2024年06月11日

2024年5月のラミーズワイン会は、これぞボルドー

2024年5月のラミーズワイン会は、「ザ・ボルドー」、これぞボルドーというワイン会を開催してもらいました。ちょっと会費を奮発して、ボルドーの5大シャトーワインを2本出してもらいました。ラフィットとマルゴーです。

これが当日のセレクションです。内田さんらしく、すべて同じ年の1998年もので統一するというプロならではのセッティングです。

このワイン会の様子は、ラミーズのオーナーの内田さんのFBでも紹介されています。

20240517ラミーズワイン会





















写真ではボケていますが、左側のワインは、ルイ・ジャッドのシャンベルタンで、参加者の一人が飲むペースが速くて予定していたワインがなくなり、2本追加したものです。

20240517ラミーズワイン会2


















































まずは、ラフィット 1998年ものです。最良の年の一つです。ボルドーを代表するポイヤック地区のワインです。

【送料無料】シャトー ラフィット ロートシルト 1998 赤ワイン フランス 750ml
【送料無料】シャトー ラフィット ロートシルト 1998 赤ワイン フランス 750ml

次にマルゴー その名の通り、マルゴー地区のワインです。小説「失楽園」で最後に二人で飲むのがシャトー・マルゴーです、

シャトー マルゴー [ 1998 ] ( 赤ワイン )[S]
シャトー マルゴー [ 1998 ] ( 赤ワイン )[S]







次にサンジュリアン地区から、レオヴィル・ポワフィレ。

[2019] Ch.Leoville Poyferreレオヴィル・ポワフィレ ACサンジュリアン
[2019] Ch.Leoville Poyferreレオヴィル・ポワフィレ ACサンジュリアン

対岸のポムロール地区から、ラトゥール・ア・ポムロール

【送料無料】6月14日(金)以降発送予定 シャトー ラトゥール ア ポムロール 2018 赤ワイン フランス 750ml
【送料無料】6月14日(金)以降発送予定 シャトー ラトゥール ア ポムロール 2018 赤ワイン フランス 750ml

オー・ブリオンがあるペサックレオニャン地区から、ドメーヌ・ドゥ・シュヴァリエ

ドメーヌ・ドゥ・シュヴァリエ 2018 750ml 1本 フランス ボルドー / ペサック・レオニャン 赤 ワイン 辛口 | フランスワイン プレゼント ギフト 人気 wine お美味しい Pieroth
ドメーヌ・ドゥ・シュヴァリエ 2018 750ml 1本 フランス ボルドー / ペサック・レオニャン 赤 ワイン 辛口 | フランスワイン プレゼント ギフト 人気 wine お美味しい Pieroth

そして追加で出されたルイ・ジャッドのシャンベルタン。




最後のシャンベルタンはブルゴーニュですが、いい年のボルドーのワイン5種類を飲み比べるという機会はめずらしく、私の舌では、ボルドーの一級とそれ以外のグランクリュワインとは、味ではほとんど差がなく、香りで差があるというのが結論です。

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2024年3月のワイン愛好家の会はシャトーブリアンのカツとオー・ブリオン

2024年3月のワイン愛好家の会は、メインはシャトーブリアンのカツを、シャトー・オー・ブリオンで頂くという語呂合わせの会でした。

このワイン会については、ラミーズのオーナーの内田さんのFBにも紹介されています

20240308ワイン会全体






















20240308ワイン会クローズアップ






















料理は、サラダと3月末で今シーズンの賞味期限が来てしまうモンドールチーズ、それと愛好家の会メンバーの一人が食べて大変感動したという、ラミーズ特製のシャトーブリアンのカツです。

202311222ラミーズワイン会3





































「牛肉の中でも最高のシャトーブリアンをカツで食べるなんて!」とメンバーが内田さんに抗議したところ、「食べればわかる」と言われ、食べて納得したそうです。

ワインのセレクションは、いつも通りバラエティに富んでいます。

まずは、メンバー秘蔵のシャトー・オー・ブリオン2000年。ミレニアム、かついい年で、プレミアムがついている生産年です。ネットでも2000年ものは売られていません。まさに秘蔵ワインです。

[2016] シャトー・オー・ブリオン 750ml 赤 【1級】 パーカーポイント100点! 【送料・クール代無料】(沖縄・離島は別)
[2016] シャトー・オー・ブリオン 750ml 赤 【1級】 パーカーポイント100点! 【送料・クール代無料】(沖縄・離島は別)

米国のホワイトハウスで出されるというスパークリングワイン シュラムスバーグ ジェイ・シュラム・ブラン

【アメリカワイン】【スパークリングワイン】シュラムスバーグ ジェイ・シュラム ブランノース・コースト 2013[辛口]
【アメリカワイン】【スパークリングワイン】シュラムスバーグ ジェイ・シュラム ブランノース・コースト 2013[辛口]

イタリア・トスカーナ ボルゲリのcastello di bolgheri Superiore2019

カステッロ ディ ボルゲリ [2019] 赤ワイン フルボディ 750ml / イタリア トスカーナ D.O.C. BOLGHERI SUPERIORE CASTELLO DI BOLGHERI
カステッロ ディ ボルゲリ [2019] 赤ワイン フルボディ 750ml / イタリア トスカーナ D.O.C. BOLGHERI SUPERIORE CASTELLO DI BOLGHERI


同じくイタリアのキャンティ イゾレ エ オレーナ チェパレッロ2016

【送料無料】6月14日(金)以降発送予定 イゾレ エ オレーナ チェッパレッロ 2019 赤ワイン サンジョヴェーゼ イタリア 750ml
【送料無料】6月14日(金)以降発送予定 イゾレ エ オレーナ チェッパレッロ 2019 赤ワイン サンジョヴェーゼ イタリア 750ml

ブルゴーニュのルイ・ジャッド ジュブレシャンベルタン




カリフォルニアのAU BON CLIMATのPINOT NOIR ISABELLE

オー・ボン・クリマ ”イザベル” ピノノワール Au Bon Climat ”Isabelle” Pinot Noir カリフォルニアワイン 赤ワイン
オー・ボン・クリマ ”イザベル” ピノノワール Au Bon Climat ”Isabelle” Pinot Noir カリフォルニアワイン 赤ワイン

そして私は、ニュイ・サン・ジョルジュを飲み比べるラミーズワイン会で出たティボ・リジェ・ベレール シャルモット。隣接するラ・ターシュと同じ地層を共有するワインです。ニュイ・サン・ジョルジュのみを飲んだラミーズワイン会では、このワインが一番いいと思って出品しました。




今回はアメリカのスパークリングワインを除いて、すべて赤ワインでしたが、どのワインも、モンドールチーズとシャトーブリアンのカツに合って、ワインも料理も大変楽しめました。

2000年のシャトー・オー・ブリオンも最高でした。

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2023年12月のラミーズワイン会はニュイ・サン・ジョルジュ

年末12月22日のラミーズワイン会は、ニュイ・サン・ジョルジュ特集と、料理はサラダと二人に一桶のモンドールチーズというプロ向けのものでした。

202311222ラミーズワイン会






















202311222ラミーズワイン会2





















202311222ラミーズワイン会3
































ニュイ サン ジョルジュ シャルモット[2020]ティボー リジェ ベレール(赤ワイン ブルゴーニュ)
ニュイ サン ジョルジュ シャルモット[2020]ティボー リジェ ベレール(赤ワイン ブルゴーニュ)

【クール配送】ドメーヌ・ティボー・リジェ・ベレール ニュイ・サン・ジョルジュ 1er レ・サン・ジョルジュ [2019]750ml
【クール配送】ドメーヌ・ティボー・リジェ・ベレール ニュイ・サン・ジョルジュ 1er レ・サン・ジョルジュ [2019]750ml


【クール配送】ルー・デュモン オスピス・ド・ニュイ ニュイ・サン・ジョルジュ 1er レ・ポレ・サン・ジョルジュ [2016]750ml
【クール配送】ルー・デュモン オスピス・ド・ニュイ ニュイ・サン・ジョルジュ 1er レ・ポレ・サン・ジョルジュ [2016]750ml

【アラン・ミシュロ】ニュイ・サン・ジョルジュ・1er・レ・サン・ジョルジュ[2020](赤ワイン)[750ml][フルボトル][ブルゴーニュ][一級畑][フルボディ][ミディアムボディ][辛口]
【アラン・ミシュロ】ニュイ・サン・ジョルジュ・1er・レ・サン・ジョルジュ[2020](赤ワイン)[750ml][フルボトル][ブルゴーニュ][一級畑][フルボディ][ミディアムボディ][辛口]

ニュイ・サン・ジョルジュは、ロマネ・コンティやラ・ターシュがあるヴォーヌ・ロマネに隣接して、同じ地層を共有していながら、特級畑がありません。

特級畑には高い税金が課せられるので、村民が嫌ったことが要因の一つです。しかし、なにせヴォーヌ・ロマネ村と地層が一緒なので、バカ高いお金を払わなくても、ヴォーヌ・ロマネ村のワインにも劣らないワインがあるので、内田さんのようなプロが目を付けているのです。

このあたりは、Tell me WIneというフィラディスというワイン専門商社のサイトが参考になります

今回はニュイ・サン・ジョルジュから、レ・サンジョルジュが3銘柄、ヴォーヌ・ロマネに接しているシャルモットから1銘柄を飲みました。

モンドールチーズは、ブルゴーニュの特産品で、冬しか製造されず、賞味期限も短く、まさに今回のイベントにはピッタリでした。今の時期(6月)には販売されていないので、楽天でも同種のチーズしか売られていません。

《あす楽》エポワス ド ブルゴーニュ A.O.C エポワスチーズ お取り寄せ チーズ 輸入チーズ <フランス産> 【250g】【冷蔵品】
《あす楽》エポワス ド ブルゴーニュ A.O.C エポワスチーズ お取り寄せ チーズ 輸入チーズ <フランス産> 【250g】【冷蔵品】

ブルゴーニュワインとモンドールチーズ、プロが企画するワイン会だけあって、最高のマリアージュでした。

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2023年12月のワイン愛好家の会はバラエティを楽しみました

2023年12月6日のワイン愛好家の会のテーマは、いつも通り「何でもあり」でした。

20231206ワイン会2





















20231206ワイン会1





















今回は7本で、銘柄は次の通りです。
アルザスの白、マルセル ダイス、マンブール グランクリュ2018
カリフォルニア リッジのガイザーヴィル ジンファンデル
カリフォルニア Carter Cellars Cabernet Sauvignon
日本 デュオダミ スペシャルアッサンブラージュ 2016 登美の丘ワイナリーとドメーヌ バロン ド ロートシルト社のコラボです。
スペインの赤 パーカーがスペインのペトリュスと評した実力派ワイナリーのペスケーラ
ローヌのパーカーが100点を連発しているシャプティエのコートロティ(シラー)
イタリアのボルゲリのグアド・アル・タッソ

マルセル ダイス マンブール グラン クリュ 2017 750ml
マルセル ダイス マンブール グラン クリュ 2017 750ml

リッジ・ヴィンヤード ”ガイザーヴィル” ジンファンデル アレキサンダーヴァレー カリフォルニア ワイン
リッジ・ヴィンヤード ”ガイザーヴィル” ジンファンデル アレキサンダーヴァレー カリフォルニア ワイン

カーター セラーズ カベルネ ソーヴィニヨン コロシアム ブロック 2009 ダブルマグナム 3000ml Carter Cellars Cabernet Sauvignon Coliseum Block アメリカ カリフォルニア 赤ワイン[のこり1本]
カーター セラーズ カベルネ ソーヴィニヨン コロシアム ブロック 2009 ダブルマグナム 3000ml Carter Cellars Cabernet Sauvignon Coliseum Block アメリカ カリフォルニア 赤ワイン[のこり1本]

サントリー ジャパンプレミアム デュオダミスペシャル アッサンブラージュ 2017 720ml 日本 赤 ワイン ミディアムボディ 中重口 ギフト プレゼント 赤ワイン 長S
サントリー ジャパンプレミアム デュオダミスペシャル アッサンブラージュ 2017 720ml 日本 赤 ワイン ミディアムボディ 中重口 ギフト プレゼント 赤ワイン 長S

【よりどり3本以上送料無料】 アレハンドロ フェルナンデス ティント ペスケラ レゼルヴァ 2019 750ml 赤ワイン テンプラニーリョ スペイン
【よりどり3本以上送料無料】 アレハンドロ フェルナンデス ティント ペスケラ レゼルヴァ 2019 750ml 赤ワイン テンプラニーリョ スペイン

【エノテカ公式直営】赤ワイン 2020年 グアド・アル・タッソ / グアド・アル・タッソ (アンティノリ) イタリア トスカーナ ボルゲリ 750ml
【エノテカ公式直営】赤ワイン 2020年 グアド・アル・タッソ / グアド・アル・タッソ (アンティノリ) イタリア トスカーナ ボルゲリ 750ml

6人で7本飲んだので、かなりいい気分になりましたが、バラエティに富んだセレクションで、それぞれの良さを味わいました。

私自身は、前回のラミーズワイン会で、いまいち良さがわからなかったローヌのシャプティエのコートロティを出しました。じっくり味わって、なぜローヌのシラーに100点が付くのか、わかったような気がします。なるほどと思わせる、素晴らしいワインでした。

P10倍【送料無料】M.シャプティエ コート ロティ ラ モルドレ 2019 赤ワイン シラー フランス 750ml
P10倍【送料無料】M.シャプティエ コート ロティ ラ モルドレ 2019 赤ワイン シラー フランス 750ml

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2024年06月03日

「異教徒暮らしのアラビア」 パレスチナの戦争を理解するために



大学のクラブと会社の後輩が2冊目の本を出版したので読んでみた。

きれいな本である。サウジにある砦の写真が表紙となっており、筆者が撮った写真とのことだが、非常に鮮明に撮れており、とてもしろうとの写真とは思えないできばえだ。

この本は著者の和田朋之さん自身のサウジアラビア駐在経験をもとに、多くの参考文献を読み込んで、今一つ得体がしれないサウジアラビアという国に関して、日本人がわかりやすいようにテーマごとに数ページにまとめている。

この本の構成は次の通りだ。

第1章 21世紀初めのサウジアラビア
第2章 現生人類が暮らしたアラビア
第3章 ユダヤ教・キリスト教の発祥と興隆
第4章 イスラム教の誕生と勃興
第5章 ダマスカスの聖地にて
第6章 部族民とサウジアラビア建国
第7章 襲撃事件・再び
第8章 リヤド再訪
第9章 イスラエルとパレスチナ

プロローグで、サウジ入国審査の話を取り上げている。アルコール類は持ち込み禁止、週刊誌のグラビアでさえ切り取られる。和田さんは3年間のサウジアラビア駐在時代に、ブドウジュースに入れるワイン酵母を東急ハンズで買って持ち込んで、自分でワインを作っていたという。




筆者は、サウジには行ったことはないが、イラン・イラク戦争の時に、イランには2回出張した。イランはホメイニ革命前は、アルコールは自由だったが、ホメイニ革命後は公の場ではアルコールは厳しく規制されていた。

しかし、それなりに裏ルートがあり、イランに住むアルメニア人対策でウォッカの密造はどうやら目こぼしにあっていたようで、駐在員はウォッカに紅茶で色を付けて、イラニアンウィスキーとしたり、イスラミックビア(ビールからアルコール分を飛ばしたノンアル飲料)にウォッカを足してビールとして飲んでいた。

イランでは自宅でアルコールを飲む分には、あまりリスクはなかったが、サウジではアルコール規制はずっと厳しく、和田さんが密売のウィスキーを買って、持ち帰るときに検問に会い、ヒヤヒヤした経験を書いている。

しかし、あるところにはあるもので、和田さんが訪問したサウジ王家につながる名家の出身のビジネスマンの自宅で、壁一面の酒棚とワインセラーを見せられたという。

王家につながる名門には、警察も入れないのだろう。サウジのムハンマド皇太子(ムハンマド・ビン・サルマン=MBS、通称MBSと呼ばれる)が命令したといわれる、ジャーナリストのカショギを、トルコのサウジ大使館で殺害した事件が思い起こされる。

この本では、テーマごとに数ページにまとめていて、読みやすい。たとえば、第1章のサブタイトルは次の様な構成となっている。

リヤド赴任とわいせつ画
礼拝時間の尊重
コンパウンドのワイン作り(コンパウンドとは、主に外国人が住む警備が厳重な集合住居だ)
アラビア半島の地形とリヤド
9・11事件
イスラム暦とラマダン(断食月)
巡礼月
イスラム教社会での生活
ウイスキーの調達
イラク戦争前の緊張
サウジ人と外国人労働者

いくつか参考になった点を紹介しておこう。

カアバ神殿のあるメッカは、現在ではイスラム世界の最大の聖地とされているが、預言者ムハンマド以前の時代では、360余りの各部族の神々の偶像や、聖石、聖木が奉納され、なかにはイエスキリストとマリアのイコンもあったという。イスラム教は偶像崇拝を認めないので、ムハンマド後は、これらは一掃された。

この本では割礼について何度か書いている。筆者は米国に2回駐在した。米国は割礼とは無縁と思われるかもしれないが、筆者の長男が生まれたピッツバーグの病院では、新生児に割礼するか何度も聞かれた。割礼=circumcision(サーカムシション)という言葉をたまたま知っていたので、断ったが、言葉を知らなかったら、長男は割礼されてしまうところだった。たぶんユダヤ教徒は割礼しているのだろう。米国でも割礼は普通に行われているのだ。

割礼というと、イスラエルに潜入するために、ゴルゴ13が事前に割礼手術をうけていた漫画を思い出す。イスラエルの長官の娘がゴルゴ13が割礼しているのを見て、ユダヤ人だと納得するシーンだ。

ゴルゴ13(23) (ビッグコミックス)
さいとう・たかを
小学館
2013-03-22



外国で出産することが予想される場合には、覚えておく必要がある単語だ。

この本では、現在のサウジアラビア国王家の始祖であるムハンマド・ビン・サウード、始祖を継いだアブドルアジズ国王が、戦乱を勝ち抜き、時には砂漠を逃亡し、アラビア半島を統一していく過程を紹介している。敵方についた部族は無慈悲に処刑した。アブドルアジズ国王自身も、左目は失明、銃弾の貫通痕が2ケ所、右足に深い傷など、体中に戦争で受けた傷跡があったという。まさに、歴戦の勇者である。

アブドルアジズ国王は、第2次世界大戦が終わる直前、ヤルタ会議を終えた米国のルーズベルト大統領とエジプトで面談し、石油の共同開発や、サウジアラビアに米軍基地を建設することなどを決めている。戦後の米国とサウジアラビアの緊密な関係は。ここから始まったのだ。

この本の最後の第9章は、「イスラエルとパレスチナ」という題で、2023年10月7日のハマスの大規模ロケット砲攻撃とイスラエル人殺害・人質化以降のイスラエルとパレスチナの戦争について述べている。

パレスチナにおけるアラブ人とユダヤ人の対立は、2000年前から連綿と続いていたわけではなく、1917年のバルフォア宣言後に始まったと考えるべきだという。

全体が細かいサブタイトルごとに数ページにまとめられていて読みやすい。日本ではあまりなじみのないアラブ社会、サウジアラビア、イスラエル、パレスチナについて基礎的な知識が得られる本である。

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Posted by yaori at 00:46Comments(0)