2012年04月14日

降霊会の夜 浅田次郎の最新小説 あり得ないストーリーだが引き込まれる!

降霊会の夜降霊会の夜
著者:浅田 次郎
朝日新聞出版(2012-03-07)
販売元:Amazon.co.jp
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家内が図書館で借りていたので、返却前に一日で読んだ。

こんな新刊小説も前もって図書館にリクエストを入れておけば、発刊日(本には3月30日と書いてある)から2週間で読めるのだ。

もし図書館をあまり使っていない人は、ぜひ最寄りの図書館のオンライン予約に登録して予約を活用してみてほしい。

小説のあらすじは例によって詳しく紹介しない。死者、それも亡くなった友達の一家全員などが、巫女を通して自分で語るという、あり得ないストーリーなのだが、引き込まれて一気に読んでしまう。

この本は”なか見!検索”にも対応しているので、出だしの部分は読めるし、アマゾンのカスタマーレビューを見ると、どんなストーリーかある程度推測できると思うので、興味あれば参照してほしい。


ファンタジックで異色の小説ではあるが、楽しめることは間違いない。


あまり参考にならなかったかもしれないが、投票ボタンをクリックいただければありがたい。


  
Posted by yaori at 18:47Comments(0)TrackBack(0)

2011年12月18日

終わらざる夏 千島列島最北端 占守島の戦いをめぐる浅田次郎のファンタジックな小説

終わらざる夏 上終わらざる夏 上
著者:浅田 次郎
集英社(2010-07-05)
販売元:Amazon.co.jp
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終わらざる夏 下終わらざる夏 下
著者:浅田 次郎
集英社(2010-07-05)
販売元:Amazon.co.jp
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浅田次郎が第2次世界大戦終了3日後後、千島諸島最北端の占守島(しゅむしゅとう)で突如起きた、日本軍守備隊とソ連軍との戦いを取り上げた小説。

上下約1、000ページという大作だ。

占守島の地図がこの本の最後に載っている。

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出典:本書裏表紙

カムチャッカ半島の目と鼻の先で、終戦直後にカムチャッカ半島の砲台から砲撃を受けという。十分に砲弾が届く距離だ。

YouTubeに占守島の戦いのことが載っている。



全編を通じて映画のような構成だ。45歳で突然召集された出版社の英語専門編集者、日中戦争でたびたび戦果を挙げて金鵄勲章を与えられたが、右手には2本しか指が残っていない3度目の召集のトラック運転手・軍曹、医高専出身だが優秀さを買われて東大医学部に派遣されていた間に召集された医師の3人とその家族や仲間のエピソードで全編を構成している。

下巻の最後に占守島の戦いの場面があるが、直接的な描写ではなく、ソ連兵の回想というかたちで描写している。

小説のあらすじは例によって詳しく紹介しない。全体にスクリーンにぼかしが入ったような読後感がある。

とくにエンディングなどは、まさに映画のようにぼかしとフェードで戦闘が取り上げられているような感じだ。戦った軍人はその後シベリア抑留され、多くが命を落としていることも描かれている。

占守島の戦い自体は、日本軍23,000人に対して、ソビエト軍8,000で、日本側の勝利に終わった。攻める側が守る側より兵力が劣っていては、当然負けるだろう。

小説で詳しく書いてあるが、関東軍の精鋭戦車舞台が占守島に配属転換され、新品の97式戦車など50両を持っていた。

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出典:いずれもWikipedia

食糧は毎日のようにサケとイクラを食べていたという。タンパク質豊富な食事をしていたので、兵隊はいたって健康で、武器・弾薬ともに十分で、敗残の軍隊という感じではない。

ソ連が終戦後占守島を攻めてきた理由は不明だが、あわよくば千島列島を総なめにして北海道まで占領しようというスターリンの領土欲のためと思われる。

そんな冒険主義のソ連軍を占守島で出鼻をくじき、それ以上の侵攻を止めた占守島守備隊の功績は大きい。

靖国神社の遊就館でも占守島守備隊のことを紹介したパンフレットが置いてある、

この資料には転載のことについて何も書いていないが、たぶん多くの人の目に触れることが、靖国神社がこのパンフレットを用意した目的だと思うので紹介しておく。

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出典:「士魂会事務局

たぶん浅田さんも日本人は決して忘れてはならないもう一つの「日露戦争」として、この話を小説にしたのだと思う。

重い題材だが、全体をファンタジックに描いている。映画化が待ち望まれる作品である。


参考になれば投票ボタンをクリックしてください。


  
Posted by yaori at 03:43Comments(0)TrackBack(0)