
著者:NHKスペシャル取材班
講談社(2012-09-27)
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ステーィブ・ジョブスを特集した「NHKスペシャル」の取材班が、スティーブ・ジョブスを取り巻く11人の知人にインタビューした内容を公開した本。テレビ番組だと時間の都合でカットせざるを得なかった部分を公開している。
最初に国谷キャスターのスティーブ・ジョブスへのインタビューが掲載されており、そのあとに次の11人のインタビュー内容が紹介されている。
1.スティーブ・ウォズニアック(アップルの共同創業者)
2.ダニエル・コトケ(リード・カレッジの同級生でアップル創成期の社員。スティーブとインドを4か月間一緒に旅行)
3.ビル・フェルナンデス(アップル創成期のエンジニア。ユーザーインターフェースアーキテクト。ウォズとスティーブを引き合わせる)
4.ラリー・テスラー(元ゼロックスパロアルト研究所所員でスティーブにGUIを見せる。アップルに転職)
5.リッチ・ペイジ(初期のアップル・フェローの一人。モトローラのマイクロプロセッサーを搭載した開発にかかわり、スティーブと一緒にNeXTへ転職)
6.ジョン・スカリー(スティーブを追い出した元アップルCEO。ペプシコCEOの時に、スティーブから「一生砂糖水を売り続けたいのか?それとも、私と一緒に来て世界を変えたくはないか?」と口説かれた)
7.福田尚久(アップル日本と本社に勤務した)
8・前刀禎明(さきとうよしあき)(ライブドア創業者。元アップルジャパン社長)
9.ダグ・キットラウス(アップルに買収された音声認識ソフトのSiri共同創設者)
10.ウォルター・アイザックソン(「Steve Jobs」伝記作家)
11.孫正義
現実歪曲フィールド
ウォズニアックは、「現実歪曲フィールド」とは、「どんな無理なことでも、現実を曲げてでも実現させてしまう」というスティーブの性格を表したもので、スティーブが言いだすと、全く現実的でない彼の意見に賛同してしまったり、実際に彼の言った通りになってしまうことだという。
スティーブがビジョンを説得力を持ってプレゼンすると、不思議に実現できそうに思えてくる。これが「現実歪曲フィールド」の力だ。
実際に、起動システムの担当者に「10秒早めてほしい」と伝え、担当者が無理だと言い張ると、「もし君の努力で、人の命が救えるとしたらどうだい?」(数百万人が10秒ずつ短縮できれば、一生分以上の時間が短縮できる)と呼びかけ、わずか数週間で20秒短縮できたという。
スティーブの尊敬していた人
スティーブの尊敬していた人は、ボブ・ディラン、ガンジー、アインシュタイン、エジソンだった。それゆえ、IBM PCに対抗するアップルのThink Different」の広告ができたのだ。
ゼロックスの種をアップルが木に変えた
ゼロックスのパロアルト研究所がGUIやマウスを開発し、それを見たスティーブが衝撃を受けて、アップルが製品として開発した。
アップルはゼロックスのアイデアの「種」を様々な機能を加えることで使いやすくして、「木」に変えたのだと。
戻ってきたスティーブは優秀な経営者に成長
スティーブはいったん、アップルから追い出されるが、アップルがNeXTを買収したので、アップルに戻ってきた。
アップルに戻ったスティーブは、去った時とは全く違う優秀な経営者になっていたという。
今回インタビューにも登場するウォルター・アイザックソンが書いたスティーブの公式伝記はだいぶ前に読んだが、まだあらすじをアップしていない。

著者:ウォルター・アイザックソン
講談社(2011-10-25)
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著者:ウォルター・アイザックソン
講談社(2011-11-02)
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大変興味深い本だった。時間を見つけて、こちらのあらすじもいずれアップする。
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