
著者:岸 勇希
販売元:電通
発売日:2008-09-03
おすすめ度:

クチコミを見る
電通のカリスマ広告クリエーター杉山恒太郎さんが、先日のダイレクトマーケティングEXPOの基調講演で紹介されていたので読んでみた。
杉山さんといえばこのブログで紹介した「明日の広告」のさとなおさんの上司でもあり、サントリーのランボーとか数々のCMの名作で有名だ。

著者:佐藤 尚之
販売元:アスキー
発売日:2008-01-10
おすすめ度:

クチコミを見る
広告理論については、「ホリスティック・コミュニケーション」という本で、伝統的なAIDMA(Attention Interest Desire Memory Action)に代わり、今はAISAS(Attention Interest Search Action Share)だと提唱している。
ホリスティック・コミュニケーション
著者:秋山 隆平
販売元:宣伝会議
発売日:2004-01
おすすめ度:

クチコミを見る
この本では電通の新進コミュニケーションデザイナーの岸勇希さん(新卒入社ではないが、2004年入社なので5年目!)が、将来に不安を感じている広告業界の人、広告クライアント、そして広告業界を目指す人のために自らのコミュニケーションデザイン作品を紹介している。
次の7例が取り上げられている。
CASE 1 永谷園 「ミス冷え知らず COLLECTION '08」
CASE 2 ワールド通商 「求ム、天才」
CASE 3 フマキラー 「一発命虫!バイラル・キャンペーン」
CASE 4 ロケットカンパニー 「漢字DS プロモーションキャンぺーン」
CASE 5 マリエール 「40人40色の恋愛模様」
CASE 6 メ〜テレ(名古屋テレビ) 「ウルフティッカー」配布キャンペーン
CASE 7 「新聞ブログ」開発プロジェクト
岸さんのブログにこれらの作品が紹介されている。
筆者はどれも知らなかったが、「ミス冷え知らず」は、冷え性の女性向けのカップスープで、OL予備軍の女子大学生をターゲットにキャンペーンを行った。
大学のキャンパスで、”タダコピ”という裏紙が広告となっている代わりに無料でコピーできる機械を大学に設置して、16大学のミスキャンパスの写真とサーモグラフィー写真を裏紙にして宣伝した。
そしてウェブサイトとモバイルサイトでは16人のミスを紹介した。


現在はキャンペーンサイトは閉鎖されているが、CMをつくっているシーンがasahi.comで紹介されている。
さらにブロガーにサンプルを配って、ブログやSNSで紹介してくれるようにして盛り上げた。
結局期間中に目標売り上げの250%を達成し、期間中に100万食を売り上げたという。
その他いろいろなアイデアで消費者とのコミュニケーションを提案している。
電通は数年前から、自らの事業領域を「広告代理業」ではなく、「トータル・コミュニケーション・サービス」と定義しているという。
テレビや新聞などのマス広告の効果がどんどん落ちているので、広告業界もこれからは大変だろう。
若い広告マンの苦悩がわかる本である。
ガンバレ広告業界!
参考になれば投票ボタンをクリックして頂きたい。