウェストも大体1センチ減る。3キロで3センチウェストが減るのだと。1キロ減ると、ウェストも1センチ減るというのは、実感としてわかる。もっとも筆者の場合は、1キロ増えて、ウェストも1センチ増えることが多いが…。

ベルトの穴一つ減ると大体2.5センチなので、男性はベルトの穴一つ分を目標とするのがよいと語る。

現在日本肥満学会では、「サンサン運動」を提唱しているという。これは「体重を3キロ、ウェストは3センチ減らそう」というスローガンだ。

筆者もこの本を読んで、ウォーキングと、すき間時間でのトレーニングを心がけている。


日本糖尿病学会の理事長という日本を代表する重鎮ながら、まるで素人が書いたようなわかりやすく腑に落ちる説明だ。

簡単に読めるので、是非書店で手にとって、パラパラとめくって欲しい。


参考になれば投票ボタンをクリック願う。


  
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2009年11月15日

太らない教室 東大石井教授のメタボ年代向けダイエット本

太らない教室―正しいダイエットを知るための“やさしい科学”太らない教室―正しいダイエットを知るための“やさしい科学”
著者:石井 直方
販売元:情報センター出版局
発売日:2009-10
おすすめ度:5.0
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「スロトレ」が大人気となり、テレビなどで頻繁に登場している東大石井直方教授のメタボ年代向けダイエット読本。

このブログでも石井教授の「スロトレ」「一生太らない体のつくり方」、「一生太らない体のつくり方 スロトレ実践編」、加圧式トレーニング理論トレーニング理論などの本を紹介しているが、今までの本はどちらかというと女性向けのダイエット本や松阪大輔などプロアスリート向けのトレーニングの本が多かった。

この本はメタボ年代、特に中年男性に向けたダイエット本だ。

最初のページに「太らない教室・事前チェックテスト20問」がある。

太らない教室












出典:本書1ページ

筆者は石井教授の1年上なのでトレーニング歴37年の自称「トレーニングのプロ」ではあるが、この常識問題は結構出来なかった。答えはアッと驚くほど単純なものだ。

答えを公開してしまうと石井教授にしかられそうなので、書店で本を手にとって2ページめを見て欲しい。

筆者は最近は全身の筋力(特に腰痛予防のため背筋と腹筋のバランス)と心肺機能強化のために毎週1.5キロ クロールで泳いでいるが、この本を読んでまたウェイトトレーニングをやろうという気が起こった。


食事抜きダイエットは逆効果

この本で石井教授は、朝食抜きダイエットやご飯やパンを食べない主食抜きダイエットなどを、科学的根拠のないダイエットとして警鐘を鳴らす。

絶食したり、朝ご飯を抜いたりすれば、体重は落ちる。しかし絶食を続けると基礎代謝が落ちて省エネモードとなり、エネルギー消費量が多い筋肉が真っ先に落ちる。

絶食などで筋肉を落として基礎代謝が減ってしまうと、今度はやせにくい体質になり、かえって逆効果だ。やはりダイエットの基本は筋肉をつけて、基礎代謝を上げ、太りにくい体質に転換することだ。

日本人女性を対象とした調査で、22歳から27歳までの5年間で体の組成がどう変化したかを調べたら、体重は2キロ減っていたが、筋肉が実に5キロ減り、脂肪は逆に3キロ増えていたという。

これが食事抜きやサラダのみダイエットなど、思い違いダイエットの結果だ。


断食ダイエットの疑問(筆者の意見)

最近石原結実さんの断食とか朝食抜き療法の本をいくつか読んだ。

「石原式」血液をサラサラにする健康法―ガン、動脈硬化、糖尿病よ、さようなら (光文社知恵の森文庫)「石原式」血液をサラサラにする健康法―ガン、動脈硬化、糖尿病よ、さようなら (光文社知恵の森文庫)
著者:石原 結實
販売元:光文社
発売日:2009-09-08
おすすめ度:5.0
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石原さんの体温を上げて免疫力を上げるという考えには納得するが、断食はダイエット法にはなりえない。

石原式かんたん断食ダイエット―体の毒素を出して、きれいにやせる!石原式かんたん断食ダイエット―体の毒素を出して、きれいにやせる!
著者:石原 結實
販売元:日本文芸社
発売日:2003-11
おすすめ度:4.0
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断食(といってもリンゴとにんじんジュースはOK)がぴったりハマる人もいるのかもしれないが、筆者は自らの経験から食事を連続してスキップしても筋肉が落ちるだけで、決して脂肪は減らないと思う。

特に年配の人が断食などやると、単に足の筋肉が落ちて、最悪の場合は歩行に支障を来すだけだ。断食は精神修業に良いのかも知れないが、それはダイエットとは関係ない。

以前も書いたが、筆者は学生時代スクワットで220キロ上げていたので、既製服は太ももが入らないため全く着られなかった。背広をつくっても、太ももがスレてひどいときは1〜2ヶ月でズボンの足の付け根に穴が開いてしまった。

それが会社に入って10年ぐらいしたら、LLサイズの既製服が着られるようになり、太もものスレはなくなった。

会社ではラグビーをやっていたので、体重は学生時代とそれほど変わらない85キロ前後だったが、最も筋肉量の多い脚・腰の筋肉がおちたからこそ、既製服のズボンが着られるようになったのだ。

ウェストは細くなったらすぐに気がつくが、脚の太さの変化には、ほとんど気がつかない。だから知らず知らずのうちに脚の筋肉が落ちて、基礎代謝が落ちて太りやすい体に変わってしまうのだ。


低糖質ダイエットの危険

低糖質ダイエットは脳にエネルギーが行かなくなる。そうするとやる気を失い、糖分を供給するために筋肉が分解されてしまうというさんざんな結果となる。

筆者の仕事上の友人で、「プロティンダイエット」をやっていたアメリカ人が居た。その人は炭水化物は一切取らないで、ステーキとか脂っこいものばかり食べていたら、半年で20キロ近く体重は減ったが、日常生活に支障を来すほどにエネルギー不足に陥ったと言っていた。


正しいダイエットの基本

ダイエットは今の摂取カロリーからどれだけ減らすかがポイントであり、全部で何カロリー摂取するかは問題ではない。

自分の体重が安定しているということは、カロリーのイン・アウトがバランスしている状態なので、そこから1日にたとえばご飯1杯分の150カロリーを減らすということを積み上げていくのが適切なダイエットだ。

世の中には○○ダイエット法なるものが氾濫しているが、石井教授はこの本で、ダイエットの基本を明確に打ち出している。

1.体重ではなく脂肪を落とす
2.摂取エネルギーよりも消費エネルギーを増やす
3.基礎代謝を高める


この基本を忘れなければ、誰でも体質改善ができるだろう。


基礎代謝を上げて太りにくい体に

この本ではスロトレ、加圧式トレーニングなど、筋肉トレーニングで基礎代謝を上げ、太りにくい体に体質転換することの効用を力説している。

筋肉トレーニングは週2回でいいという。スロトレあるいは加圧式なら腕と足とで15分程度で3セットできるので、誰でもトレーニングが始められると思う。


ドローインとバキューム

最後に石井教授はとっておきの腹を引っ込める簡単なトレーニングを紹介している。

それはたんにギューッと腹を引っ込めるだけのことだ。最低30秒、ベルトの穴が一つ減っている状態をキープする。これがボディビルダーもやっているドローインと呼ばれるトレーニング法だ。

さらに効果を上げるためには、息を吐いた状態で腹をへこますことだ。これはバキュームと呼ばれる。

これだけでも腹筋それと背筋のトレーニングになるという。一度30秒試して欲しい。結構キツイ。

いわゆるダイエット薬のなかでは、カプシエイトは辛くもなく、代謝を上げる効果があるという。


体重の増減で一喜一憂する気持ちはわかるが、太らない体質にするにはやはり基礎代謝を上げるトレーニングが最適である。

自分の反省も含めて、この本を読んでスロトレなど自宅で簡単にできるトレーニングで、体重ではなく、脂肪を落として欲しい。


参考になれば投票ボタンをクリックして頂きたい。




  
Posted by yaori at 23:31Comments(0)TrackBack(0)